図3は鳥形に描かれた獣面紋である。おそらくこれが抽象的な形になっていったものが三叉器で、図4の1,2,3であると考える。この獣面紋は空に飛ぶ鳥のようなものと関連していることが分かる。図3の鳥形の中には「目玉」のような紋が1個描かれただけの獣面紋もある。図6の玉冠形器も、同様に鳥形を示しているのであろう。
古代中国には『太陽は火烏の背に乗って天空を移動する』という神話もある。図5は鳥が日輪を背負って飛んでいるように見え、火烏の神話が良渚文化の時代には既に存在していたことが窺える。図3の3~6も同様に「日輪を乗せている火烏」の可能性があるのではないだろうか。古代中国には『太陽は火烏の背に乗って天空を移動する』という神話もある。図5は鳥が日輪を背負って飛んでいるように見え、火烏の神話が良渚文化の時代には既に存在していたことが窺える。図3の3~6も同様に「日輪を乗せている火烏」の可能性があるのではないだろうか。そして大汶口文化との比較から見ると図5と図13図二は、「鳥が太陽を背負う図」として「同じ意味」を表しているのではないか、と思われる。
== 提唱されている学説 ==