1は、女性が息子を去勢して、'''恨まれ罰を受ける物語'''である。何故、去勢することになるのかというと、全体に、「家畜の豚は去勢をすると大きくなるので」「小さな男の子を大きく育てようとして」去勢することになるようで、人間の男の子を豚になぞらえてそうなった、としているようである。豚に見たてているからなのかもしれないが、このタイプの物語の青年は熊が豚を襲うように、熊に殺されるようである。豚になぞらえている点と、熊に殺される点が独特である。
2は類話となるが、2は類話となるが、「陰茎が巨大な巨人」とは台湾的な「河伯」と性質が一致するので、こちらの巨人も本来は「河伯」なのであって、「小さいために去勢された」という設定は、台湾に渡ってから独自に付け加えられたものなのではないか、と思う。 インド神話では、ヴィナータという女神が、卵を生むが、早くに殻を割ってしまい、生まれた息子のアルナは「'''上半身しかなかった'''」が、それを母親のせいだと恨んで母親を呪った。そのため母親は敵対するナーガの奴隷とならねばならなかった、というエピソードがある。現実的に「上半身しかない」人間は生きられないので、台湾の伝承と比較することで、「上半身しかない」とは「陰茎がない」ことの暗喩だということが分かる。
=== 穀物の起源 ===