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、 2022年8月18日 (木) 06:27
'''夏家店上層文化'''(かかてんじょうそうぶんか)は、[[紀元前1100年]]~[[紀元前1000年|1000年]]頃に始まり、[[紀元前700年]]~[[紀元前500年|500年]]頃まで続いた、現在の[[中国]]東北部に栄えた[[青銅器]]文化。[[遼河文明]]のひとつ。[[内蒙古自治区]][[赤峰市]]夏家店遺跡の上層を[[標式遺跡]]とする。北東の草原~丘陵地帯に居た後に東胡となる牧畜民の南下と同地の征服によって成立した文化。同時代の[[黒竜江省]][[大慶市]][[肇源県]]の白金宝遺跡に代表される[[白金宝文化]]などと密接な関連があり、また同時代の西[[周]]の影響も受けている。燕の興隆に伴って征服された。
現在の内蒙古自治区東部、[[河北省]]北部、[[遼寧省]]西部を中心とし、北は[[シラムレン川]]の北に達する。同じ領域で先立つ[[夏家店下層文化]]よりもやや狭い範囲に広がり若干西寄りに位置する。夏家店下層文化に比べると人口密度は低かったと推定されている。主に[[牧畜]]を行い、[[農耕]]や陶器の製作に関する技術は大きく後退して直筒型の形状をした陶器が増え、食器の様式も底部を足底で支える底が深い様式から底が浅い平底の物へ変わっている。
石器が大きく発達し土器や骨器と共に多く出土している。青銅器の出土が増え、剣、槍、戈、鏃などがあり、基本的に装飾が見られないか乏しくなっているが、動物の頭部を模した特徴的な図柄が見られるようになっている。後期になると周様式の青銅器が出現する。夏家店下層文化に比べると恒久的な建築物が少なくなり、下層文化の建築物またはその材料の流用が多くなる。
家畜の骨の出土は、豚に代わり牛が増え、また馬が多く見られ、馬具や銅製車具も多く出ている。夏家店下層文化に比べ、支配者層と見られる物は副葬品を多数伴う墓が造られ、南山根の石墓からは弁髪と思しき埋葬者の描かれた銅版も発見されている、墓制に関しては夏家店下層文化から大きな変化が見られない。
[[紅山文化]]、[[夏家店下層文化]]時代の古人骨からは、[[ウラル系民族]]で高頻度に観察される[[ハプログループN-M231 (Y染色体)|ハプログループN]]が60%以上の高頻度で認められるが<ref name="Yinqiu 2013">Yinqiu Cui, Hongjie Li, Chao Ning, Ye Zhang, Lu Chen, Xin Zhao, Erika Hagelberg and Hui Zhou (2013)[http://bmcevolbiol.biomedcentral.com/articles/10.1186/1471-2148-13-216 "Y Chromosome analysis of prehistoric human populations in the West Liao River Valley, Northeast China. "] BMC 13:216</ref>、夏家店上層文化の時代になると、[[ハプログループO2 (Y染色体)|ハプログループO2]]や[[ハプログループC2 (Y染色体)|ハプログループC2]]へ交代したようである<ref name="Yinqiu 2013" />。
==脚注==
{{Reflist}}
{{DEFAULTSORT:かかてんしようそうふんか}}
[[Category:中国神話]]
[[Category:中国の考古遺跡]]
[[Category:文化 (考古学)]]
[[Category:満洲の歴史]]
[[Category:河北省の歴史]]
[[Category:内モンゴルの歴史]]
[[Category:遼河文明]]
[[Category:青銅器時代]]