というものである。
創作物である「竹取物語」では女主人公は竹から現れて、成長した後、「罪が許されて」、「月の都」に帰ることになっており、別れの手向けに、天皇に「不死の薬」を贈っている。すなわち、「罰を受ける女神」である点と、「不死の霊薬」の地上における持ち主である点について、「竹取物語」の方が、民間伝承よりも嫦娥の神話と類似点が多い。竹取説話の方は、「罰を受ける女神」である点は明確でない。求婚されることが不満だったのか、女神は女主人公は唐突に天に帰ってしまう。結婚するのが嫌なくらいだから、当然女主人公は英雄とも誰とも結婚しない。創作物である「竹取物語」では女主人公は竹から現れて、成長した後、「罪が許されて」、「月の都」に帰ることになっており、別れの手向けに、天皇に「不死の薬」を贈っている。すなわち、「罰を受ける女神」である点と、「不死の霊薬」の地上における持ち主である点について、「竹取物語」の方が、民間伝承よりも嫦娥の神話と類似点が多い。竹取説話の方は、「罰を受ける女神」である点は明確でない。求婚されることが不満だったのか、女主人公は唐突に天に帰ってしまう。結婚するのが嫌なくらいだから、当然女主人公は英雄とも誰とも結婚しない。
本来の「竹取説話」は、天から降りてきた「小さ子」的な女神に親切にしてくれる翁夫妻に対する報恩譚に、女主人公が直接求婚者達に難題を出す「難題婿」の要素と、不満な女神の失踪譚の要素を組み込んだ物語だろうと思われる。求婚は不満の原因だったかもしれないが、失踪(天への帰還)の原因とまでいえるかどうかは定かではない。