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カラスは古来、吉兆を示す鳥であった。日本神話の[[神武東征]]で、熊野に上陸して大和国へ向かう[[神武天皇]]を三本足の「[[八咫烏]](やたがらす)」が松明を掲げ導いたと伝わる。日本サッカー協会のシンボルマークはこの八咫烏である。
この言い伝えから、八咫烏やカラスは[[家紋]]としても利用されており、有名なところでは熊野の[[雑賀党鈴木氏]]が存在する。カラスは[[熊野三山]]の[[神使|御使い]]でもある。[[熊野神社]]などから出すこの言い伝えから、八咫烏やカラスは家紋としても利用されており、有名なところでは熊野の雑賀党鈴木氏が存在する。カラスは熊野三山の御使いでもある。熊野神社などから出す[[牛王宝印]](ごおうほういん=熊野牛王符)は、本来は神札であり、中世~近世には起請文を起こす用紙ともされたが、その紙面では、カラスの群れが奇妙な文字を形作っている。これを使った起請を破ると、熊野でカラスが3羽死に、その人には天罰が下るという。「誓紙書くたび三羽づつ、熊野で烏が死んだげな」という小唄もある<ref group="私注">これは[[熊野牛王符]])は、本来は[[神札]]であり、中世~近世には[[起請文]]を起こす用紙ともされたが、その紙面では、カラスの群れが奇妙な文字を形作っている。これを使った[[起請天若日子]]を破ると、熊野でカラスが3羽死に、その人には天罰が下るという。「誓紙書くたび三羽づつ、熊野で烏が死んだげな」という[[小唄鳴女]]もある。の死を思わせる伝承である。</ref>。
[[長野県]]の[[北信地方]]に伝わる「烏踊り」といわれる民謡と踊りがあり、足さばきにおいて九種類の型を繰り返すことから、[[修験者]]である[[山伏]]が唱えた[[呪法]]である[[九字]]切り([[九字護身法]])を手ではなく足で行ったとされる。このことと、[[山岳信仰]]を起源に持つ修験道では、「カラスは神の使い」とされてきたことと合わせて、この烏踊りは山岳信仰に基づく烏に対する信仰と修験者の踊りが、民謡になっていったと考えられている。長野県の北信地方に伝わる「烏踊り」といわれる民謡と踊りがあり、足さばきにおいて九種類の型を繰り返すことから、修験者である山伏が唱えた呪法である九字切り(九字護身法)を手ではなく足で行ったとされる。このことと、山岳信仰を起源に持つ修験道では、「カラスは神の使い」とされてきたことと合わせて、この烏踊りは山岳信仰に基づく烏に対する信仰と修験者の踊りが、民謡になっていったと考えられている。
容貌がカラスに似た[[天狗]]については「[[烏天狗]]」を参照。
==== カラスの色 ====
[[ファイル:Carrion crow Albino 20091101.jpg|thumb|[[ハシボソガラス]]の[[アルビノ]]]]
また神話・伝説上では通常、生物学的に知られているカラスとは色違い・特徴違いのカラスが存在する。それらは、吉祥と[[霊格]]の高い順に[[八咫烏]]、[[赤烏]]、[[青烏]]、[[蒼烏]]と[[白烏]]が同等とされている。

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