「アテフ冠」の版間の差分
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アテフ冠とは、古代エジプトの神オシリスが被る特別な羽根飾りを付けた白い冠のことである。それはオシリス信仰を示す冠の両側にカールした赤いダチョウの羽と上エジプトの白い王冠であるヘジュトを組み合わせたものである。羽は根本に向かってわずかに拡がり、上端がカーブしていることからダチョウのものと特定できる。その羽はマアトが(1本で)身につけている羽と同じものである。この冠はまた、セベクも身につけていた。<ref>コム・オンボ神殿における、セベクは、羊の角・太陽円盤・2匹のウラエウス(蛇形記章)を組み合わせた頭飾りを付けている。先端がカーブしていること、根本に向かって太くなっていることから、ダチョウの羽とされているのか?<br>コム・オンボ神殿はプトレマイオス朝(古代エジプトのマケドニア系王朝(紀元前306年 - 紀元前30年))の時代に建設されたものである。</ref>アテフ冠をアメンなどの冠と比較すると、アメンの冠の羽は、より細くて、カーブが無く、直線的な隼(ハヤブサ)の尾羽が2本飾られていることが分かる。 | アテフ冠とは、古代エジプトの神オシリスが被る特別な羽根飾りを付けた白い冠のことである。それはオシリス信仰を示す冠の両側にカールした赤いダチョウの羽と上エジプトの白い王冠であるヘジュトを組み合わせたものである。羽は根本に向かってわずかに拡がり、上端がカーブしていることからダチョウのものと特定できる。その羽はマアトが(1本で)身につけている羽と同じものである。この冠はまた、セベクも身につけていた。<ref>コム・オンボ神殿における、セベクは、羊の角・太陽円盤・2匹のウラエウス(蛇形記章)を組み合わせた頭飾りを付けている。先端がカーブしていること、根本に向かって太くなっていることから、ダチョウの羽とされているのか?<br>コム・オンボ神殿はプトレマイオス朝(古代エジプトのマケドニア系王朝(紀元前306年 - 紀元前30年))の時代に建設されたものである。</ref>アテフ冠をアメンなどの冠と比較すると、アメンの冠の羽は、より細くて、カーブが無く、直線的な隼(ハヤブサ)の尾羽が2本飾られていることが分かる。 | ||
− | + | アテフ冠は古代エジプトの壁画において、オシリスを識別するものである。オシリスは、冥界の支配者の象徴としてアテフ冠を被っている。冠の中央にある高く膨らんだ白い部分は、2つのダチョウの羽の間にある<ref>Beach , Frederick Converse , Rines , George Edwin , The Americana: a universal reference library, comprising the arts and sciences, literature, history, biography, geography, commerce, etc., of the world. , https://archive.org/details/americanaaunive04rinegoog , 1912 , Scientific American Compiling Dept. , New York , 990p , Volume 2</ref>。アテフ冠は羽根飾りを除けば、先王朝時代(紀元前6000年頃~3100年頃)以後、上エジプトのファラオの象徴とされた白い冠(ヘジュト)によく似ている。 | |
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− | アテフ冠は古代エジプトの壁画において、オシリスを識別するものである。オシリスは、冥界の支配者の象徴としてアテフ冠を被っている。冠の中央にある高く膨らんだ白い部分は、2つのダチョウの羽の間にある<ref>Beach , Frederick Converse , Rines , George Edwin , The Americana: a universal reference library, comprising the arts and sciences, literature, history, biography, geography, commerce, etc., of the world. , https://archive.org/details/americanaaunive04rinegoog , 1912 , Scientific American Compiling Dept. , New York , 990p , Volume 2</ref> | ||
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2022年3月29日 (火) 09:35時点における最新版
アテフ冠とは、古代エジプトの神オシリスが被る特別な羽根飾りを付けた白い冠のことである。それはオシリス信仰を示す冠の両側にカールした赤いダチョウの羽と上エジプトの白い王冠であるヘジュトを組み合わせたものである。羽は根本に向かってわずかに拡がり、上端がカーブしていることからダチョウのものと特定できる。その羽はマアトが(1本で)身につけている羽と同じものである。この冠はまた、セベクも身につけていた。[1]アテフ冠をアメンなどの冠と比較すると、アメンの冠の羽は、より細くて、カーブが無く、直線的な隼(ハヤブサ)の尾羽が2本飾られていることが分かる。
アテフ冠は古代エジプトの壁画において、オシリスを識別するものである。オシリスは、冥界の支配者の象徴としてアテフ冠を被っている。冠の中央にある高く膨らんだ白い部分は、2つのダチョウの羽の間にある[2]。アテフ冠は羽根飾りを除けば、先王朝時代(紀元前6000年頃~3100年頃)以後、上エジプトのファラオの象徴とされた白い冠(ヘジュト)によく似ている。
冠の比較図[編集]
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- Atef(最終閲覧日:22-03-29)
参照[編集]
- ↑ コム・オンボ神殿における、セベクは、羊の角・太陽円盤・2匹のウラエウス(蛇形記章)を組み合わせた頭飾りを付けている。先端がカーブしていること、根本に向かって太くなっていることから、ダチョウの羽とされているのか?
コム・オンボ神殿はプトレマイオス朝(古代エジプトのマケドニア系王朝(紀元前306年 - 紀元前30年))の時代に建設されたものである。 - ↑ Beach , Frederick Converse , Rines , George Edwin , The Americana: a universal reference library, comprising the arts and sciences, literature, history, biography, geography, commerce, etc., of the world. , https://archive.org/details/americanaaunive04rinegoog , 1912 , Scientific American Compiling Dept. , New York , 990p , Volume 2