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2,502 バイト追加 、 2022年10月31日 (月) 19:12
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== うりこひめとあまのじゃく型 ==
女性が主人公の場合は、上の姉妹は罰せられたり、不幸になる結末が多い。女性が主人公の場合は、上の姉妹は罰せられたり、不幸になる結末が多い。稀には全員が「めでたし、めでたし」となる場合もある。「うりこひめとあまのじゃく」のように対比される女性達が姉妹ではなく、他人同士の話も多い。
== 三人兄弟あるいは二人兄弟 ==
<blockquote>ロッパ族<br />
大地の母が三匹の神牛を生んだ。長男は火神牛、次男は鉄神牛、三男は土神牛で、お互いに争った。ある時火神牛が鉄神牛を飲み込んだ。鉄神牛が死んだ後その毛は草木に変化し、骨は石や山脈に、血液は河に、内臓は動物や昆虫になった<ref>[https://eastasian.livedoor.blog/archives/1946161.html 牛(1) 創世神牛]、神話伝説その他、eastasian、00-03-01(最終閲覧日:22-10-11)</ref><ref group="私注">おそらく、「火神牛」が長男という設定は、「末子」から書き換えたものではないか、と管理人は想像する。</ref>。</blockquote>
== 神話における末子成功譚 神話における末子成功譚・三人兄弟の場合 ==
=== ギリシア神話・クロノスの追放 ===
ギリシア神話の大地及び農耕の神クロノスは父であるウーラノスの性器を、刃が魔法の金属・アダマスでできた鎌で切り取って追放した。彼は父同様、子にその権力を奪われるという予言を受けたため、子供が生まれるたびに(ヘスティアー、デーメーテール、ヘーラー、'''ハーデース'''、'''ポセイドーン'''の順に)飲み込んでしまったという。
北欧神話での「殺される神」であるユミルは牛の乳を飲んで育っており、牛神であることが示唆されるし、死して世界に変化する巨人である点は盤古と一致する。死した巨人から草木が発生したとすれば、伏羲のような植物を神格化した神も盤古型の神から発生した、といえる。中国神話では伏羲は女媧の配偶神にまで格が上がることになるが、北欧神話では巨人の死体から「下位の神」ともいえる妖精が発生している。妖精は巨人の腐った体から発生しており、腐ったものを肥料にして成長する植物を彷彿とさせる。伏羲は西欧で言うところの「妖精」といえるのではないだろうか。ユミルが牛神である点は[[炎帝神農|炎帝]]と性質が一致している。
よって、'''[[炎帝神農|炎帝]]、[[蚩尤]]、[[盤古]]([[伏羲]])は、元は同じ神を分けたものと考えられる。)は、元は同じ神を分けたものと考えられる'''。  ロッパ族の「土神牛」が何を指すのかは事績がないので曖昧だが、これは[[炎帝神農|炎帝]]の可能性が高いように思う。一方、ギリシア神話、北欧神話では、「倒される神」が兄弟の内にいるのではなく、兄弟の外部に設定されている。兄弟達は互いに助け合って巨人を倒す。その性質は神話によって様々である。ギリシア神話のゼウスは雷神であり、北欧神話のオーディンは天候神とシャーマン的な性質を持つ。彼らは天候を操る点は[[黄帝]]的であるが、ゼウスには妻を食い殺すといった逸話があり、オーディンには「悪賢い」というイメージがつきまとう。これらの「非[[黄帝]]的な要素」は、本来'''「[[祝融]]」の性質'''であり、まず中国に近いところで、ロッパ族の伝承のように、「倒す神」が[[黄帝]]から[[祝融]]的な神に変換された上で、西欧に伝播したことが示唆される。  「火神牛」は長男であり、オーディンは兄弟の中での順位が明らかでないか、ギリシア神話のゼウスは「末子」であり、長子として扱われるようになった理由まで神話の中で語られる。よって、全体に見ると、民間伝承ほど「末子成功」の要素は強くないが、これらの神話は「'''末子成功譚'''」の起源となる神話として重要と考える。また「'''[[怪物退治]]'''」の起源としても重要であろう。
== 末子成功譚の例 ==
*上のきょうだいに困らされ、あるいはひどい目に遭わされるパターン
**[[シンデレラ]]**[[黄金の鳥]]**[[山幸彦と海幸彦]]**[[大国主の神話]]**[[甲賀三郎 (伝説)|甲賀三郎]]<ref>{{Cite web |url=https://kotobank.jp/word/%E7%94%B2%E8%B3%80%E4%B8%89%E9%83%8E-61618 |title=, 甲賀三郎とは - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説 |publisher=[[, コトバンク]] |accessdate=, 2020-12-13}}</ref>**[[旧約聖書]]「旧約聖書「[[創世記]]」の[[ヨセフ (ヤコブの子)|ヨセフ]]の物語 - 厳密にはヨセフは[[ヤコブ (旧約聖書)|ヤコブ]]の12人の息子と1人の娘のうち12番目で、弟に[[ベニヤミン]]がいる。** 旧約聖書「[[創世記]]」のカインとアベルと説の物語 - 「三匹の神牛」の物語との類似性が高いように思う。 
*きょうだいが順に課題に挑むパターン
**[[黄金のがちょう]]
**[[三匹の子豚]]
**[[チワンの錦]] - 中国[[チワン族]]に伝わる伝承。
 
*いじめや難題は登場しないが、不利な条件下で末っ子が成功するパターン
**[[長靴をはいた猫]]
== 関連項目 ==
*[[盤古]]:ロッパ族の伝承と関連する。* [[啓]]:帝位の簒奪者。東アジアでは「末子成功譚」は応神天皇のように「簒奪者」として語られることが多いように思う。* [[怪物退治]]:末子成功譚と同起源の伝承群。
== 参考文献 ==
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%8E%E3%82%B9 クロノス](最終閲覧日:22-10-11)
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%9F%E3%83%AB ユミル](最終閲覧日:22-10-11)
* [https://eastasian.livedoor.blog/archives/1946161.html 牛(1) 創世神牛]、神話伝説その他、eastasian、00-03-01(最終閲覧日:22-10-11)
== 私的注釈 ==

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