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== 櫛の文化 ==
=== 日本語の櫛(クシ) ===
[[日本語]]では櫛は「霊妙なこと、不思議なこと」という意味の「奇(くすし)」や「聖(くしび)」との音の共通性から呪力を持つものとして扱われた日本語では櫛は「霊妙なこと、不思議なこと」という意味の「奇(くすし)」や「聖(くしび)」との音の共通性から呪力を持つものとして扱われた<ref name="yamagata" />。他方では女性が髪を梳くことから女性格の象徴的な物品としても扱われた<ref name="yamagata" />。
語の読みからは「苦死」に通じるため、道に落ちている櫛を拾うことは「苦と死を拾う」ことにつながり、[[縁起]]が悪いことと忌み嫌われる。どうしても拾わなくてはならない時は、足で踏んでから拾う。贈り物にするときは、[[忌み言葉]]として「かんざし」と呼ぶ。そのほか「94」を「くし」と読む語呂合わせから、櫛を大切に扱い、人々の美容への認識を高めてもらおうと、日本の全国美容週間実行委員会が[[9月4日]]を「くしの日」と定めた。語の読みからは「苦死」に通じるため、道に落ちている櫛を拾うことは「苦と死を拾う」ことにつながり、縁起が悪いことと忌み嫌われる。どうしても拾わなくてはならない時は、足で踏んでから拾う。贈り物にするときは、忌み言葉として「かんざし」と呼ぶ。
=== 櫛の呪力 ===
日本では古来、櫛は別れを招く呪力を持っているとされ、現代の[[日本人]]でも櫛を贈答品にしたり、気軽に貸し借りしたりするのを嫌がる人は少なくない。一方で、魂の宿る頭に飾るものであることから、自らの分身として旅立つ人に手渡しもした。日本では古来、櫛は別れを招く呪力を持っているとされ、現代の日本人でも櫛を贈答品にしたり、気軽に貸し借りしたりするのを嫌がる人は少なくない。一方で、'''魂の宿る頭に飾るもの'''であることから、自らの分身として旅立つ人に手渡しもした。*『[[古事記]]』には、『古事記』には、[[イザナギ|伊邪那岐命]]が、妻の[[イザナミ|伊邪那美命]]が差し向けた追っ手([[黄泉醜女]])から逃れるために、櫛の歯を後ろに投げ捨てたところ[[筍]]に変わり、黄泉醜女がそれを食べている間に逃げることができたという記述がある)から逃れるために、櫛の歯を後ろに投げ捨てたところ筍に変わり、黄泉醜女がそれを食べている間に逃げることができたという記述がある<ref name="yamagata" />。同じく『古事記』で*『古事記』で[[ヤマタノオロチ|大蛇八岐遠呂智]]を退治しに出向く[[スサノオ|須佐之男命]]は[[クシナダヒメ|櫛名田比売]]を櫛に変えて自分の髪に挿した。
*天皇は[[斎宮]]として都を旅立つ皇族の少女を見送る儀式で、「別れの櫛」を手ずから髪に挿し、別れの言葉をかけた。彼女たちは身内か天皇に不幸があるまで都に帰ることはできず、巫女であるため任務を解かれるまで恋愛もできない。櫛を挿す儀式には俗縁を断つという意味があるとされる<ref name="yamagata" />。逆に成人式に当たる「髪上げの儀」では、大人社会への仲間入りの象徴として櫛が少女の髪に挿される。この儀式の直後に婚礼を済ませることもあった。
*ドイツ童話の中には『[[白雪姫]]』のように、櫛が女性の生命活動を一時的に停止できる([[失神|気絶]]させたり、[[金縛り]]にしたりする)[[黒魔術|黒魔法]]の道具として登場することもある。
== 関連項目 ==
*[[簪]]*[[笄]]*[[スペイン櫛]]*[[和服]]*[[日本髪]]*[[クシナダヒメ櫛名田比売]]
== 参照 ==

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