異伝2:<blockquote>古老神話伝説曰神代の昔、'''大己貴命少彦名命''、 国造座の時、此春日部里柳の原は木根樹立険しき深山たりければ、谿間々の沼地より昼夜霧立罩めて、晴明の時なく名にし負ふ霧の海の凄まじさ言はかりなかりき、神話によれば地主神を覓めしと産霊二柱神、琴浦浜に遊幸座し時、冨士の高根より天降り座す'''木花開耶姫命'''、産霊二柱大神の御前に参り会給ひて、茲に年久敷住せ給ひて浅からさりける契を結びて、地主神咲耶姫は豊受大神三女神等を斎祀りて此地を領有した。</blockquote>
異伝3:<blockquote>「舞鶴市内神社資料集」所収「阿良須神社記」より。<br>('''大己貴命・少彦名命'''が地主神を 尋ねていると)魚井の原より神光海原を照し、白糸浜の十二月(しはすぐり)の神の森に着き、たちまち月が浦の御崎にあたかも'''月光'''とも物とも見ゆる物現り出でたり。これすなわち'''幽契'''によりて、'''魚井の大神(豊受大神)'''が降臨し賜えるなり。この時、'''天火明命'''出でて大神を田中の威光山に迎え、'''天道姫命'''をして、国家鎮護の大神として親しくこれを祭らしめ賜ひき。これより一天心よく晴れ渡り、命等勇んでこの国土を経営し、強暴の神を征服し、邪鬼の者等を払い、天香語山命に大神の神饌の為に、'''月代の神田を柳原に定め'''、水田陸田を開き、天道姫命に大神の五穀の稲穂を乞い求め、広く生民に施し、耕耘種芸の法を教え、衣食の仕方を授け、又摂生療病の方法を示し、功なるや、二神(大己貴命・少彦名命)高志の国に至り、天火明命を召して「汝、此の国を領知すべし」と詔り給ひき。崇神天皇即位十年秋、丹波将軍道主王 勅を奉じて、青葉山の土ぐも陸耳御笠を征伐するに当り、天神地祇を祭りて神意を伺われると、神霊たちまち王によいお告を下された。それを倭得王に命じ、たやすく賊首を征服し国土を平定し、鎮撫の結果を天皇に奏せられた。又、天火明命の孫 笠津彦笠津姫に、柳原の神並の森に神社を建てて、豊受大神、三女神、木花開夜姫命を祭らしめ給う。これが当社の起りである。</blockquote>