ケルヌンノス像の他の例としては、ガリア・キサルピナ(Cisalpine Gaul)のヴァルカモニカの岩絵群(Val Camonica)にあるペトログリフがある<ref name=Breviary2005/><ref name=Webster/>。角のある人物の像は、早ければ紀元前7世紀、遅くとも紀元前4世紀とされている<ref name=Webster>Webster, "Creolizing the Roman Provinces," p. 221, especially note 103.</ref>。フランスのブザンソン(Besançon)とクレルモンフェラン(Clermont-Ferrand)に角の生えた2体の女神が登場する。古代ローマ時代のサイレンセスター(Cirencester)のレリーフや、ハンプシャー州ピータースフィールド(Petersfield)のコインに描かれた鹿の角のある神が認められる<ref name=Breviary2005/>。ヴァンドゥーブル(Vendeuvres)のレリーフには、角の生えた子供が蛇に挟まれ、財布とトルクを手にして描かれている<ref>Anne Ross, "Chain Symbolism in Pagan Celtic Religion," ''Speculum'' 34 (1959), p. 42.</ref>。最もよく知られているのは、ユトランド半島で発見された紀元前1世紀のグンデストルップの大釜で、ケルトの題材が描かれていると考えられているが、通常はトラキア人の作と考えられている。
ケルティベリア人の中では、ケルヌンノス型の角や角を持った像として、カンデラリオ(Candelario) (サラマンカ(Salamanca)) から出土した二つの顔と二つの小さな角を持つ「ヤヌスのような(Janus-like)」神、リオティント(Ríotinto) (ウエルバ(Huelva)) の丘から出土した角を持った神、ロ-リザン(Lourizán)(ポンテベドラ(Pontevedra)) の祭壇近くにいたヴェスティウス・アロニエカス(Vestius Aloniecus)神の表現と思われるものなどがあります。