ハイヌウェレは降り立った地上でも迫害される。しかし、地上での死(消失)と引き換えに、ムルア・サテネという強力な絶対的女神と一体化し、人々から不老不死を取り上げて復讐する。ハイヌウェレが「不死の霊薬」を人々に与えない、のではなくて、人々の「不老不死性」という運命そのものを取り上げたことが、ハイヌウェレ神話の独自性といえようか。死体の植物化生は、また別の物語である。そして、このようにして、物語は各地で変化していったと思われる。
ということで、余談ではあるが、羿が射止めたのは、女神のハートであったのか、それとも体だけであったのか。女心とは複雑なものとも言うもの、と個人的には思う。ということで、余談ではあるが、羿が射止めたのは、女神のハートであったのか、それとも体だけであったのか。女心とは複雑なものとも言うもの、と個人的には思う。そして、「射落とされた月の女神が羿の妻となった」という部分も、後付けされたものであることが分かる。
=== 織女と怪物 ===