『リグ・ヴェーダ』などでは、雷神インドラ、火神アグニとともに重要な位置に置かれ、天空神、司法神(=契約と正義の神)、水神などの属性をもっていたが、この段階ですでにブラフマーによって始源神としての地位を奪われていた。
プラーナ文献においては8つの方角のうち西を守る守護神とされたプラーナ文献においては8つの方角のうち'''西'''を守る守護神とされた<ref name="菅沼編p72">菅沼編 1985, p. 72.</ref>。
一方で、ヴァルナと水との関係性は強まっていき、やがては水の神、海上の神という位置付けが与えられることとなった<ref name="菅沼編p72" />。また、ヴァルナはしばしば'''[[ヘビ|蛇]]'''とも関連づけられた。『マハーバーラタ』の中ではナーガ達が暮らす海のあるじだとも、'''ナーガ達の王'''だとも呼ばれている。アヒ蛇やヴリトラと同一視されることもあった。ヴァルナは『リグ・ヴェーダ』(IX・73・3)で「海を隠した」とされているが、ヴリトラも同様に水を閉じ込めており、これはどちらも原初の水であった<ref>エリアーデ,松村訳, pp. 40-41.(第37章 66)</ref>。