=== 女護が島 ===
『御曹子島渡』(御伽草子)、『風流志道軒伝』(平賀源内)巻之5
== 私的考察 ==
壮族の姆六甲女神は、中国神話の[[女媧]]に相当する。[[ダイダラボッチ]]のような巨人的な創造神の性質を持っており、これが本来女神の性質であったことが伺える。北欧神話の女神ゲフィオンに類する。女神がなにかをばらまいて人類の創造に関わる点も[[女媧]]的である。壮族の[[伏羲]]に相当するのは[[布洛陀]]である。ただ、壮族の伝承では、姆六甲と[[布洛陀]]は、夫婦とも兄妹ともされていないようである。
女神が植物から生まれている点は、ミャオ族の伝承にもそのような娘が登場する話があるし、インドネシアのハイヌウェレ、日本のかぐや姫と多くの神話がある。起源はミャオ族神話のニャンニであると考える。
「風による妊娠」は一般的には「女護が島」のように、「'''女性だけの国'''」のこととしして語られることが多い。これは「'''母系社会'''」の暗喩と、'''「風の神」による妊娠'''の暗喩でもあるし、通常の結婚ではない'''「犬祖」との結婚の暗喩'''でもあると考える。「風の神」とはミャオ族の'''[[アペ・コペン]]'''に相当する神である。「犬祖」とはヤオ族の'''[[槃瓠]]'''に相当する神である。古代の日本では犬神が風神も兼ねるように思う(「速飄神」を参照のこと。)
壮族の神々に漢字の表記のままの解釈をして良いか迷うのだが、「姆六甲」という字は「亀の女神」を連想させる。女媧が亀の足を、天地を修復する材料にした、という逸話もある。ただ、調べた範囲では姆六甲のトーテムが亀である、という情報が出てこなかったので、管理人の推測ということにとどめておく。
== 参考文献 ==
* [[女媧]]
* [[布洛陀]]
* [[亀]]?
== 脚注 ==
[[Category:植物神]]
[[Category:吊された女神]]
[[Category:亀]]