'''ヨシ'''または'''アシ'''(葦、芦、蘆、葭、[[学名]](葦、芦、蘆、葭、学名: {{Snamei|Phragmites australis}})は、[[イネ科]][[ヨシ属]]の[[多年草]]。河川および湖沼の水際に背の高い群落を形成する。[[日本]]では[[セイコノヨシ]]({{Snamei|Paustralis)は、イネ科ヨシ属の多年草。河川および湖沼の水際に背の高い群落を形成する。日本ではセイコノヨシ(P. karka}} (Retz.) Trin.)および[[ツルヨシ]]({{Snamei|P)およびツルヨシ(P. japonica}} Steud.)を別種とする扱いが主流である。
英語では一般的にリード (reed) と称されるが、湿地に生える背の高い草の全般も同じスペリングで{{仮リンク|リード と称されるが、湿地に生える背の高い草の全般も同じスペリングでリード (植物)|label=リード|en|Reed (Reed (plant)}} )(reed) と総称される。本種のみを示す場合は、common reed と称される。
== 日本語における原名 ==
和名'''ヨシ'''の由来は、もともと本来の呼び名は'''[[アシ]]'''であったが、「悪し」に通じるため、「ヨシ」と言い換えられたものである{{sfn|<ref>近田文弘監修 亀田龍吉・有沢重雄著|, 2010|p=238}}{{sfn|, p238</ref><ref>藤井義晴|, 2019|p=145}}。日本の在来植物で、『[[日本書紀]]』に著れる日本の別名「[[豊葦原千五百秋瑞穂国]]」とあるように{{sfn|, p145</ref>。日本の在来植物で、『日本書紀』に著れる日本の別名「豊葦原千五百秋瑞穂国」とあるように<ref>藤井義晴|, 2019|p=145}}、およそ[[平安時代]]までは「アシ」と呼ばれていたようである。『[[更級日記]]』においても[[関東平野]]の光景を「[[武蔵野]]の名花と聞く[[ムラサキ]]も咲いておらず、アシや[[オギ]]が馬上の人が隠れるほどに生い茂っている」と書かれている。, p145</ref>、およそ平安時代までは「アシ」と呼ばれていたようである。『更級日記』においても関東平野の光景を「武蔵野の名花と聞くムラサキも咲いておらず、アシやオギが馬上の人が隠れるほどに生い茂っている」と書かれている。
[[8世紀]]、日本で[[律令制]]が布かれて全国に及び、[[人名]]や[[土地]]の[[名前]]に[[縁起]]のよい[[漢字]]2字を用いる[[好字]]が一般化した。「アシ」についても「悪し」を想起させ縁起が悪いとし、「悪し」の反対の意味の「良し」に変え、「葦原」が「吉原」になるなどし、「ヨシ」となった。このような経緯のため「アシ」「ヨシ」の呼び方の違いは地域により変わるのではなく、新旧の違いでしか無い。現在も標準的な[[和名]]としては、ヨシが用いられる。これらの名はよく似た姿のイネ科にも流用され、[[クサヨシ]]、[[アイアシ]]など和名にも使われている。