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語源は吹柄、吹枝(いずれもフキエないしフクエ)といわれるが異説も多い。文献上の初出は日本書紀の「天之鳥笛」であるが詳しい形状などは不明である。万葉仮名では「輔曳」と表記された。
 
== 神話・民話等 ==
民間伝承では「笛」は何か神霊などを呼び出して操ったりするためのアイテムであることが多いように感じる。
 
=== 東欧 ===
* [http://bellis.sakura.ne.jp/k/tegalog.cgi?postid=123 つむじ風の贈物]:風の神から貰った角笛を吹くと武装した神霊が登場し、棍棒で呼び出した者を叩く。
== 歴史 ==
=== 東アジアでの歴史 ===
{{節スタブ|date=2021年4月}}裴李崗文化(黄河文明、紀元前7000年から紀元前5000年)で古代の笛が発見されている。 [[女媧]]は笙簧(しょうこう、葦笛)という楽器の発明者であるともされている<ref> 袁珂 著、鈴木博 訳『中国の神話伝説』上、青土社、1993年 130-136頁</ref>。
=== 日本の中での歴史 ===
* 横笛 - 横に構えて吹く笛の総称。
* 鼻笛 - 鼻に当てて鼻息で演奏する笛。日本の楽器には無いが東南アジアからオセアニア地域に見られる。口からの息は不浄であるとの考え方から鼻息を用いるとされている。
 
=== 材料による大分類 ===
* 明笛(みんてき)- 明楽に用いる竹製の横笛。明楽は1629年に日本に入った明朝の音楽で一時京都の上流社会で大流行した。吹き口から先の頭部が細く、指孔は6個で吹き口と指孔の間に竹紙(竹の内側の皮)を張るための響孔があるのが特徴。清楽の流入とともに清笛にとって替わられた。また、清笛を含めて明笛ともいう。日本の祭囃子に用いられる6孔の篠笛の中には、明笛あるいは清笛が簡素化したと思われるものもある。
* 清笛(しんてき)- 清楽に用いる竹製の横笛。清楽は文化文政の幕末に入った清朝の音楽で世俗に流行し、明清楽とも言われるようになった。形状は明笛とほぼ同じで律は異なる。明笛とあまり区別されない。日清戦争に際して明清楽は制限されたが、明笛(清笛)は長音階になっていることから大正時代まで青少年に愛奏された。
*[[]] - 雅楽で用いられる。「笙の笛」ともいう。子守唄の歌詞に「でんでん太鼓に笙の笛」というものがあるが笙は市井の楽器ではないためこれは別のものを指すと考えられる。*[[竽]](う)竽(う)- [[奈良時代]]に中国から伝わった竹製の楽器。大型の笙で、笙より1オクターブ低く雅楽に用いられたが、平安中期に廃れた。竽の笛ともいう。奈良時代に中国から伝わった竹製の楽器。大型の笙で、笙より1オクターブ低く雅楽に用いられたが、平安中期に廃れた。竽の笛ともいう。*[[簫]](しょう)簫(しょう)- 中国の竹製縦笛。竹管一本で指孔のあるものを洞簫(どうしょう)、指孔なしで長短数本を一組にしたパンパイプ型のものを排簫(はいしょう)と呼ぶ。*[[尺八]] - [[マダケ|真竹]]で作られた、長さ約54真竹で作られた、長さ約54.5cm(一尺八寸)の縦笛。用途によって、より長いものや短いものも使用される。雅楽の尺八に由来するとされるが、詳細は明らかでない。江戸時代に[[虚無僧]]によって全国に広まり、[[明治維新]]で虚無僧が廃止されると民間へも普及した。古典本曲(独奏・重奏曲)、[[三曲合奏]]、[[民謡]]の伴奏などに用いられている。現在は、真竹の根元を用い、管内に[[漆]]などの「地」(じ)を塗り重ねる内径調整によって調律されたものが一般的であるが、内径加工を行わない「地無し管」も愛好されている。5cm(一尺八寸)の縦笛。用途によって、より長いものや短いものも使用される。雅楽の尺八に由来するとされるが、詳細は明らかでない。江戸時代に虚無僧によって全国に広まり、明治維新で虚無僧が廃止されると民間へも普及した。古典本曲(独奏・重奏曲)、三曲合奏、民謡の伴奏などに用いられている。現在は、真竹の根元を用い、管内に漆などの「地」(じ)を塗り重ねる内径調整によって調律されたものが一般的であるが、内径加工を行わない「地無し管」も愛好されている。*[[一節切]](ひとよぎり)一節切(ひとよぎり)- 長さ約34cmで管の中央に節が一つある真竹製の縦笛。「一節切尺八」とも呼ばれ、尺八と相互に影響があったと思われる。*天吹(てんぷく)- [[薩摩国|薩摩]]地方に伝わる一節切に似た[[ホテイチク|布袋竹]]製の縦笛。薩摩地方に伝わる一節切に似た布袋竹製の縦笛。
;日本の笛の音色による、細かな細かな分類
芝居([[歌舞伎]]の[[下座音楽]]など)の効果音として使うもの、狩で獲物を誘い出すために使うものが多く、玩具としても使われる。総称して「擬音笛」という([[擬音楽器]]を参照)。芝居(歌舞伎の下座音楽など)の効果音として使うもの、狩で獲物を誘い出すために使うものが多く、玩具としても使われる。総称して「擬音笛」という(擬音楽器を参照)。*[[赤子笛]] - [[赤ん坊]]の泣き声を出す竹製の笛。[[ダブルリード]]をもつ。芝居で使われる。赤ん坊の泣き声を出す竹製の笛。ダブルリードをもつ。芝居で使われる。*[[鶯笛]] - [[鶯]](うぐいす)の鳴き声を出す竹製ないし陶製の笛。中に水を入れて使うものもある。初音の笛ともいう。春の季語。鶯(うぐいす)の鳴き声を出す竹製ないし陶製の笛。中に水を入れて使うものもある。初音の笛ともいう。春の季語。*牛 - [[ウシ|牛]]の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われたが、現在はほとんど使用されない。牛の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われたが、現在はほとんど使用されない。*馬 - [[ウマ|馬]]の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われたが、演奏法が難しいため現在は実際の馬の鳴き声を録音したものが使われることが多い。馬の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われたが、演奏法が難しいため現在は実際の馬の鳴き声を録音したものが使われることが多い。*[[鶉笛]] - [[鶉]](うずら)の鳴き声に似た音を出す笛。鶉狩りで鶉を誘い寄せるために使う。また、雅楽で横笛を短い拍子で吹くこと。鶉(うずら)の鳴き声に似た音を出す笛。鶉狩りで鶉を誘い寄せるために使う。また、雅楽で横笛を短い拍子で吹くこと。*[[烏笛]] - [[烏]](からす)の鳴き声を出す竹製の笛。ダブルリードをもつ。芝居で使われる。烏(からす)の鳴き声を出す竹製の笛。ダブルリードをもつ。芝居で使われる。*[[雉笛]] - [[キジ|雉]](きじ)の鳴き声に似た音を出す笛。猟師が雉を誘い出すために使う。春の季語雉(きじ)の鳴き声に似た音を出す笛。猟師が雉を誘い出すために使う。春の季語*[[水鶏笛]](くいなぶえ)水鶏笛(くいなぶえ)- [[クイナ|水鶏]]の鳴き声に似た音を出す笛。クイナを誘い出すために使う。夏の季語。水鶏の鳴き声に似た音を出す笛。クイナを誘い出すために使う。夏の季語。*[[駒笛]]、[[駒鳥笛]](こまぶえ)駒笛、駒鳥笛(こまぶえ)- [[コマドリ|駒鳥]]の鳴き声に似た音を出す笛。猟に使う。駒鳥の鳴き声に似た音を出す笛。猟に使う。*[[鹿笛]](しかぶえ、ししぶえ)鹿笛(しかぶえ、ししぶえ)- [[鹿]]の鳴く声に似た音を出す笛。この笛で雌鹿の鳴き声を出し、寄ってきた牡鹿を猟師が討つために使う。[[アイヌ]]が用いていたものは[[イテレップ]]という。鹿の鳴く声に似た音を出す笛。この笛で雌鹿の鳴き声を出し、寄ってきた牡鹿を猟師が討つために使う。アイヌが用いていたものはイテレップという。*[[蝉笛]] - [[蝉]]の鳴き声を出す竹製の笛。特に[[ヒグラシ|日暮]]や[[ミンミンゼミ|ミンミン蝉]]の鳴き声のものがある。蝉の模造を飾りとして付けたものが多い。蝉の鳴き声を出す竹製の笛。特に日暮やミンミン蝉の鳴き声のものがある。蝉の模造を飾りとして付けたものが多い。*千鳥 - [[チドリ科|千鳥]]の鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。千鳥の鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。*[[トヒヨ]] - [[とんび]]の鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。んびの鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。*[[鳥笛]] - [[鳥]]の鳴き声に似た音を出す笛。または鳥の形をした笛。鳥の鳴き声に似た音を出す笛。または鳥の形をした笛。*鶏 - [[ニワトリ|鶏]]の鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。鶏の鳴き声に似た音を出す笛。芝居で使われる。*[[鳩笛]] - 鳩の鳴き声を出す笛。狩りで鳥を呼ぶのに使う。または鳩の形をした素焼きなどの玩具の笛。[[オカリナ]]を指すこともある。鳩の鳴き声を出す笛。狩りで鳥を呼ぶのに使う。または鳩の形をした素焼きなどの玩具の笛。オカリナを指すこともある。*[[雲雀笛]](ひばりぶえ)雲雀笛(ひばりぶえ)- [[雲雀]]の鳴き声を出す竹製の笛。春の季語。雲雀の鳴き声を出す竹製の笛。春の季語。*[[梟笛]](ふくろうぶえ)梟笛(ふくろうぶえ)- [[梟]]の鳴き声を出す笛。芝居で使われる。梟の鳴き声を出す笛。芝居で使われる。*[[虫笛]] - [[虫]]の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われる。虫の鳴き声を出す竹製の笛。芝居で使われる。
=== その他 ===
*[[唐人笛]](とうじんぶえ)唐人笛(とうじんぶえ)- [[チャルメラ]]のこと、または[[ラッパ|喇叭]](らっぱ)のこと。チャルメラのこと、または喇叭(らっぱ)のこと。*[[磯笛]] - [[海女]]が水中での仕事を終えて水面に顔を出したとき、詰めていた呼吸を戻す音が口笛のように鳴るもの。海女が水中での仕事を終えて水面に顔を出したとき、詰めていた呼吸を戻す音が口笛のように鳴るもの。*[[虎落笛]](もがりぶえ)虎落笛(もがりぶえ)- 冬の激しい風が柵や竹垣、電線などに吹きつけて発する笛のような音。気流の中に、これらの杭や電線などの障害物が有るとき、その風下に[[カルマン渦]]が交互に発生する事で起こる。冬の季語。[[香西かおり]]の演歌「[[風恋歌]]」(作詞・[[里村龍一]])でも歌い込まれている。冬の激しい風が柵や竹垣、電線などに吹きつけて発する笛のような音。気流の中に、これらの杭や電線などの障害物が有るとき、その風下にカルマン渦が交互に発生する事で起こる。冬の季語。香西かおりの演歌「風恋歌」(作詞・里村龍一)でも歌い込まれている。*[[喉笛]] - 喉の気管が通っている部分、または喉仏を指す。本来の意味の笛とは異なるが、古くから単に「笛」でこれを指すこともあり、近代では[[森鷗外]]の『高瀬舟』の中にその用例がある。喉の気管が通っている部分、または喉仏を指す。本来の意味の笛とは異なるが、古くから単に「笛」でこれを指すこともあり、近代では森鷗外の『高瀬舟』の中にその用例がある。*[[プーンギー]] - インドの伝統楽器。蛇使いがコブラ踊りをさせるために使う楽器でもある。 == 参考文献 ==* Wikipedia:[[インドhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%9B 笛]]の伝統楽器。[(最終閲覧日:23-03-12)* Wikipedia:[蛇使いhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%B4%E6%9D%8E%E5%B4%97%E6%96%87%E5%8C%96 裴李崗文化]]が(最終閲覧日:23-03-12)* Wikipedia:[[コブラhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E5%AA%A7 女媧]]踊りをさせるために使う楽器でもある。(最終閲覧日:23-03-12)
== 外部リンク ==
== 参照 ==
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:ふえ}}
[[Category:笛|*]]
[[Category:アイテム]]
[[Category:東欧神話]]

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