* 天界の精霊
: 天界には、人間を助けるヨーム・スア (Yawm Saub) という精霊がいるとされている。この精霊はミャオの洪水神話や、初めての結婚などの神話に登場する。また雨をつかさどる龍 Saub)という精霊がいるとされている。この精霊はミャオの洪水神話や、初めての結婚などの神話に登場する。また雨をつかさどる龍 (Zaj Laug) や虹 (Zaj sawv) もいるとされるが、在所は海の下もしくは湖の下の宮殿であるとされている。その他にも太陽の精霊 (Nkauj Hnub)、月の精霊 (Nrang Hli)、雷神 (Xob) などが知られている。
==== 私的考察 ====
薬の精霊 (Dab tshuaj) は、「デーヴァ」という名を持っているが、「医薬神」という性質を鑑みれば、中国神話の「[[炎帝]]」のことと考える。結婚生活を守護する精霊 (Dab roog) は「白(太陽女神)」のこと、敷居の精霊 (Dab txhiaj meej)は「蜜のデーヴァ」、すなわち「熊デーヴァ」という意味の名と考える。境界神でもある。
==== 天界について ====基本的には善意のある守護霊 ヨーム・スア (Dab quas) と森などに住む悪意のある精霊 Yawm Saub)とは、印欧語族の神話で言うところの「ジャムシード王」に一番近い名ではないかと考える。インド神話のヤマも当初は「天界の神」と考えられていた。スア(Saub)とはやはり「蛙蟇(カエル)」と考える。この神は印欧語族の中では「Tiwaz」という神になって太陽神などの位置にあったように思う。またD音が外た「スア(シヴァ)」も同類の神といえる。「DM」という子音の方は、有名なメソポタミアのドゥムジがいる。「DM」「TWT」「SW」の神は、特に男性の場合、ヨーム・スア (Dab qus) に分かれる。守護霊は家の柱、竈などさまざまな場所を守護していると考えられている。また、それぞれの男系の氏族長が祖先霊 (Dab xwm kab) の祭壇を持っている。祖先霊の祭壇の隣には薬の精霊 (Dab tshuaj) を作ることもある。さらに女性の寝室には結婚生活を守護する精霊 (Dab roog) が祀られている。また、外界と家内をつなぐ家の入り口の敷居には敷居の精霊 (Dab txhiaj meej) がおり、悪い精霊が家内に入ってくることを防いでいる。森の中には悪い精霊 (Dab qus) がすんでいるとされ、特に、ポン・ツォーン (Pog Ntxoog) 呼ばれる老女の精霊は恐れられている。また、病気や驚いた際に人体より抜け出てしまうプリン (plig) と呼ばれる魂の概念があり、タイのピー信仰のクワンに近い。治療の際にはシャーマンによるフー・プリン (Hu plig) と呼ばれる招魂が行われる。Yawm Saub)から派生した神々であって、一見して異なる子音の神々のように思えるが、実は近い存在の神々であることが分かる。龍や虹にも「蛙蟇(カエル)」を意味する名が見える。
=== 神話 ===