リュキア<ref>ルウィ人の子孫が住んでいた可能性のある地域</ref>では、マリヤはロディアポリスの守護神とされ、多くの資料が残されている<ref>Payne, 2019, p242</ref>。この都市ではウェドレンニと呼ばれ、フェロスではエリユパマと呼ばれた。これは「高貴な者」あるいは「敵を打ち負かす者」のいずれかと思われ、後者の解釈では戦争好きな女神として解釈することができる<ref>Raimond, 2007, p154</ref>。トレバー・R・ブライスは、リュキアのマリヤがそのような役割を担っていたという見解は、クサントスの碑文や、アマゾンとともに戦闘シーンを描いた石棺の蓋からも裏付けられると述べている<ref>Bryce, 1983, p6</ref>。マリヤは、あるイヤマーラの墓碑銘にも記されており、イヤマーラはこの女神の祭司であった可能性がある<ref>Bryce, 1981, p83</ref>。リュキアのいくつかの都市では、マリヤはその土地の天候神トルクカスとともに崇拝されていた<ref>Rutherford, 2020, p330</ref>。
リュキアの伝統では、ギリシャの女神アテーナーはマリヤと類似していると理解されていた<ref>Raimond, 2007, p153</ref>。両者の同化は、もともと政治的な動機があり、リュキアの王朝がギリシャの文化モデルを堅持することを目指したのかもしれない<ref>Raimond, 2007, p154</ref>。ピトム出土のパリスの審判を描いた銀製の壺には、アテーナーに似た女神をマリヤとする碑文が刻まれている<ref>Payne, 2019, p242</ref>。他の人物は、ギリシャ語の名前、Pedrita(アフロディーテ)とAliχssa(アレクサンダー=パリス)をリュキア語で表記している<ref>Bryce, 1981, p84</ref>。マリヤとアテーナーの対応は、両女神が都市神の側面を持つことによると一般に考えられているが、前者の地方名ウェドレンニを「都市の」と解釈することは、リュキア語の都市を表す用語(wedriではなくteteriとminna, エリック・ライモンドによれば、エリユパマとプトリポルトス(「都市を略奪する者」、クサンチアンのオベリスクの碑文でアテナに適用)という称号が示すように、それぞれ類似した戦争的機能に依存していた可能性があるという後者はおそらく「国」を意味する。)エリック・ライモンドによれば、エリユパマとプトリポルトス(「都市を略奪する者」、クサンチアンのオベリスクの碑文でアテナに適用)という称号が示すように、それぞれ類似した戦争的機能に依存していた可能性があるという<ref>Raimond, 2007, p154。)