また国栖(くず)とは「くにす」がつまった語であり、「国を住み家とする者」の意で、「国津神を祀る人々」を指す<ref>武光誠 『古事記・日本書紀を知る辞典』 東京堂出版 再版2000年(初版1999年) ISBN 4-490-10526-6 p.244.</ref>、という説がある。
==== 備考 ====
* 国栖の記述として、大和国吉野とは別に、『常陸国風土記』茨城郡の条にも先住民としての国栖の説明がある。それによれば、「国栖(くず)とは俗(くにひと)の語(ことば)で都知久母(つちぐも)」とあり、『風土記 日本古典文学大系』(岩波書店、第14刷1971年、p.46)の脚注4によれば、「土蜘蛛とは土神であり、土着神(国津神)」とする、とある。
* 『古事記』では、のちに大和国の忍坂(現桜井市)においても尾の生えた土雲(表記は原文ママ)と遭遇しているが、恭順した吉野の国津神とは異なり、久米の歌を歌った八十猛によって斬殺されている。