* '''男神''':[[非伏羲型神|非太昊型神]]:使い走りの家来の際は「'''犬'''」。邪気を払う際は'''雉'''。そして使用済みとなった後は「祭の日のご馳走」として食べてしまう、という何から何まで人々の役に立つ、まさに「'''家畜'''」以外の何物でもない神、というか、使い捨ての道具といえる。個人的には、そもそもどんな小さな神霊に対してもそういう扱いをして良いのか? どんな霊でももっと敬意を払うべきではないのか? と思うけれども、そこは文化の違いというか、習慣や考え方の違いがあるのかもしれないと思う。「'''父親に対してそういう扱いをして良いのか?'''」と問うたら、どんな答えが返ってくるのだろうか。ともかく、「犬」とは盗みを働くものなのである。[[ミャオ族]]は盗んできたものを取り上げて自分たちの役に立てる。日本の葛城・賀茂氏は、「犬」を「泥棒」とののしって殺してしまう。でも、たぶん結末はどちらも'''「祭の日のご馳走」として食べてしまう'''、というものだったのではないだろうか<ref>このどっちもどっち的な「'''親孝行'''」ぶりに暗澹たる気持ちになってしまう管理人である。親を殺して食べた[[チャンヤン]]がそんなに恐ろしいのか、それともそんなに好きなのか? と考えてしまう。</ref>。
=== 貴州省のミャオ族穀霊伝承 貴州省のミャオ族穀霊伝承・私的解説 ===
# 大洪水がおこりこの世から穀物がなくなった。姜告略という老人がいた。老人は白バトとスズメに命じて天上の銀河のあたりから穀物をぬすませた。人間はそのおかげで稲をうえることができた。
# もともと穀物はとおくはなれた神農氏の里にあった。老人が犬に命じて穀物をとりにゆかせた。犬は途中に流れのはやい大河があったので、尾の先に穀物の粒をつけてもどってきた。そのために、現在、穀物の穂は犬の尾とおなじ形をしている。
# むかし、人間は山の洞窟にすんでいた。そのころ、ミャオ族と漢族がおなじ洞窟に居住していた。その洞窟に一人の老婆がいて穀物と酒の麹種をもっていた。穀物は大きすぎて煮てもたべることができなかった。そののち、老婆がいなくなった。利口な人間が斧で穀物をわったところ、その破片からトウモロコシ、麦、稲、高粱、粟などが生え、また土中にはいって芋や蕨が生じた。漢族は麹種を得て、辛い酒をつくり、ミャオ族は甘い酒をつくった<ref>[https://www-cc.gakushuin.ac.jp/~ori-www/suwa-f02/suwa18.htm 諏訪春雄通信 18](最終閲覧日:26-03-09)</ref>。
# 種は東から川を辿ってやってきた<ref>創世神話と王権神話、アジアの視点から、鈴木正祟、p115</ref>。
穀霊とは、どこかから「盗んで来るもの」、あるいはなにがしかの「大きなもの」を壊して手に入れるもの、という2つの説があることが分かる。後者の方が話は簡単で、「老婆」とはそのままチャンヤン神話の「ニュウシャン(婆神)([[吊された女神]])」であり、彼女は「種の家」を焼いてしまったけれども、その「'''核'''となる'''大きな穀物'''([[燃やされた女神]]の死体)」ともいうべきものは持っていた、と解すべきであろう。そこから穀物を取り出した、という話は、アボリジニの虹蛇[[エインガナ]]の出産や、バビロニア神話のティアマトの殺害の類話であると考える。グローバル的には日本の[[大宜都比売]]の神話のように女神は男神に殺された、という話が多いのだが、女神が女神を殺すパターンの神話もある。そのパターンをよくよく優しくしたものが朝鮮神話の「[[熊女]]対虎女」の伝承と考える。
== 世界の創造 ==