== 神話 ==
=== 国譲り ===
タケミナカタは『[[古事記]]』では[[葦原中国平定]](建御名方神は『古事記』では葦原中国平定('''国譲り''')の場面で記述されている。これによると、[[天照大御神]]・[[高御産巣日神]](タカミムスビ)らによって派遣された建御雷神(タケミカヅチ)とらによって派遣された建御雷神と[[天鳥船神]](アメノトリフネ)が大国主神に葦原中国の国譲りを迫った際、大国主神は御子神である事代主神が答えると言った。事代主神が承諾して隠れると、大国主神は次に建御名方神(タケミナカタ)が答えると言ったが大国主神に葦原中国の国譲りを迫った際、大国主神は御子神である事代主神が答えると言った。事代主神が承諾して隠れると、大国主神は次に建御名方神が答えると言った<ref name="古事記"/>。タケミナカタは千引の石(千人もの大勢の力を必要とするような巨大な岩)を手先で差し上げながら現れ、タケミカヅチに力競べを申し出た。そしてタケミカヅチの手を掴むと、タケミカヅチの手は氷や剣に変化した。タケミナカタがこれを恐れて下がると、タケミカヅチはタケミナカタの手を若葦のように握りつぶして、放り投げた([[タケミナカタ#力競べ|詳細は後述]])。タケミナカタは逃げ出したが、タケミカヅチがこれを追い、ついに[[信濃国|科野国]]の。建御名方神は千引の石(千人もの大勢の力を必要とするような巨大な岩)を手先で差し上げながら現れ、建御雷神に力競べを申し出た。そして建御雷神の手を掴むと、建御雷神の手は氷や剣に変化した。建御名方神がこれを恐れて下がると、建御雷神は建御名方神の手を若葦のように握りつぶして、放り投げた。建御名方神は逃げ出したが、建御雷神がこれを追い、ついに科野国の'''[[諏訪湖|州羽海]]'''(すわのうみ)まで追いつめてタケミナカタを殺そうとした。その時に、タケミナカタはその地から出ない旨と、大国主神・事代主神に背かない旨、葦原中国を[[ニニギ|天津神の御子]]に奉る旨を約束したという(すわのうみ)まで追いつめて建御雷神を殺そうとした。その時に、建御雷神はその地から出ない旨と、大国主神・事代主神に背かない旨、葦原中国を天津神の御子に奉る旨を約束したという<ref name="古事記">『新編日本古典文学全集 1 古事記』小学館、2004年(ジャパンナレッジ版)、p. 107-111。</ref>。
一方『[[日本書紀]]』ではタケミナカタが登場せず、大己貴神(大国主)は事代主神の意向を聞いた後に国譲りを承諾する。ここでは高皇産霊尊(タカミムスビ)に遣わされた神々は武甕槌神(タケミカヅチ)と[[経津主神]](フツヌシ)である。