==黄帝故里==
河南省鄭州市は黄帝の故郷とされており、市内には黄帝をたたえる公園「黄帝故里」が整備されている。黄帝故里では、中国のほぼ全ての姓氏を黄帝の直系の子孫と捉え、建築物で表現するなど大掛かりな施設となっている<ref>2020-10-25, http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/10/23/2020102380151.html?ent_rank_news, 朝鮮族など中国56民族は同じ祖先?東北アジア歴史財団が学術大会開催, 朝鮮日報, 2020-10-24</ref>。毎年4月18日には参拝祭典が行われており、2018年の例では40以上の国や地域から約1万人の華人や華僑のほか、同姓の血縁組織、同郷会などの代表が出席して式典が行われた<ref>2018-04-26, https://www.afpbb.com/articles/-/3172501, 中華文明と先端技術の組み合わせ 伝統の「黄帝」まつる式典に顔認証導入, 2020-10-24</ref>
== 私的解説 ==
黄帝のことを龍蛇神とみなす向きもあるようだが、管理人はその説を取らない。その理由は以下の通り。
# 黄帝と同一のものと思われる羿が龍蛇神ではないから。
# 龍蛇信仰といえば、北方の信仰であり、遼河文化が有名である。しかし、北東アジアである朝鮮・日本の始祖伝説で「男性の龍蛇神」というものを見たことがない。檀君の母は熊女、朱蒙の母は河川神、赫居世居西干の母は娑蘇夫人(龍蛇女神)、神武天皇の神話上の「母」といえる[[豊玉毘売]]は(龍蛇女神)というように、「本場」では'''龍といったら「女神」'''というのが本来の姿であったと思われる。少なくとも日本の場合、男性形の龍蛇神は仏教の影響を受けて比較的新しい時代に形成されたもののように思う。中国神話でいれば、[[女媧]]が龍蛇神として一番相応しいように思う。中国神話の男性形の龍蛇神は、父系の台頭と共に、比較的新しい時代([[良渚文化]]以降)女神から置き換わって発生したものであるのではないか、と考える。日本では民間伝承でも、女性形の龍蛇女神は多く登場する。
# 日本で悪い河川神を退治する、かつ、倒す方が水神ではない、といったら「早太郎(犬神)」しかない。中国神話にも槃瓠という霊犬が登場する。よって管理人が考える「黄帝」のトーテムとは'''犬'''一択である。後は、全て[[黄帝]]を水神である[[炎帝神農|炎帝]]に寄せるために改変した「'''後付けのトーテム'''」と考えている。
== 関連項目 ==