'''ラールンダ'''(Larunde、Laranda、Laraとも)は、オウィディウスの『ファスティ』にでてくるアルモー川の娘で、ナイアスのニンフである<ref name="fasti">Ovid, ''Fasti 2'', [http://www.poetryintranslation.com/PITBR/Latin/OvidFastiBkTwo.htm#anchor_Toc69367694 V. 599].</ref> 。
オウィディウスによれば、ララはラティウムのアルモー河神の娘で、美しいがお喋りだった<ref name="高津"/>。[[ユーピテル]]の[[ユートゥルナ]]への恋を[[ユーノー]]に漏らしたため、怒ったユーピテルがララの'''舌を切り取り'''、[[メルクリウス]]に命じて[[冥界]]へ連れて行かせた<ref name="高津"/>。その途中でメルクリウスはララと交わり[[ラレース]]<ref group="私注">シュメール神話とのルーラルとの関連は? [[イナンナ]]の項へ。</ref>が産まれた<ref name="高津"/>。その後、ララは「黙せる女」を意味する'''ムータ'''(Muta)または'''タキタ'''(Tacita)と呼ばれ祭られた<ref name="高津"/>。
== 神話 ==
== 文化 ==
オヴィッドは、2月21日のフェラリア(Feralia)の祭りに関連して、ララとメルクリウスの神話に言及しているオヴィッドは、2月21日の[[フェラリア]](Feralia)の祭りに関連して、ララとメルクリウスの神話に言及している<ref name="fasti"/>。ララ/ラールンダは、12月23日のラレンダリアを祭日とするアッカ・ラレンダと関連づけられることもあるラールンダは、12月23日のラレンタリア(Larentalia)を祭日とするアッカ・ラレンタリアと関連づけられることもある<ref>Cf.http://www.thaliatook.com/OGOD/accalarentia.html, Acca Larentia, Roman Goddess and Mother of the Lares, Thalia Took, 2015-12-23, 2006</ref>。
== 私的解説 ==
ラールンダとは、名前の子音構成からインド神話のヴィナター(ガルーダの母親)と同起源の女神と考える。ヴィナターもある意味、自らの発言で苦難に陥る女神ではある。またギリシア神話のカッサンドラーとも関連するのではないだろうか。またロームルスとレムスの養母であるアッカ・ラーレンティアとも元は同一の女神であると考える。ラールンダとは、名前の子音構成からインド神話のヴィナター(ガルーダの母親)と同起源の女神と考える。ヴィナターもある意味、自らの発言で苦難に陥る女神ではある。またギリシア神話のカッサンドラーとも関連するのではないだろうか。またロームルスとレムスの養母であるアッカ・ラーレンティアとも元は同一の女神であると考える。おそらくアッカ・ラーレンティアのトーテムは[[オオカミ|狼]]とされるのではないだろうか。 また、子音構成が類似する女神としてトラキアのベンディース、ケルトのボアーン、北欧のブリギット等がいるように思う。 [[フェラリア]]の祭祀の内容より、ラールンダは魚の女神と思われる。
== 外部リンク ==
== 関連項目 ==
* [[フェラリア]]
* アッカ・ラーレンティア
** [[ラレンタリア]]* [[エーコー]]:ギリシア神話の女神。おしゃべりが問題視されて罰を受ける点が一致している。* [[ロスメルタ]]:ガリアの女神。子音はラールンダと一致している思われるが。* [[鳴女]]:日本神話の女神。話した内容が問題視されて殺された。** [[キジも鳴かずば]]:日本の民間伝承。おしゃべりが問題視されて罰を受ける点が一致している。 == 私的注釈 ==<references group="私注"/>
== 参照 ==
{{DEFAULTSORT:らあるんたらるんた}}
[[Category:ローマ神話]]
[[Category:水神]]
[[Category:魚]]
[[Category:既死神]]
[[Category:受罰女神]]
[[Category:逃走女神]]
[[Category:家庭守護神]]
[[Category:エーコー群]]