「ラールンダ」の版間の差分

提供: Bellis Wiki3
ナビゲーションに移動 検索に移動
10行目: 10行目:
 
ララにまつわる神話は、オウィディウスの『ファスティ』によるわずかで、後世に書かれた詩的なものしか知られていない。彼女は美貌と饒舌の両方で有名であった(両親はこの性質を抑えようとした)。彼女は秘密を守ることができず、ユーピテルの妻ユーノーに、ラールンダの仲間のニンフでヤーヌスの妻であるユートゥルナとの関係を暴露してしまった。信頼を裏切られたユーピテルは、ララの舌を切り落とし、霊媒師のメルクリウスに命じて、冥界への入り口でありプルートーの領域であるアヴェルヌスへと彼女を連れて行かせた。しかし、マーキュリーはララに惚れ込み、声も出せずに一目散に懇願するララに強引に迫った。その結果、ララは二人の子供の母親となり、彼らはラレースと呼ばれる目に見えない家の神となった。しかし、ララはユーピテルには見つからないように、森の中の隠れ家的なコテージに滞在することになった<ref name="fasti"/>。
 
ララにまつわる神話は、オウィディウスの『ファスティ』によるわずかで、後世に書かれた詩的なものしか知られていない。彼女は美貌と饒舌の両方で有名であった(両親はこの性質を抑えようとした)。彼女は秘密を守ることができず、ユーピテルの妻ユーノーに、ラールンダの仲間のニンフでヤーヌスの妻であるユートゥルナとの関係を暴露してしまった。信頼を裏切られたユーピテルは、ララの舌を切り落とし、霊媒師のメルクリウスに命じて、冥界への入り口でありプルートーの領域であるアヴェルヌスへと彼女を連れて行かせた。しかし、マーキュリーはララに惚れ込み、声も出せずに一目散に懇願するララに強引に迫った。その結果、ララは二人の子供の母親となり、彼らはラレースと呼ばれる目に見えない家の神となった。しかし、ララはユーピテルには見つからないように、森の中の隠れ家的なコテージに滞在することになった<ref name="fasti"/>。
  
 +
ラールンダは、ニンフまたは小女神であるムータ「無言の者」、タキタ「沈黙の者」と同一であると思われる<ref>Lactantius, ''The Divine Institutions'', I. 20</ref><ref>J. A. Hartung, ''Die Religion der Römer: Nach den Quellen'', vol. II, p. 204</ref>。
  
 
+
== 語源 ==
 
 
Larunda is likely identical with '''Muta''' "the [[muteness|mute]] one" and '''[[Dea Tacita|Tacita]]''' "the silent one", nymphs or minor goddesses.<ref>[[Lactantius]], ''The Divine Institutions'', I. 20</ref><ref>J. A. Hartung, ''Die Religion der Römer: Nach den Quellen'', vol. II, p. 204</ref>
 
 
 
== Etymology ==
 
 
Because she said to Juno the affair of Jupiter with Juturna, her name was connected with [[wikt:λαλεῖν|λαλεῖν]], which means talk, speak in Greek.<ref>[https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus%3Atext%3A1999.04.0062%3Aalphabetic+letter%3DL%3Aentry+group%3D3%3Aentry%3Dlarunda-harpers Harry Thurston Peck, Harpers Dictionary of Classical Antiquities (1898), Larunda]</ref>
 
Because she said to Juno the affair of Jupiter with Juturna, her name was connected with [[wikt:λαλεῖν|λαλεῖν]], which means talk, speak in Greek.<ref>[https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus%3Atext%3A1999.04.0062%3Aalphabetic+letter%3DL%3Aentry+group%3D3%3Aentry%3Dlarunda-harpers Harry Thurston Peck, Harpers Dictionary of Classical Antiquities (1898), Larunda]</ref>
  

2022年11月29日 (火) 19:26時点における版

ラールンダ(Larunda)は、ローマ神話の女神[1]。本来はサビーニー人に由来する地下神だったのではないかという説がある[1]

ニュンペーのララ(Lara)と同一視されるが、名前の音節の長短が異なるため、この同一視は本来的なものではありえないとされる[1]

ラールンダ(Larunde、Laranda、Laraとも)は、オウィディウスの『ファスティ』にでてくるアルモー川の娘で、ナイアスのニンフである[2]

オウィディウスによれば、ララはラティウムのアルモー河神の娘で、美しいがお喋りだった[1]ユーピテルユートゥルナへの恋をユーノーに漏らしたため、怒ったユーピテルがララの舌を切り取りメルクリウスに命じて冥界へ連れて行かせた[1]。その途中でメルクリウスはララと交わりラレースが産まれた[1]。その後、ララは「黙せる女」を意味するムータ(Muta)またはタキタ(Tacita)と呼ばれ祭られた[1]

神話

ララにまつわる神話は、オウィディウスの『ファスティ』によるわずかで、後世に書かれた詩的なものしか知られていない。彼女は美貌と饒舌の両方で有名であった(両親はこの性質を抑えようとした)。彼女は秘密を守ることができず、ユーピテルの妻ユーノーに、ラールンダの仲間のニンフでヤーヌスの妻であるユートゥルナとの関係を暴露してしまった。信頼を裏切られたユーピテルは、ララの舌を切り落とし、霊媒師のメルクリウスに命じて、冥界への入り口でありプルートーの領域であるアヴェルヌスへと彼女を連れて行かせた。しかし、マーキュリーはララに惚れ込み、声も出せずに一目散に懇願するララに強引に迫った。その結果、ララは二人の子供の母親となり、彼らはラレースと呼ばれる目に見えない家の神となった。しかし、ララはユーピテルには見つからないように、森の中の隠れ家的なコテージに滞在することになった[2]

ラールンダは、ニンフまたは小女神であるムータ「無言の者」、タキタ「沈黙の者」と同一であると思われる[3][4]

語源

Because she said to Juno the affair of Jupiter with Juturna, her name was connected with λαλεῖν, which means talk, speak in Greek.[5]

Cult

Ovid mentions the myth of Lara and Mercury in connection with the festival of Feralia on February 21.[2] Lara/Larunda is also sometimes associated with Acca Larentia,[6] whose feast day was the Larentalia on December 23.

External links

関連項目

参照

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年、299頁。
  2. 2.0 2.1 2.2 Ovid, Fasti 2, V. 599.
  3. Lactantius, The Divine Institutions, I. 20
  4. J. A. Hartung, Die Religion der Römer: Nach den Quellen, vol. II, p. 204
  5. Harry Thurston Peck, Harpers Dictionary of Classical Antiquities (1898), Larunda
  6. Cf. Acca Larentia, Roman Goddess and Mother of the Lares.2006 - via {{{via}}}.