差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
これは大分父系化が進んだ社会の説話に書き換えられているので、もはや「母親」は当然のように複数の男性と関係を持ったりはしない。女性の貞操には厳しい社会になって、浮気を疑われるだけで殺されてしまうような状況である。しかし、「オイディプス王」は父親を殺しているので、母親と関係した息子が父親を殺した、というのが一番元の話にはあったと考えられる。台湾の伝承にはこの部分が欠落しているのだ。しかし、大天には「豚」と「犬」の2人の「父親」がいたはず。彼が殺したのはどちらの父親なのだろうか。大天が「豚」の父親と一体化していたのであれば、彼が殺したのは「'''犬の父親'''」なのではないだろうか。そうすれば、これは結局'''「豚」の夫が「犬」の間男を殺した'''、という話になりはしないだろうか。大天はその父の「豚」と同じ存在なのだから。そして彼は間男の「犬」と関係を持った母親も姦通の罪で殺してしまうのである。父系が進んだ社会であれば、夫が姦通の罪を妻に問うても、息子が姦通の罪を母に問うても、どちらも許される社会になるのではないだろうか。こうして'''間男と夫を裏切った妻はどちらも殺されてしまう'''。妻の最初の夫の手、あるいは彼女の息子の手によって、である。
==== ちょっと寄り道 ====ところで「殺された犬の父」とは誰のことなのだろう。こういう特殊な神話は一つしか心当たりがないので、こう述べるしかない。ところで「'''殺された犬の父'''」とは誰のことなのだろう。こういう特殊な神話は一つしか心当たりがないので、こう述べるしかない。
* 息子たちに殺される[[槃瓠]]
息子たちは[[槃瓠]]犬を連れて狩に出かけた。途中、水牛に「その犬はお前たちの父親だ」とからかわれ、怒った息子たちは犬を殺した<ref>百田弥栄子『中国神話の深層』三弥井書店、2020年、660頁</ref>。

案内メニュー