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ギリシア神話に登場する太古の[[巨人]]神'''テューポーン'''は、この神話体系における最大最強の怪物である。直接の語源は「旋風」を意味する "τύφων (typhon)" であるが、語源学的・比較言語学的に遡れば逆成のインド・ヨーロッパ祖語で「埃(ほこり)…」「靄(もや)…」['''煙'''…」などを意する接頭辞 "dʰewh₂-" に行き着く。間接的ではあっても英語 "typhoon(タイフーン)" の語源の一つとされてもいる。
不死の怪女[[エキドナ]]を妻とし、[[ケルベロス]]を始めとする数多くの怪物の父親になったが、荒々しい風の数々も生み出したという。天の星々に頭が擦れるほど巨大で、肩から百のを始めとする数多くの怪物の父親になったが、荒々しい風の数々も生み出したという。天の星々に頭が擦れるほど巨大で、'''肩から百の[[ヘビ|蛇]]の頭が生えており、眼は火のように輝き、天も海も煮え滾るほどの火炎を吐く怪物テューポーンは、有翼の姿で描かれることもある。このように形容されるとおり、テューポーンは暴風ばかりでなくの頭が生えており'''、眼は火のように輝き、天も海も煮え滾るほどの火炎を吐く怪物テューポーンは、有翼の姿で描かれることもある。このように形容されるとおり、テューポーンは暴風ばかりでなく[[ヘビ#信仰|不死なる蛇]]や[[山岳信仰#火山への信仰|火を噴く山]]を神格として取り込んでいる。
オリュンポスの最高神[[ゼウス]]に対する[[地母神]]に対する地母神[[ガイア]]の怒りから生まれた怪物テューポーンは、[[オリュンポス十二神|オリュンポスの神々]]に戦いを挑み、迎え撃つゼウスと一対一の死闘を繰り広げる。地下深くの[[冥府]]や[[タルタロス]]まで揺るがす闘いの激しさに神々も恐れおののいたという。最終的にテューポーンは敗れたが、[[ヘーシオドス]]によれば、ゼウスのまで揺るがす闘いの激しさに神々も恐れおののいたという。最終的にテューポーンは敗れたが、ヘーシオドスによれば、ゼウスの[[雷霆]]の一撃で仕留められた。一方で[[アポロドーロス]]は、一旦はゼウスの体を破壊して完全な勝利を収めながら女神たちの企てにはまって無力化されたところを神々に救出されて回復したゼウスに討たれたといい、最期の地となった[[エトナ火山]]が頻繁に[[噴火]]を繰り返すのはここから逃れようとしてテューポーンが今ももがいているからであるとする。の一撃で仕留められた。一方でアポロドーロスは、一旦はゼウスの体を破壊して完全な勝利を収めながら女神たちの企てにはまって無力化されたところを神々に救出されて回復したゼウスに討たれたといい、最期の地となったエトナ火山が頻繁に噴火を繰り返すのはここから逃れようとしてテューポーンが今ももがいているからであるとする<ref group="私注">テューポーンにはイラン神話の蛇王ザッハークと類似した性質があるように思う。</ref>。
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