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、 2022年10月21日 (金) 14:03
'''アムリタ'''(अमृत, amṛta), '''甘露'''は、インド神話に登場する神秘的な飲料の名で、飲む者に[[不老不死の薬|不死]]を与えるとされる。[[乳海攪拌]]によって醸造された。
神話によると[[アスラ]]族との戦いに疲弊した神々が、アスラ族に協力させて造ったとされる。乳海と呼ばれる海に様々な素材を投げ入れ、マンダラ山を攪拌棒に、[[ヴァースキ]]竜王を綱として1000年の間攪拌した末に、[[ダヌヴァンタリ]]神がアムリタの入った壺を携えて出現した。神々とアスラたちはアムリタを自分たちだけのものにしようと争ったが、[[ヴィシュヌ]]神の機転によって神々のものとなった。しかし神々がアムリタを飲んでいるとき魔神[[ラーフ]]がまぎれ込んで盗み飲みした。'''ラーフはヴィシュヌ神によって首を切り落とされた'''が、アムリタの力で死なず、[[ラーフ]]と[[ケートゥ]]という天の遊星となり、[[日食]]、[[月食]]を起こす悪星となった<ref group="私注">ラーフとは中国神話の蚩尤に相当する神と思われる。蚩尤が何故饕餮として復活したのか、その理由を補完し得る神話といえないだろうか。</ref>。
その後、アムリタは神々によって厳重に保管されたが、[[ガルダ]]がこれを略奪した。また[[ナーガ]]はアムリタの壺が置かれていたところを何度もなめたために舌が二股に分かれたとされる。
==ソーマ==
古代インドで、'''ソーマ'''([[ソーマ]]なる植物の茎から採った液と牛乳、バター、麦粉を混ぜて造ると記載され、ヴェーダ祭祀の最も主要な供物であった。このソーマを供える祭祀が盛んに行われ宴も盛大で、飲食も盛んだった。蜜のように甘く、万病の薬とされていた)と'''同一視され'''、神々に捧げられた賛歌『リグ・ヴェーダ賛歌』には、「我らはソーマを飲めり、我らは不死となれり。」とある。
仏典では'''阿密哩多'''と音写され、漢訳では[中国の伝説の飲料[[甘露]]の名で呼ばれ、甘い液で人の苦痛を治め、長生きさせる力をもつものと解された。梵天勧請のエピソードでも登場する。
== 関連項目 ==
* [[馬乳酒|乳酒]]
* [[変若水]]
* [[若返りの泉]]
* [[甘露]] - 中国の伝承で、天地陰陽の気が調和すると天から降る甘い液体。アムリタと同一視され中国語訳に使用された。
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[[Category:インド神話]]
[[Category:不老不死の薬]]