差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
92 バイト追加 、 2022年10月17日 (月) 06:03
編集の要約なし
天地開闢において神世七代の最後に[[伊邪那岐命]]とともに生まれた。[[伊邪那岐命]]とは夫婦となり<ref>http://yasugi-kankou.com/index.php?view=5735, 国産みの女神・伊邪那美命(イザナミノミコト)  : ようこそ安来へ, 安来市観光協会公式サイト, 2019-11-28</ref>、オノゴロ島におりたち、国産み・神産みにおいて[[伊邪那岐命]]との間に日本国土を形づくる多数の子をもうける。その中には淡路島・隠岐島からはじめやがて日本列島を生み、更に山・海など森羅万象の神々を生んだ。
火の神軻遇突智(かぐつち)(迦具土神)を産んだために陰部に火傷を負って病に臥し、亡くなるが、その際にも尿や糞や吐瀉物から神々を生んだ。そして、カグツチは[[火之迦具土神]](ひのかぐつち)(迦具土神)を産んだために陰部に火傷を負って病に臥し、亡くなるが、その際にも尿や糞や吐瀉物から神々を生んだ。そして、[[火之迦具土神]]は[[伊邪那岐命]]に殺された。
亡骸は、『古事記』によれば出雲と伯伎(伯耆)の境の比婆山(現在の中国地方にある島根県安来市伯太町<ref>http://www.jalan.net/kankou/320000/320100/spt_32322ag2130157250/, 比婆山久米神社 スポット詳細 じゃらん観光ガイド, リクルート, 日本語, 2012年1月7日</ref>)に、『日本書紀』の一書によれば紀伊の熊野の有馬村(三重県熊野市有馬の花窟神社<ref name="Y">戸部民夫 『八百万の神々 日本の神霊たちのプロフィール』 新紀元社、78,83頁。</ref>)に葬られたという。
死後、伊邪那美命は自分に逢いに黄泉国までやってきた[[伊邪那岐命]]に腐敗した死体(自分)を見られたことに恥をかかされたと大いに怒り、恐怖で逃げる[[伊邪那岐命]]を1500の黄泉軍らに追わせ、最後は自ら追いかける。しかし、黄泉国と葦原中津国(地上)の間の黄泉路において葦原中国とつながっている[[黄泉比良坂]](よもつひらさか)で、伊邪那美命に対して[[伊邪那岐命]]が1000人引きの大岩で道を塞ぎ会えなくしてしまう。伊邪那美命は閉ざされた大岩の向こうの夫にむかって「愛しい人よ、こんなひどいことをするなら私は1日に1000の人間を殺すでしょう」と叫ぶ<ref>[[伊邪那岐命]]が単独で[[天照大御神]](日の神)を生む前の発言としては明らかに不合理である。神産みの4番目に大戸日別神が生まれたが、一般的には家宅六神の一神とされる。『日本書紀』本文は[[伊邪那岐命]]と伊邪那美命が共に日と月の神を生み、日と月は天で並んでいたと記すが、一書では日と月が仲違いして昼と夜に分かれたと記している。</ref>。[[伊邪那岐命]]は「愛しい人よ、それなら私は産屋を建てて1日に1500の子どもを産ませよう」と返した。そして伊邪那美命と[[伊邪那岐命]]は離縁した。
この後、伊邪那美命は黄泉の主宰神となり、黄泉津大神、道敷大神と呼ばれるようになった。この後、伊邪那美命は'''黄泉の主宰神'''となり、黄泉津大神、道敷大神と呼ばれるようになった。
== 愛宕権現 ==
神仏習合した[[愛宕権現]]信仰では、伊邪那美命を垂迹神として地蔵菩薩を本地仏とする。管理人は伊邪那美命が本来有していた「火」や「日」に関する神である性質、軍神としての性質がそちらに分けられた可能性はあるかもしれないと考える。 信仰では、伊邪那美命を垂迹神として地蔵菩薩を本地仏とする<ref group="私注">管理人は伊邪那美命が本来有していた「火」や「日」に関する神である性質、軍神としての性質が愛宕権現に変化した可能性はあるかもしれないと考える。</ref>。 
== 名前の由来 ==
伊邪那美命は日本では代表的な国土の創造神であるので、[[女媧型女神]]であるといえる。ただ、創造したのは国土であって、人の直接の創造神としての性質はほとんどない。これは元々伊邪那美命を奉じていた人々が渡来人あるいは渡来系の弥生人であったために、日本の国土に対する権利を主張することに神話の重点を置いており、特に先住の縄文系の人々の「創造」を自らの神の仕業として先住民を同列に置く意図がなかったからではないか、と管理人は考える。この点に、古代社会の平等というよりは、差別主義的な思想を既に感じる。
伊邪那美命はカグツチを生んで亡くなるが、その後の神話の展開に「見るな」の伊邪那美命は[[火之迦具土神]]を生んで亡くなるが、その後の神話の展開に「見るな」の[[禁忌]]が出てくることもあり、いわゆる「[[逃走女神]]」譚の一種となっていると考える。出産が夫との決別の起点となるところは」譚の一種となっていると考える。出産と火が夫との決別の起点となるところは[[豊玉毘売]]とも似ている。[[豊玉毘売]]も出産と「見るな」の[[禁忌]]が破られたことによって夫のもとを離れ、異界に去る。「[[逃走女神]]」の起源は中国神話の[[嫦娥]]と考える。[[嫦娥]]は不老不死の薬を持って、夫のは[[不老不死の薬]]を持って、夫の[[羿]]の元から月へと出奔し、「'''月の女神'''」となる。伊邪那美命は黄泉の国へと出向き、最終的に「'''黄泉の女神'''」となる。日本神話では「月の神」は「[[月読命]]」とされて、男神と考えられている。[[月読命]]は「若返りの水の管掌者」と考えられており、「不老不死の薬」を所有していたは「若返りの水の管掌者」と考えられており、「[[不老不死の薬]]」を所有していた[[嫦娥]]の性質を受け継いでいる。おそらく、弥生人の先祖が日本にやってくる以前に、「月の女神」としてのの性質を受け継いでいる。おそらく、弥生人の先祖は彼らが日本にやってくる以前に、「月の女神」としての[[嫦娥]]の神話を持っていたが、日本に到達する前に、「母神」かつ「冥界神」である伊邪那美命と、「月の神」の2つに分けられ、かつ「月の神」は[[啓思想]]1型の変換により、男神に変えられてしまったのであろう。そのため、伊邪那美命は「月の神」としての性質を失ってしまったものと思われる。
女性形の冥界神としては、メソポタミア神話のエレシュキガル、北欧神話のヘルがいる。これらの女神は最初から冥界神として存在していたように描かれているが、神話的起源は伊邪那美命と同じ可能性があると考える。
雷神の母、としての伊邪那美命であるが、「イザナミ」という名前の「イザ」は「イズ」、「イズチ」と同じ意味であって、「雷」を現す音と考える。「イザナミ」とは「雷のミ(女)」という意味ではなかろうか。管理人は「伊豆能売(イズノメ)」に近い名前と考える。伊邪那美命自身は雷神としての性質は現されていないが、名前からはかつては雷神であり、天候神としての性質を持った女神であることが窺える。その点に天候神であった雷神の母、としての伊邪那美命であるが、「イザナミ」という名前の「イザ」は「イズ」、「イズチ」と同じ意味であって、「雷」を現す音と考える。「イザナミ」とは「雷のミ(女)」という意味ではなかろうか。管理人は「[[伊豆能売]](イズノメ)」に近い名前と考える。伊邪那美命自身は雷神としての性質は現されていないが、名前からはかつては雷神であり、天候神としての性質を持った女神であることが窺える。その点に天候神であった[[西王母]]の性質がかすかに窺える。
=== 関連する女神 ===
* [[伊豆能売]]:邪気を払う女神。伊邪那美命の生き返り、という位置づけの女神。:邪気を払う女神。伊邪那美命の生き返り、という位置づけの女神かと。
== 外部リンク ==

案内メニュー