===== 仏教での使用 =====
[[密教]]用語では、法螺は、「ホラ」ではなく、「ホウラ」と読む密教用語では、法螺は、「ホラ」ではなく、「ホウラ」と読む<ref name="esoterica_p152">『Books Esoterica 第1号 密教の本 驚くべき秘儀・修法の世界』 学研 第8刷 1993年(第1刷 1992年) p.152.</ref>。[[如来]]の説法の声を象徴し、その音を聞けば、罪は消滅し、極楽に往生できると経典に記され(後述書 。如来の説法の声を象徴し、その音を聞けば、罪は消滅し、極楽に往生できると経典に記され(後述書 p.152)、衆生の罪の汚れを消し去り、悟りに導く象徴として法螺が吹かれた(<ref name="esoterica_p152" />。[[空海]]が持ち帰ったともされ、[[灌頂]]の際には[[阿闍梨]]が受者に法螺を授けた。空海が持ち帰ったともされ、灌頂の際には阿闍梨が受者に法螺を授けた<ref name="esoterica_p152" />。
[[修験道]]では、「立螺作法(りゅうらさほう)」と呼ばれる実践が修行される。立螺作法には、当山派・本山派などの修験道各派によって流儀を異にし、吹奏の音色は微妙に違う。大まかには乙音(低音側)、甲音(高音側)、さらには調べ、半音、当り、揺り、止め(極高音)などを様々に組み合わせて、獅子吼に擬して仏の説法とし、悪魔降伏の威力を発揮するとされ、更には山中を駈ける修験者同士の意思疎通を図る法具として用いられる。軍用の法螺は三巻半の貝が用いられ、山伏の法螺は三巻の貝が用いられた<ref name="kamon_p144" />。