「メリュジーヌ」の版間の差分

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[[逃走女神]]としての性質であるが、ティアマトは「逃げ出す」というよりは「倒される女神」である。倒すのは近親であるマルドゥクを始めとした神々である。ヒッタイト神話の[[マリヤ]]にはこのような性格は備わっていなかったかもしれない、と考える。古代エジプトで同系統の子音の女神であるネイトやタニトに「倒される女神」という性質はなく、地中海周辺の地域ではむしろこれらの群の女神は「祖神」あるいは「創造神」といった高い地位を保ったままだったのではないだろうか。ということは「ティアマト」のような「倒される女神」としての性質は後から付け加えたものと思われる。ヨーロッパでは「多神教時代」の女神は、キリスト教の時代になって、その地位は更に低下し、民間伝承の中の「妖精」のようなものとして生き残るようになったと思われる。
 
[[逃走女神]]としての性質であるが、ティアマトは「逃げ出す」というよりは「倒される女神」である。倒すのは近親であるマルドゥクを始めとした神々である。ヒッタイト神話の[[マリヤ]]にはこのような性格は備わっていなかったかもしれない、と考える。古代エジプトで同系統の子音の女神であるネイトやタニトに「倒される女神」という性質はなく、地中海周辺の地域ではむしろこれらの群の女神は「祖神」あるいは「創造神」といった高い地位を保ったままだったのではないだろうか。ということは「ティアマト」のような「倒される女神」としての性質は後から付け加えたものと思われる。ヨーロッパでは「多神教時代」の女神は、キリスト教の時代になって、その地位は更に低下し、民間伝承の中の「妖精」のようなものとして生き残るようになったと思われる。
  
また「倒される女神」であった部分は、「自ら逃走する女神」へと変化している。メリジューヌが夫に課す「禁忌」は、一般的には彼女の存在を脅かすまでのものとは考えられにくく、禁忌を破るハードルが低く設定されているように思う。しかし、その理由は定かではないが、一般的な女性とは違って、メリュジーヌにはその「禁忌」は人間の世界での存在を左右する重要なものなのである。よって、禁忌が破られ、「人の世界」から逃走するメリュジーヌはある種「夫との愛と信頼を守る戦い」に敗れて死んだ、といえ、その点でマルドゥクとの戦いに敗れて死んだティアマトの姿を投影しているといえる。ただし、「女神がなぜ逃走するのか」という理由は、例えばエジプト神話において逃走する女神であるセクメトのような古い時代の神話でも明らかにはされておらず、「逃走」とは単に「死んだこと」を置き換えただけのことにも思える。要はメリュジーヌは「'''夫に殺された女神である'''」といえる。そして、ティアマトの神話からメリュジーヌの物語までの変遷を見ると、「禁忌を破られて逃走する女神」とは単に「殺された女神」を指すのであることが分かる。
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また「倒される女神」であった部分は、「自ら逃走する女神」へと変化している。メリジューヌが夫に課す「禁忌」は、一般的には彼女の存在を脅かすまでのものとは考えられにくく、禁忌を破るハードルが低く設定されているように思う。しかし、その理由は定かではないが、一般的な女性とは違って、メリュジーヌにはその「禁忌」は人間の世界での存在を左右する重要なものなのである。よって、禁忌が破られ、「人の世界」から逃走するメリュジーヌはある種「夫との愛と信頼を守る戦い」に敗れて死んだ、といえ、その点でマルドゥクとの戦いに敗れて死んだティアマトの姿を投影しているといえる。ただし、「女神がなぜ逃走するのか」という理由は、例えばエジプト神話において逃走する女神であるセクメトのような古い時代の神話でも明らかにはされておらず、「逃走」とは単に「死んだこと」を置き換えただけのことにも思える。要はメリュジーヌは「'''夫に殺された女神である'''」といえる。そして、ティアマトの神話からメリュジーヌの物語までの変遷を見ると、「禁忌を破られて逃走する女神」とは単に「殺された女神」を指し、それが変化したものであることが分かる。
  
 
[[嫦娥]]の夫の[[羿]]は「父」ともいえる帝夋の不興を買っており「同族」や「仲間同士」の間での不和があることが示されている。[[羿]]は「弓の名手」とされ、[[黄帝]]の要素が投影された存在である。([[黄帝]]は兄弟である[[炎帝神農|炎帝]]と争いを生じている、と言われている。実際に[[炎帝神農|炎帝]]と[[黄帝]]が兄弟であったか否かは別として、[[羿]]と[[黄帝]]は同族同士の争いを示唆する存在とえる。)その[[羿]]に異母兄と争った[[啓]]の要素が加えられて、メリュジーヌの夫レイモンと[[豊玉毘売]]の夫[[山幸彦と海幸彦|山幸彦]]は作られている。
 
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2023年2月3日 (金) 15:25時点における版

メリュジーヌ(別名:メリュジーナ、Melusine)は、フランスの伝承に登場する水の精霊で、一種の異類婚姻譚の主人公。上半身は中世の衣装をまとった美女の姿だが、下半身は蛇の姿で、背中にはドラゴンの翼が付いている事から竜の妖精でもあるとも言われている[1]。マーメイドの伝承とも結び付けられて考えられることもある[私注 1]

メリュジーヌ(フランス語:[melyzin])またはメルシナ(Melusina)は、ヨーロッパの民間伝承の人物で、聖なる井戸や川にある清水の女性の精霊である。通常、腰から下が蛇や魚のような女性(ラミアや人魚のようなもの)として描かれることが多い。また、翼や2本の尾、あるいはその両方を持った姿で描かれることもある。彼女の伝説は、特にフランス北部と西部、ルクセンブルク、低地地方と関係が深い。

リンブルク=ルクセンブルク朝(1308年から1437年まで神聖ローマ帝国とボヘミア、ハンガリーを支配)、アンジュー家とその子孫のプランタジネット家(イングランド王)、フランスのルシニャン家(キプロス王、1205年から1472年、キリキアアルメニア、エルサレムも短時間支配)は、民話や中世文献にメリュジーヌの子孫とされている。水の精(人魚)、大地の存在(テロワール)、場所の守護神(ゲニウス・ロキ)、極悪非道な世界からやってきて男と肉的に結合するサキュバス、死の前触れ(バンシー)など、伝説の主要テーマを組み合わせた物語である。

伝説の概要

メリュジーヌの伝説は、フランスでは14世紀より前からメリサンドという名でも知られ、民話にも登場していた[1]。その原型は、ずっと以前から知られているヴイーヴルセイレーンといった怪物であろうとも考えられている[2]

1397年にフランスのジャン・ダラス(Jean d'Arras)[注釈 1][3]が『メリュジーヌ物語』を散文で著し[1]、その後クードレット(Couldrette)[注釈 2][3]。という人物が1401年以降にパルトゥネの領主に命じられ『メリュジーヌ物語、あるいはリュジニャン一族の物語 (Le roman de Mélusine ou histoire de Lusignan )』を韻文で書き上げたことで広く知られるようになった。その物語とは次のようなものである。

メリュジーヌは、泉の妖精プレッシナとスコットランドのオルバニー(アールバニー)王エリナスの子[注釈 3][2]。である。母親の出産時に、禁忌とされていた妖精の出産を父親である領主が見てしまったために、メリュジーヌと2人の妹、メリオールとプラティナは妖精の国に戻されてしまった。成長したメリュジーヌと妹達は復讐心を募らせ、結託して父親をイングランドのノーサンブリアのある洞窟に幽閉した[注釈 4]。ところが母親は夫を愛するがゆえに、メリュジーヌと妹達に、週に1日だけ腰から下が蛇の姿となるという呪いをかけた[1][2]。さらに、もし変身した姿を誰かに見られた場合には、永久に下半身が蛇で翼を持った姿のままとなってしまう[1][注釈 5]。従って、メリュジーヌが誰かと愛を育むには、その1日に彼女の姿を見ないという約束を果たせる者と出会わねばならなかった。

ポワトゥー伯のレイモン[1](またはフォレ伯の子レモンダン[4])は、おじを誤って殺したことから家族の元を離れていたが、ある日メリュジーヌと会って恋に落ち、メリュジーヌも「土曜日に自分の姿を決して見ないこと」という誓約を交わした上で結婚する。彼女は夫に富をもたらし、10人の子供を儲けた。また、彼女の助力もあってレイモン(レモンダン)はリュジニャン城を建て、町も築くことができた[4]。ところが夫は悪意のこもった噂を耳にすると[5]、つい誓約を破り、沐浴中のメリュジーヌの正体を見てしまった[注釈 6][3]。。部屋に1人閉じこもっていた彼女の姿は上半身こそ人間だったが、下半身は巨大な蛇[2](あるいは魚[5])になっていたのだった[私注 2]

誓約を破られたため、メリュジーヌは竜の姿になって城を飛び出していった[1][2]。しかしまだ小さい子供がいたことから、授乳のために一時城に戻ったほか、城の城主や子孫の誰かが亡くなる直前にも戻ったという[2]。そのため、城主らの死が近づくと、城壁の上に幽霊のようにメリュジーヌが姿を現しては泣き悲しむ様子が見られたという。メリュジーヌの子供達の多くは化け物の性質を持っていたものの、問題なく生まれた2人の子供の血統からは、後のフランス君主が立ったという[1]。リュジニャン城は後に取り壊され、現在は存在しない[5]

別のヴァリアントでは、メリュジーヌはブルターニュ伯(あるいはポワトゥー伯)の下に美女の姿で現れて求婚し、妻となって後は彼を助けたが、「日曜日に必ず沐浴するので、決して覗かないこと」という誓約を夫に破られ、正体を明かされる。夫は、メリュジーヌが人間でないことを知ってからも妻とし続けたが、2人の間に生まれた気性の荒い異形の息子達が町で殺人を犯したと聞いて激昂し、息子達の性格上の欠陥の原因を彼女の正体のせいだとして、「化け物女」と罵倒したため、自尊心を傷つけられた彼女は正体を現し、教会の塔を打ち壊して川に飛び込んで行方をくらましたという。その後、彼女は水妖の一員となった。紋章などに用いられている尾が2つあるマーメイドは彼女の姿であるとされている[私注 3]

息子たち

クードレットの記述による。

  • ユリアン(後にキプロスの王になったという)
  • ウード(外見と顔が炎のように燃えて見える)
  • ギイ(後にアルメニアの王になったという)
  • アントワーヌ(片頬に獅子の足が生えている)
  • ルノー(一つ目)
  • ジョフロワ(大牙が一本あり)
  • フロモン(鼻の上に毛で覆われたアザがある)
  • オリブル(三つ目)

象徴

エリアーデによれば、メリュジーヌを構成する「女性」と「蛇」、そして伝承によっては加えられる「魚」といった要素は、いずれも豊穣のシンボルである。従って、メリュジーヌは豊穣、さらには再生を生み出す存在だと考えることができる[2][私注 4]

お菓子

(出典の明記, 2015年11月10日 (火) 12:22 (UTC)) ブルターニュ地域圏では近代まで、メリュジーヌが町を去ったとされる日に祭りが開かれ、屋台で人魚のような姿をした女性を木型で浮き彫りにした素朴な焼き菓子が売られていたという[私注 5]

この素朴な焼き菓子の名も「メリュジーヌ」と言った。

現代では、祭りが廃れこの「メリュジーヌ」も僅かな木型だけを残して姿を消している[私注 6]

語源

フランス語の辞書「Dictionnaire de la langue française」では、ラテン語で「メロディアスな、心地よい」という意味のmelusが語源として提案されている[6]。また、ポワトヴァンに伝わる妖精の一団のリーダーで、ローマの建造物を各地に建てた「メール・リュジーヌ」という伝説に触発されたという説もある。メリュジーヌの名前は、ヴォージュ地方のメルリュス(Merlusse)、シャンパーニュ地方のメルルイゼーヌ(Merluisaine)など、地域によって異なります[7]

文学版

メリュジーヌの物語の最も有名な文学版であるジャン・ダラスは、1382年から1394年頃に編纂され、紡ぎのクードレット(coulrette:フランス語)で女性たちが語る「紡ぎの糸」を集めた作品に仕立てられたものである。彼は『パルトネーあるいはリュシニュンのローマ人』を書いた。これはメリュジーヌの物語として知られ、出典や歴史的な注釈、年代、物語の背景を与えている。メリュジーヌとレイモンダンの関係、最初の出会い、そして物語の全容について詳しく、深く掘り下げて説明されている。

この物語は1456年にテューリング・フォン・リンゴルティンゲンがドイツ語に翻訳し、そのバージョンがチャップブックとして人気を博した。その後、1500年前後に二度にわたって英訳され、15世紀、16世紀ともにしばしば印刷された。また、15世紀末に印刷されたカスティーリャ語訳とオランダ語訳がある[8]。散文版には『Chronique de la princesse』(王女の年代記)というタイトルがつけられている。

物語は十字軍の時代、アルバニー(スコットランドまたはアルバの古い呼び名)の王エリナスがある日狩りに出かけ、森の中で美しい女性に出くわしたという内容である。彼女はプレシネ、メリュジーヌの母であった。しかし、フェイとモルタルの結婚にはしばしば厳しく致命的な条件がつきまとう。その条件とは出産や入浴の際に、彼女の部屋に立ち入ってはいけないということだった。彼女は三つ子を出産した。この禁忌を犯されたプレシンは、3人の娘とともに王国を去り、失われたアヴァロン島へと旅立った。

メリュジーヌ、メリオール、パラティンの3人の少女は、アヴァロンで育った。15歳の誕生日、長女のメリュジーヌは「なぜアヴァロンに連れて来られたのか。」と尋ねた。父が約束を破ったことを知ったメリュジーヌは、復讐を果たそうとした。彼女は妹たちと一緒にエリナスを捕らえ、富を持ったままの彼を山に閉じ込めた。プレシネは、彼女たちがしたことを知ると激怒し、父親を軽んじたことを理由に彼女たちを罰した。メリュジーヌは、毎週土曜日に腰から下を蛇の姿にすることを宣告された。

ポワトゥーのレイモン(Raymond)は、フランスのポワトゥーのクーロンビエの森でメリュジーヌと出会い、結婚を申し込んだ。メリュジーヌは母親と同じように、「土曜日は絶対に部屋に入ってはいけない」という条件をつけた。レイモンは長年にわたって約束を守り、メリュジーヌは10人の息子を産み、素晴らしい城の建築を指揮した。しかし、レイモンは結局親戚に煽られて、土曜日のメリュジーヌの行動を不審に思うようになった。レイモンが約束を破って妻の部屋を覗くと、そこには半蛇の姿で水浴びをするメリュジーヌの姿があった。そして、成人した息子の一人が、もう一人を殺害するまで、その罪は秘密にされていた。悲嘆にくれたレイモンは、宮廷の人々の面前でメリュジーヌを責め、「蛇」と呼んだ。そして、メリュジーヌはドラゴンの姿になり、彼に2つの魔法の指輪を与えて飛び去り、二度と姿を現すことはなかった。ただ、まだ乳飲み子だった末っ子2人の授乳のために、夜だけ戻ってきた[9]

分析

民俗学では、ドイツの民俗学者ハンス・ヨルグ・ウーテルが、メリュジーヌ物語とその関連伝説を独自の物語型として、アールネ・トンプソン・ウーテル・インデックスに分類している。『ドイツ民話目録』(Deutscher Märchenkatalog)では、人間の乙女が動物の姿をした超自然的な夫と結婚する物語(Animal as Bridegroom)に関連するセクションとして、*425O型「メリュジーヌ」にグループ化されている[10]

白鳥の乙女の物語と同様に、メリュジーヌの物語でも、変身や誓いを破った夫から逃れるための翼での飛行が描かれている。サビーネ・バーリング=グールドの『中世の不思議な物語』によると、この物語のパターンは、ウォルフラム・フォン・エッシェンバッハの『パージヴァル』の登場人物「ローエングリン」のモチーフとなった「白鳥の騎士」の伝説に似ているという[11]

ジャック・ル・ゴフは、メリュジーヌが豊穣の象徴であると考えた。「農村に繁栄をもたらす...メリュジーヌは中世の経済成長の妖精である。」と[12]

その他のバージョン

フランス

メリュジーヌ伝説は、特にフランス北部、ポワトゥー、低地や、1192年から1489年までキプロスを支配したフランスのリュシニャン王家がメルシーヌの子孫であると主張していたことに関連している[13]。これについては、サー・ウォルター・スコットが『スコットランド国境の吟遊詩人(Minstrelsy of the Scottish Border)』(1802-1803)の中でメリュジーヌの物語を語り、「読者はノルマンディー、あるいはブルターニュの妖精が、東方の描写のあらゆる華麗さで飾られているのを発見するだろう」と述べている。妖精メルシーナも、ポワトゥー伯ギイ・ド・リュシニャンと、彼女のプライバシーを侵害しないことを条件に結婚した。彼女は伯爵に多くの子供を産ませ、魔法の技で立派な城を建ててあげた。しかし、夫はその条件を破って、妻が魔法をかけた風呂に入るのを見ようと隠れた。しかし、ブラントムの時代にも、彼女はその子孫の守護神とされ、リュシニャン城が取り壊される前夜、塔の周りを爆風に乗って航行し、泣き叫ぶ声が聞こえたという[14]

ルクセンブルグ

ルクセンブルグ伯爵家も、祖先のジークフリートを通じてメリュジーヌの子孫であると主張している[15]。西暦963年、アルデンヌのジークフリート伯爵(フランス語 でSigefroi、ルクセンブルク語でSigfrid)が領地を買い取り、 首都ルクセンブルグを建設したとき、彼の名前はこの地のメリュジーヌに結びつけられた。このメリュジーヌは、ルシニャン族の祖先と基本的に同じ魔術の才能を持っていた。結婚式の翌朝、彼女はボック岩(ルクセンブルグ市の歴史的中心地点)にルクセンブルグ城を魔法のように作り出した。彼女も結婚の条件として、毎週1日、絶対的なプライバシーを要求した。やがてジークフリートは好奇心に誘われ、土曜日に彼女の居室に入り、風呂に入っている彼女を見て、人魚であることを発見した。彼は驚いて叫び、メリュジーヌと彼女の風呂は大地に沈んだ。メリュジーヌは岩に閉じ込められたまま、7年ごとに女か蛇に姿を変えて、金の鍵をくわえて戻ってくる。勇気を出して鍵を取れば、彼女は解放され、花嫁になることができる。また、7年ごとにメルシーヌはリネンのシュミーズにひと針加えるが、解放される前にシュミーズを完成させると、ルクセンブルグ全体が岩に飲み込まれてしまうという[16]。1997年には、ルクセンブルグが彼女を記念した切手を発行した[17]

ドイツ

マルティン・ルターは『卓話』の中で、ルセルベルク(ルクセンブルグ)のメリュジーヌをサキュバスあるいは悪魔と表現している。ルターはメリュジーヌのような物語を信じ、悪魔が女性の姿で現れて男性を誘惑しているとした[18]

メルシーヌの物語は、パラケルススのエレメンタルに関する著作、特に水の精霊についての記述に強い影響を与えた[19]。これがフリードリヒ・ド・ラ・モット・フーケの小説『ウンディーネ』(1811年)につながり、ジャン・ジロドゥの『オンディーヌ』(1939年)やアンデルセンの童話『人魚姫』(1837年)、アントニン・ドヴォルザークのオペラ『ルサルカ』(1901年)に転用・引用されるようになったのだ。

シュトレンヴァルトの森を舞台にした伝説で、青年は蛇の下半身を持つメリュジーヌという美しい女性に出会う。3日連続で3回キスをすれば、彼女は解放される。しかし、日を追うごとに彼女は怪物化していき、青年は最後のキスをすることなく恐怖のあまり逃げ出すのだった。その後、彼は別の女性と結婚するが、結婚式の祝宴の料理には不思議なことに蛇の毒があり、それを食べた者は皆死んでしまったのだった[20]

ゲルマンの水の精には、他にローレライやニキシーがいる。

ブリテン

メリュジーヌはキリスト教以前の水の妖精の一人であり要出典取り替え子の原因となることもあった。幼いランスロットをさらって育てた「湖の貴婦人」は、そんな水の精であった。

メリュジーヌに似た鬼嫁の伝承は、初期のイギリス文学に登場する。ウェールズの年代記作家ジェラルドによると、イギリスのリチャード1世は、自分がアンジューの無名の伯爵夫人の子孫であるという話を好んでしていたという[21]。伝説では、初期のアンジュー伯爵が異国から来た美しい女性に出会ったとされている。彼らは結婚して4人の息子に恵まれた。しかし、妻が教会に来る回数が少なく、いつもミサの途中で帰ってしまうので、伯爵は悩むようになった。ある日、教会を出ようと立ち上がった妻を、4人の部下が無理やり拘束した。彼女は男たちをかわし、会衆が見ている前で、教会の一番高い窓から外に飛び出した。彼女は二人の末っ子を抱えて去っていった。残された息子の一人は、後のアンジュー伯爵の祖先であり、彼らの厄介な性格は悪魔的な背景から生まれたものであった[22][23]

アキテーヌ公エレノアについても、14世紀のロマンス『リシャール・コア・ド・リヨン』に見られるように、同様の物語が語られるようになった。ヘンリー二世の妻はエレノアではなくカソドリエンという名前で、いつも聖体顕示の前にミサから去ってしまうという空想的な記述である。二人の間には3人の子供がいる。リチャード、ジョン、そしてトピヤスという娘である。カソドリエンがミサにとどまるようヘンリーに強要されたとき、彼女は娘を抱いて教会の屋根を飛び、二度と姿を現すことはなかった[24][25]

関連する伝説

ジョン・マンデヴィル卿の旅行記には、ヒポクラテスの娘にまつわる伝説が語られている。女神ディアーヌによって百足の竜に変えられた彼女は、ある古城の「荘園夫人」である。彼女は年に3回出現し、騎士がキスをすると女性に戻り、騎士は彼女の夫となり、島々の支配者となるのだそうだ。様々な騎士が挑戦するが、恐ろしいドラゴンを見て逃げ出し、すぐに死んでしまう。これはメリュジーヌ伝説の初期のバージョンと思われる[26]

呪われた蛇の乙女がキスで解放されるというモチーフは、「Le Bel Inconnu」の物語にも登場する。

私的考察

メリュジーヌは禁忌を破られて逃走する逃走女神である。日本神話の豊玉毘売と起源は同じで良いと考える。一番古い起源は、中国神話の嫦娥である。

もっとヨーロッパに近い起源としては、名前からメソポタミア神話のティアマトの最初の子音「T」が外れたもの、ヒッタイト神話のマリヤ、ギリシア神話のメーデイアが上げられるように思う。

古い順にいえば、ティアマトのように「TNT」の子音の女神はカルタゴのタニトのように「幼児供犠」を求めた可能性があるように思う。その性質は(自らの子ではあるが)子供を連れ去るメリュジーヌの姿に残されているように思う。蛇を思わせる人型ではない女神である点もティアマトと類似しているように思う。このように「幼児」に対して残虐な性質は、弟をバラバラにして殺すギリシア神話のメーデイアにもみられる。ティアマトは「神々の母」であり、おそらく「王権者の祖神」的な地位も占めていたと思われるので、その性質が「ヨーロッパの名歌の先祖」としてのメリュジーヌに投影されているように思う。

ヒッタイト神話のマリヤは建築の女神でもあり、その点は城を建てたりするメリュジーヌの性質と共通しているように思う。

逃走女神としての性質であるが、ティアマトは「逃げ出す」というよりは「倒される女神」である。倒すのは近親であるマルドゥクを始めとした神々である。ヒッタイト神話のマリヤにはこのような性格は備わっていなかったかもしれない、と考える。古代エジプトで同系統の子音の女神であるネイトやタニトに「倒される女神」という性質はなく、地中海周辺の地域ではむしろこれらの群の女神は「祖神」あるいは「創造神」といった高い地位を保ったままだったのではないだろうか。ということは「ティアマト」のような「倒される女神」としての性質は後から付け加えたものと思われる。ヨーロッパでは「多神教時代」の女神は、キリスト教の時代になって、その地位は更に低下し、民間伝承の中の「妖精」のようなものとして生き残るようになったと思われる。

また「倒される女神」であった部分は、「自ら逃走する女神」へと変化している。メリジューヌが夫に課す「禁忌」は、一般的には彼女の存在を脅かすまでのものとは考えられにくく、禁忌を破るハードルが低く設定されているように思う。しかし、その理由は定かではないが、一般的な女性とは違って、メリュジーヌにはその「禁忌」は人間の世界での存在を左右する重要なものなのである。よって、禁忌が破られ、「人の世界」から逃走するメリュジーヌはある種「夫との愛と信頼を守る戦い」に敗れて死んだ、といえ、その点でマルドゥクとの戦いに敗れて死んだティアマトの姿を投影しているといえる。ただし、「女神がなぜ逃走するのか」という理由は、例えばエジプト神話において逃走する女神であるセクメトのような古い時代の神話でも明らかにはされておらず、「逃走」とは単に「死んだこと」を置き換えただけのことにも思える。要はメリュジーヌは「夫に殺された女神である」といえる。そして、ティアマトの神話からメリュジーヌの物語までの変遷を見ると、「禁忌を破られて逃走する女神」とは単に「殺された女神」を指し、それが変化したものであることが分かる。

嫦娥の夫の羿は「父」ともいえる帝夋の不興を買っており「同族」や「仲間同士」の間での不和があることが示されている。羿は「弓の名手」とされ、黄帝の要素が投影された存在である。(黄帝は兄弟である炎帝と争いを生じている、と言われている。実際に炎帝黄帝が兄弟であったか否かは別として、羿黄帝は同族同士の争いを示唆する存在とえる。)その羿に異母兄と争ったの要素が加えられて、メリュジーヌの夫レイモンと豊玉毘売の夫山幸彦は作られている。

「龍蛇女神」という点では、メリュジーヌは女媧が起源といえる。「女媧型女神」の1形である。(起源については「嫦娥」の私的考察も参照のこと。)

参考文献

(2015年11月)

    • アラン・トニー, 上原ゆうこ訳, 世界幻想動物百科 ヴィジュアル版, 原書房, 2009-11, 2008, isbn:978-4-562-04530-3, メリュジーヌの秘密, p. 209
    • 松平俊久, 蔵持不三也監修, 図説ヨーロッパ怪物文化誌事典, 原書房, 2005-03, isbn:978-4-562-03870-1
    • 蔵持 (2005), 蔵持 (2005):蔵持不三也「序文 中世怪物表象考 - 『ヨーロッパ怪物文化誌事典』に寄せて」pp. 7-36。
      • 松平 (2005a), 松平 (2005a):松平俊久「第1章 異形へのまなざし - 怪物文化誌へ向けて」pp. 37-62。
      • 松平 (2005b), 松平 (2005b):松平俊久「メリュジーヌ」pp. 221-223。
    • ローズ・キャロル, 松村一男監訳, 世界の怪物・神獣事典, 原書房, シリーズ・ファンタジー百科, 2004-12, メリュジーヌ, p. 431, isbn:978-4-562-03850-3
    • クードレット, 森本英夫・傳田久仁子訳, 妖精メリュジーヌ伝説, 社会思想社, 現代教養文庫 1584, 1995-12, isbn:978-4-390-11584-1
  • Wikipedia:Melusine(最終閲覧日:23-01-30)
    • Donald Maddox, Sara Sturm-Maddox, Melusine of Lusignan: foundling fiction in late medieval France, 1996, isbn:9780820318233, Essays on the Roman de Mélusine (1393) of Jean d'Arras.
    • Lydia Zeldenrust, The Mélusine Romance in Medieval Europe: Translation, Circulation, and Material Contexts, Cambridge, D.S. Brewer, 2020, ISBN:9781843845218, On the many translations of the romance, covering French, German, Dutch, Castilian, and English versions.
    • Jean d'Arras. Mélusine, roman du XIVe siècle, Louis Stouff, Dijon, Bernigaud & Privat, 1932, French, A scholarly edition of the important medieval French version of the legend by Jean d'Arras.
    • Otto J. Eckert, Luther and the Reformation, lecture, 1955, http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:-6AU_rXMR5gJ:www.wls.wels.net/library/Essays/Authors/E/EckertReformation/EckertReformation.pdf+Heraldry+Melusina&hl=en
    • Proust, Marcel, C. K. Scott-Moncrieff, Within A Budding Grove, page190, year1996, isbn:9780099362319
    • Letitia Elizabeth Landon, Fisher's Drawing Room Scrap Book, 1835 (1834).[27] The Fairy of the Fountains
    • Anne DeLong, Mesmerism, Medusa and the Muse: The Romantic Discourse of Spontaneous Creativity, 2012, isbn:9780739170434

関連資料

  • 篠田知和基 「メリュジーヌの変容」『日本フランス語フランス文学会中部支部研究報告集』 日本フランス語フランス文学会、第20巻、1996年3月、pp.13-14, doi:10.24522/basllfc.20.0_13, NAID:110009459107。
  • 篠田知和基 「メリュジーヌ伝承の比較」『名古屋大學文學部研究論集 文學』 第44巻、1998年3月31日、pp.151-171, テンプレート:Doi, テンプレート:NAID
  • 傳田久仁子 「「境界」の位置 : 『メリュジーヌ物語』におけるリュジニャン城」、『フランス語フランス文学研究』 日本フランス語フランス文学会、第67巻、1995年10月29日、p.97, doi:10.20634/ellf.67.0_97, NAID:110001247436。
  • フィリップ・ヴァルテール『ユーラシアの女性神話-ユーラシア神話試論Ⅱ』(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)中央大学出版部 2021年8月25日、ISBN 978-4-8057-5183-1。―この本で著者が「特に注目しているのは、「メリュジーヌ型」のユーラシア的展開」(訳者前書き)である。
  • 松村朋彦「異類の女性――『メルジーネ』から『崖の上のポニョ』まで」『希土』希土同人社、第46号 2021年9月1日、 ISSN 0387-3560、pp. 2-16.―対象としている作品は、民衆本『メルジーネ』(1474)、フーケー『ウンディーネ』(1811)、アンデルセン『人魚姫』(1837)、ホフマンスタール『影のない女』(1919)、バッハマン『ウンディーネ行く』(1961)、宮崎駿『崖の上のポニョ』(2008)の6作品。

芸術と大衆文化における参考文献

芸術

  • メリュジーヌは、ハレヴィの大作オペラ『ラ・マジシャンヌ』(1858年)の主題であるが、物語は大きく変容している。メリュジーヌは、呪いをかけられた半妖精ではなく、悪魔に魂を売った魔女で、昼は美しく、夜は醜悪な姿をしている。
  • ゲーテは、この伝説を短編小説『新メリュジーヌ』にまとめ、『ヴィルヘルム・マイスターズ・ワンダイヤハレ』(1807年)の中で発表した。この物語では、メリュジーヌは小さな妖精で、時々人間の大きさになる。
  • 劇作家のフランツ・グリルパルツァーはゲーテの物語を舞台化し、フェリックス・メンデルスゾーンは演奏会用序曲『妖精メルジーヌ』(作品32)を作曲している。
  • マルセル・プルーストの主人公は、『芽吹きの木立の中で』でジルベルをメリュジーヌに例えている。また、(ゲルマン公爵によれば)リュシニャン王朝の直系であるゲルマン公爵夫人とも幾度か比較されている。例えば『ゲルマント道』では、語り手はリュシニャン家が「妖精メリュジーヌが消え去る日に絶滅する運命にある」と述べている[28]
  • メリュジーヌ(メルシナとも呼ばれる)の物語は、レティシア・ランドンが『フィッシャーの応接室スクラップ・ブック』[29]の詩「泉の妖精」で語り、彼女の作品集『ゼナナ』に再録された。ここで彼女は女流詩人の代表格となる。分析はDeLong 2012, pp.124-131に掲載されている。
  • ジャン・ジュネは『花の聖母』の中で、主人公のディヴィーヌが「セイレーンのメルシナ」の子孫であることを二度にわたって述べている[30]
  • ドロシー・L・セイヤーズの短編集『In the teeth of the evidence』に収録されている「The leopard lady」には、「メリュジーヌと呼ばれるべき」ミス・スミスが登場します。
  • メリュジーヌは、1893年に初演されたモーリス・メーテルリンクの戯曲『ペレアスとメリザンド』に登場する、泉や水を連想させるキャラクター、メリザンドにインスピレーションを受けたと思われる。ドビュッシーは、この曲をオペラ化し、1902年に上演した。
  • マーガレット・アーウィンのファンタジー小説『These Mortals』(1925年)は、父の宮殿を出たメリュジーヌが人間の世界で冒険をする話である[31]
  • シャーロット・ハルデインは1936年にメリュジーヌの研究を書いている(当時の夫J.B.S.ハルデインが児童書『My Friend Mr Leakey』の中で紹介している)。
  • アリベルト・ライマンはオペラ「メルシーネ」を作曲し、1971年に初演している。
  • メリュジーヌ伝説は、20世紀末のA・S・バイアットの小説『ポゼッション』に登場する。主人公の一人、クリスタベル・ラモットはメリュジーヌについて叙事詩を書く。
  • 1454年にフィリップ善良公が行った「雉の饗宴」では、豪華な「アントルメ」(テーブル装飾)のひとつとして、竜に扮したメリュジーヌがリュシニャン城の周囲を飛び回る機械仕掛けの絵が描かれていた[32]
  • ローズマリー・ホーリー・ジャーマンは1972年の小説『王の灰色の牝馬』の中で、サビーン・ベリング=グールドの『中世の不思議な神話』[33]から、ルクセンブルク家がメルシンの子孫であるとする記述を用い、エリザベス・ウッドヴィルの家族が水の精霊の子孫であるとするように仕向けた[34]。この要素はフィリッパ・グレゴリーの小説『白の女王』(2009年)と『川の女』(2011年)で繰り返されるが、ルクセンブルクのジャケッタがエリザベスに、メルシネからの子孫はブルゴーニュ公家を経由していると語っている[35][15]
  • マヌエル・ムヒカ・ライネス作『さまよえる一角獣』(1965年)では、メリュジーヌが最初の呪いから十字軍の時代まで、数世紀にわたる存在の物語を語っている[36]
  • 作家のマイケル・パラスコスは2016年の小説『In Search of Sixpence』で、メリュジーヌの物語を、来日したフランス人によって強制的に島から誘拐されたトルコ系キプロス人の少女と想像して再演している。
  • ローレン・グロフの2021年の小説「マトリックス」では、詩人マリー・ド・フランスが妖精メリュジーヌの子孫であると言われている。

その他参考文献

  • チェコ語やスロバキア語では、メリュジーヌ(meluzína)という単語は、通常煙突の中で哭く風を指す。これは、子供たちを探して慟哭するメリュジーヌにちなむものである[37]
  • 2019年6月、欧州高性能コンピューティング共同事業(EuroHPC JU)プログラムの一環であるルクセンブルク初のペタスケールスパコンが「Meluxina」と命名されることが発表された[38]
  • スターバックスのロゴは、王冠と2本の尾を持つセイレーンまたは人魚として描かれた紋章学のメリュジーヌをベースにしている[39][40]
  • 『モンスター娘』では、一対のコウモリの羽を持つラミアの亜種が彼女の名を冠している[41]
  • 2022年、フランスの郵便制度は、神話と伝説のシリーズの一部として、ラ・フィーユ・メリュジーヌを描いた1.65ユーロの切手を発売した[42][43]

外部リンク

関連項目

息子や身内の特徴


  • エキドナ
  • シャフマラン, Benevolent serpent-woman from Anatolian and Iranian mythology
  • 白蛇伝
  • モルゲン
  • ノッケン
  • ナーイアス
  • ポタミディス
  • 雪女
  • 白鳥の王

注釈

  1. ジャン・ダラスは、ジャン・ド・ベリー公の元で司書および製本職人として働いていた。
  2. クルドレッド(クードレット)は、リュジニャン家の当主ジャン2世の元で司祭を務めていた
  3. 松平の説明によれば、妖精のモルガンの妹・プリジーヌ(アーサー王とは父親の異なる兄妹の関係となる)の子で、のアルバニア王エリナスとの間に生まれた姫
  4. 異説では母親を陥れようとした(要出典, 2015-11-10)
  5. 別のヴァリアントでは、メリュジーヌはもともと泉を掌る妖精とアールバニーの領主の間に生まれた姫君であった。人間の男の愛を得れば呪いが解けると聞かされて、メリュジーヌは領主に近づいたのであった。
  6. 神話類型として、見るなのタブーが見受けられる。

私的注釈

  1. メリュジーヌが「水の精霊」とされるのは、「彼女が水の神(あるいは川の神)に人身御供として捧げられ、水の神と一体化している」ということの暗喩と考える。
  2. レイモンは目上の身内を殺しており、啓型神の性質を持っているように思う。
  3. こちらは息子達が非道の殺人を行っており、息子達が啓型神の性質を持っているように思う。
  4. エリアーデの考察はざっくりしすぎていると思う。しかも「再生を生み出す」とはどういう意味なのだろうか?
  5. これは中国で言うところの「月餅」に相当するものではないか、と管理人は思う。
  6. 中国では月餅のことを嫦娥とは言わないが、現代でも盛んに食べられているように思う。

参照

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 ローズ,松村訳 (2004), p. 431.
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 松平 (2005b), p. 222.
  3. 3.0 3.1 3.2 蔵持 (2005), p. 10.
  4. 4.0 4.1 松平 (2005b), p. 221.
  5. 5.0 5.1 5.2 アラン,上原訳 (2009), p. 209.
  6. mélusine, https://www.littre.org/definition/m%C3%A9lusine, Dictionnaire Littré
  7. A Bilingual Edition of Jean D'Arras's Melusine, Or, L'histoire de Lusignan, Book 1, Edwin Mellen Press, 2007 , pages15
  8. Zeldenrust, 2020pages needed、November 2022
  9. Boria Sax, The Serpent and the Swan: Animal Brides in Literature and Folklore. Knoxville, TN: University of Tennessee Press/ McDonald & Woodward, 1998.
  10. Uther, Hans-Jörg. Deutscher Märchenkatalog. Ein Typenverzeichnis. Waxmann Verlag, 2015. p. 104. ISBN 9783830983323.
  11. Baring-Gould Sabine, https://archive.org/details/curiousmythsmid06barigoog, Curious Myths of the Middle Ages, Roberts Brothers, 1882, Boston, pages343–393
  12. J. Le Goff, Time, Work and Culture in the Middle Ages (London 1982) p. 218-9
  13. Mark Joshua J., Melusine , https://www.worldhistory.org/Melusine/ |access-date=2022-09-28, World History Encyclopedia
  14. The minstrelsy of the Scottish border, Scott Sir Walter , 1849 , Robert Cadell, Edinburgh, volume2, page264, https://archive.org/details/minstrelsyofscot02scot/mode/2up?q=melusina
  15. 15.0 15.1 Philippa Gregory, David Baldwin (historian), Michael Jones (historian), The Women of the Cousins' War , 2011, Simon & Schuster, London, Philippa Gregory, The Women of the Cousins' War
  16. Casey, Robert Joseph , https://books.google.com/books?id=KB0BAAAAMAAJ, The Land of Haunted Castles, Century Company, 1921, pages55-58
  17. Luxembourg Stamps: 1997
  18. {Irmischer Johann Konrad, https://books.google.com/books?id=vMUOAQAAMAAJ, Dr. Martin Luther's sämmtliche Werke, Volumes 60-62, Heyder & Zimmer, 1854, pages37
  19. Elmes Melissa Ridley, Melusine's Footprint: Tracing the Legacy of a Medieval Myth, Brill, 2017 , pages94-108
  20. Bechstein Ludwig, Deutsches Sagenbuch , Verlag von Georg Wigand, 1853, Leipzig, pages729-30
  21. Flori, Jean (1999), Richard Coeur de Lion: le roi-chevalier, Paris: Biographie Payot, ISBN:978-2-228-89272-8
  22. Huscroft, R. (2016) Tales From the Long Twelfth Century: The Rise and Fall of the Angevin Empire, Yale University Press, pp. xix–xx
  23. Stevenson Joseph, https://books.google.com/books?id=DuLRAAAAMAAJ&pg=PA224 , The Church Historians of England: Prereformation series, Volume 5, Part 1, Seeleys, 1858, pages224
  24. Turner Ralph V., Eleanor of Aquitaine: Queen of France, Queen of England, Yale University Press, 2009
  25. Chapman Robert L., June 1955, A Note on the Demon Queen Eleanor , https://doi.org/10.2307/3039577, Modern Language Notes, volume70, issue6, pages393-396
  26. Christiane Deluz, Le livre de Jehan de Mandeville, Leuven 1998, p. 215, as reported by Anthony Bale, trans., The Book of Marvels and Travels, Oxford 2012, ISBN:0199600600, p. 15 and footnote
  27. Landon, firsetitia Elizabeth, Fisher's Drawing Room Scrap Book, 1835, https://play.google.com/books/reader?id=Bzk_AAAAYAAJ&pg=GBS.PA57, poem, 1834, Fisher, Son & Co.
  28. Proust, 1996, p5
  29. Landon, 1834
  30. Genet Jean, pages198, 298, Grove Press, 1991, Our Lady of the Flowers , isbn:9780802130136
  31. Brian Stableford, " Re-Enchantment in the Aftermath of War", in Stableford, Gothic Grotesques: Essays on Fantastic Literature. Wildside Press, 2009, ISBN:978-1-4344-0339-1 (p.110-121)
  32. Jeffrey Chipps Smith, The Artistic Patronage of Philip the Good, Duke of Burgundy (1419–1467), PhD thesis (Columbia University, 1979), p. 146
  33. "Stephan, a Dominican, of the house of Lusignan, developed the work of Jean d'Arras, and made the story so famous, that the families of Luxembourg, Rohan, and Sassenage altered their pedigrees so as to be able to claim descent from the illustrious Melusina", citing Jean-Baptiste Bullet's Dissertation sur la mythologie française (1771).
  34. Rosemary Hawley Jarman, Foreword, The King's Grey Mare, 1972
  35. Philippa Gregory, Chapter One, http://www.philippagregory.com/assets/files/books/c378dc51467f69710c276f803d42762f.pdf, The White Queen, 2009, The White Queen (novel)
  36. Láinez, Manuel Mujica (1983) The Wandering Unicorn Chatto & Windus, London, ISBN:0-7011-2686-8
  37. Smith G.S., C. M. MacRobert, G. C. Stone , Oxford Slavonic Papers, New Series, Oxford University Press, USA, 1996, edition28, illustrated, volume:XXVIII, pages150, https://books.google.com/books?id=Zjl-AAAAIAAJ&q=wind, isbn:978-0-19-815916-2
  38. Le superordinateur luxembourgeois "Meluxina" fera partie du réseau européen EuroHPC, Luxembourgish supercomputer "Meluxina" will be part of the EuroHPC European network, https://gouvernement.lu/fr/actualites/toutes_actualites/communiques/2019/06-juin/14-schneider-meluxina.html, gouvernement.lu, 30 June 2019, 14 June 2019
  39. https://abcnews.go.com/Business/starbucks-drops/story?id=12554345, ABC News, Can You Say 'Melusine?" Starbucks Will Explain, Woodard Larry, 6 January 2011, 28 April 2021
  40. https://www.fastcompany.com/90157014/the-starbucks-logo-has-a-secret-youve-never-noticed , The Starbucks Logo Has A Secret You've Never Noticed, Wilson Mark, Fast Company, 17 January 2018, 7 June 2021
  41. https://i.kym-cdn.com/photos/images/original/000/998/109/357.png, Lamia and Their Subspecies
  42. [1]
  43. [2]