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187 バイト追加 、 2026年1月2日 (金)
== 神話 ==
九家族(バナナから発祥した最初の人類)は、ヌヌサク山を下りて部族移動をはじめ、森の中の神聖な踊りの広場、タメネ・シワ(Tamene Siwa.)のある場所に来ていた。そのなかにアメタ(「'''黒'''、夜」等の意)という独身の男がいた。狩猟で'''イノシシ'''(野生豚)をしとめると、牙(≒骨に相当)から(石のように固い)'''ココヤシの実'''が見つかった(そのとき世界にはまだココヤシの木は存在しなかった)。アメタはサロン・パトラ('''蛇'''模様の布)(Sarong patola.)で覆って実を持ち帰ったが、夢に謎の男が現れ、その実を植えよとのお告げにしたがうと、3日で木に成長し、さらに3日後に開花した。アメタはヤシ酒を作ろうと木登りしたが、花を切ろうとして指を傷つけてしまい、血が花にほとばしった。すると花と血が人間のかたちとなり、9日後には少女に育っていた。その彼女をハイヌウェレ(ハイヌヴェレ、「ココヤシの枝」の意)と名づけ、'''蛇'''柄のサロン布に包んで持ち帰った。彼女には、いろいろな高価な品物を大便として排泄するという、不思議な能力が備わっていたので、アメタは富豪となった<ref name="nishimura1960"/>西村朝日太郎「第九章第七節 デマ神の神話学的背景」『人類学的文化像 : 貫削木と聖庇の基礎的研究』吉川弘文館、1960年、400–402頁。</ref><ref>吉田, 1986, pp37–39、吉田, 1992, pp141–143</ref><ref>大林, 1979, pp133–135</ref>。
神聖なるタメネ・シワの広場では、9夜連続のマロ踊り{{efn2|Maro.}}が開催された。踊り手はマロ踊りを[[螺旋]]を描きながら踊るのだが、中央には女たちが控えていて、清涼剤である「ベテルの実とシリーの葉」すなわち[[ビンロウ|{{読み仮名|檳榔子|ビンロウジ}}]]と[[キンマ|{{読み仮名|蒟醤|キンマ}}]]の葉を配って渡す。ところがハイヌウェレは第二夜にはビンロウジのかわりにサンゴを渡し、第三夜に中国製磁器、第四夜により豪華な磁器、第五夜に大きな山刀{{efn2|イェンゼンのドイツ語原文では単に"große Buschmesser"だが(({{harvnb|Jensen|1978|p=455}})、目次を見れば他所で[[:en:Parang (knife)|parang]]という刀が出ており、Buschmesserである。}}、第六夜に銅製のシリー入れ、第七夜に[[銅鑼]]と、だんだんと高価な品を配った。しかし人々はこれを気味悪がり、嫉妬心も働いて謀殺することに決め、第九夜の踊りの最中に彼女を生き埋めにし、踊りながらして穴を踏み鳴らし、悲鳴があがるのを歌声でかき消し、殺してしまった<ref name="nishimura1960"/><ref>{{harvnb|吉田|1986|pp=39–40}}; {{harvnb|吉田|1992|pp=143–144}}</ref>{{sfn|大林|1979|pp=135–137}}。
これは寿命の罰が与えられたと解釈されており、すなわち、それまで世界は人間にとって死の無い楽園だったのに、ハイヌウェレ殺害後は、人類は定まった寿命を授かり、死後に門を通り、死の女神サテネに謁見しなくてはならなくなったと説明される<ref name="antoni1982"/>。
 
== 私的考察 ==

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