「お松」というのは名前からみて、元は「[[松浦佐用姫]]」「[[蛇頭松姫大神]]」などの「'''名に松とつく女神'''」が民間伝承化したものと思われる。それを文芸化して人情物に仕立てたのが「鬼神のお松」なのだろう。「夫と不幸な形で別れる」という点が他の「松姫」たちと一致している。起源は中国神話の[[塗山氏女]]に遡るであろう。「鬼女」としての伝承は千葉県から青森県まで、要は北関東から東北にかけて分布しているようである。おそらく長野県長野市鬼無里の「鬼女紅葉」の関東・東北版というかクローンのような存在と考える。千葉県流山市に立派な諏訪神社があるので、関係者の誰かが長野県の盗賊でもある鬼女の伝承を北関東に持ち込んだ可能性があるかもしれないと想像する。
伝説の内容は、「お松」という女性が、亡夫の仇打ちをするけれども、仇討ち相手の息子に彼女もまた討たれてしまう、というもの。父親の髑髏を抱いて寝る、というのは、彼女が父親から何らかの財産を受け取ったという「伝説の内容は、「お松」という女性が、亡夫の仇討ちをするけれども、仇討ち相手の息子に彼女もまた討たれてしまう、というもの。父親の髑髏を抱いて寝る、というのは、彼女が父親から何らかの財産を受け取ったという「[[天照大御神]]」の伝承の類話でもあるし、彼女が父親を殺して食べてしまったという神話の変形でもあると考える。
亡夫、仇討ち相手、その息子は、元は全部「一人の男」である。「お松」の中にも「仇討ちをする」という「養母としての女神」と、「殺されてしまう」という「吊された女神」の要素が混在している。本来はお松が夫と共に父親を殺して食べ、彼女は更に夫に殺されてしまった。その姉と親の敵を妹の「お松」が討って、姉の夫を殺してしまった、という話であろう。[[蛇頭松姫大神]]には「おしも」という妹がいたが、本話ではおしもの存在が省略されて姉のお松と入り交じってしまっていると考える。
* [[松浦佐用姫]]
* [[蛇頭松姫大神]]
* [[グミヤー]]:中国プーラン族の神。早川某のモデルと考える。
== 関連項目 ==