ジョン・キーツの「エンディミオン」(1818年)は、パーンに捧げられた祭りで、パーンを讃える賛美歌が連呼されるところから始まる。羊飼いの神であるヤギの神は、キリストから『普遍的自然』(サンディス)まで、さまざまなレベルで長く寓意化されてきたが、ここではロマンティックな想像力の象徴、超人的知識の象徴となった<ref>Barnard, John. ''John Keats : The Complete Poems'', p. 587, ISBN:978-0-14-042210-8</ref>。
19世紀後半になると、パーンは文学や芸術の世界でますますよく知られるようになった。パトリシア・メリヴェールは、1890年から1926年にかけて、「パーンというモチーフへの関心が驚くほど復活した。」と述べている<ref>Merivale, Patricia. ''Pan the Goat-God: his Myth in Modern Times'', Harvard University Press, 1969, p.vii.</ref>。詩や小説、児童書にも登場し、ピーターパンという人物の名前にも言及されている<ref>Lurie, Alison, Afterword in ''Peter Pan'', Signet, 2003, page198, isbn:9780451520883, https://books.google.com/books?id=6m9UTvQq7ZsC&pg=PA198</ref>。。ピーターパンの物語では、ピーターは、文化や教育が浸透する前の幼い子どもの心や、人間の影響を受けない自然界における、文明以前の黄金時代を象徴している。