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18 バイト追加 、 2022年3月31日 (木) 14:21
 また、ヤマドリの妻に関しては、
* 「罰を受ける女神」のように、尾羽を提供したことがダメージとなって失踪の原因となった、というパターンと'''「罰を受ける女神」のように、尾羽を提供したことがダメージとなって失踪の原因となった'''、というパターンと* 「八咫烏」のように鳥が味方した方が勝利する、という2つのパターンが根底にあって組み合わさっており、'''「八咫烏」のように鳥が味方した方が勝利する'''、という2つのパターンが根底にあって組み合わさっており、
** 「鶴女房」のように禁忌を破ったことが失踪の原因となっていない。
** むしろヤマドリが「公共の福祉」のために自ら犠牲を払った。むしろヤマドリが'''「公共の福祉」のために自ら犠牲を払った'''。
という形式となっている。社会の形態が未成熟な古い時代の神話は、人身御供が植物に化生するハイヌウェレ神話のように、直接的な豊穣に結びつく物が多い。「公共の福祉」のために誰かが犠牲となる、という思想はそれだけ社会が発展し複雑化してから誕生した思想といえる。「妻」という立場の女性にそのような「犠牲」が求められる、というのは、ローマという国家の妻となった「'''ウェスタの巫女'''」を彷彿とさせる思想であるので、日本の伝承としては、古くは「橋姫」に繋がる思想であると思うが、物語的なバリエーションの一つとして成立した時代はそれほど古いものではないのではないだろうか。

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