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==概要==
[[八俣遠呂智|ヤマタノオロチ]]退治の説話で登場する。大山津見神の子であるアシナヅチ・テナヅチの8人の娘の中で最後に残った娘<ref group="私注">アシナヅチ・テナヅチにも子供が多く女媧と伏羲の始祖神話をどこか投影しているように個人的には思う。</ref>。原文で「'''童女'''」と記述されるように、クシナダヒメ自身はまだ年端もいかぬ少女である。ヤマタノオロチの生贄にされそうになっていたところを、」と記述されるように、クシナダヒメ自身はまだ年端もいかぬ少女である。[[八俣遠呂智|ヤマタノオロチ]]の生贄にされそうになっていたところを、[[スサノオ]]により姿を変えられて'''湯津爪櫛'''<ref group="注">細かい歯の多い、爪の形をした神聖な櫛</ref>になる。スサノオはこの櫛を頭に挿してヤマタノオロチと戦い退治する。になる。スサノオはこの櫛を頭に挿して[[八俣遠呂智|ヤマタノオロチ]]と戦い退治する。
== 神話での記述 ==
===ヤマタノオロチ退治===
高天原を追放されて出雲に降り立ったスサノオは、[[高天原八俣遠呂智|ヤマタノオロチ]]を追放されて出雲に降り立ったスサノオは、ヤマタノオロチという怪物に毎年娘を食われているアシナヅチ・テナヅチの夫婦と、その娘のクシナダヒメに出会った。彼らの話によると、もうじき最後に残った末娘のクシナダヒメも食われてしまう時期なのだという。哀れに思うと同時に、美しいクシナダヒメが愛しくなったスサノオは、クシナダヒメとの結婚を条件にヤマタノオロチの退治を申し出た。スサノオの素性を知らないアシナヅチとテナヅチは訝しむが、彼がという怪物に毎年娘を食われているアシナヅチ・テナヅチの夫婦と、その娘のクシナダヒメに出会った。彼らの話によると、もうじき最後に残った末娘のクシナダヒメも食われてしまう時期なのだという。哀れに思うと同時に、美しいクシナダヒメが愛しくなったスサノオは、クシナダヒメとの結婚を条件に[[天照大神八俣遠呂智|アマテラスヤマタノオロチ]]の弟と知ると喜んでこれを承諾し、クシナダヒメをスサノオに差し出した。の退治を申し出た。スサノオの素性を知らないアシナヅチとテナヅチは訝しむが、彼が天照大神の弟と知ると喜んでこれを承諾し、クシナダヒメをスサノオに差し出した。
スサノオとの結婚が決まると、クシナダヒメはすぐにスサノオの神通力によってその身を変形させられ、小さな櫛に変えられた<ref group="注">八重垣神社社伝ではヤマタノオロチが退治されるまで森に身を隠したという</ref>。櫛になったクシナダヒメはそのままスサノオの髪に挿しこまれ、ヤマタノオロチ退治が終わるまでその状態である。ヤマタノオロチ退治の準備はスサノオの指示で、アシナヅチとテナヅチが行った<ref group="注">文献によっては順序が異なり、クシナダヒメも一緒に準備を手伝い、準備が終わってから櫛にされる展開のものもある。</ref>。
