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、 2025年2月8日 (土)
'''天石門別神'''(あまのいわとわけのかみ)は、日本神話に登場する神である。'''大伴連'''の祖神とされるが、[[忌部氏|阿波忌部]]・[[忌部氏|安房忌部]]の祖神にも同名の神が見られ、天石門別命は異なる二神を指す可能性がある。
== 概要 ==
『古事記』の天孫降臨の段に登場する。邇邇芸命が天降る際、三種の神器に[[オモイカネ|常世思金神]]・[[アメノタヂカラオ|天手力男神]]・天石門別神を添えたと記され、同段で'''天石戸別神'''は又の名を'''櫛石窓神'''(くしいわまどのかみ)、'''豊石窓神'''(とよいわまどのかみ)といい、御門の神であると記されている。天孫降臨の段に登場する神の多くはその前の[[岩戸隠れ]]の段にも登場しているが、この神は岩戸隠れの段には見えない。
天石門別神は古来より天皇の宮殿の四方の門に祀られていた神である。[[神祇官]]の西院では[[宮中・京中の式内社一覧|御門巫祭神]]として祀られて式内社とされていた。 [[フトダマ|天太玉神]]の子ともいう<!-- 『日本の神様読み解き事典』などにこう書かれているのですが、これの出典は何なのでしょう? -->。
『古語拾遺』に豊磐間戸命、櫛磐間戸命の二神で神殿の御門を守ったとある{{Sfn|神道大辞典|1969|p=457}}。『延喜式神名帳』に御門の巫(みかむのこ)が祀る神として豊磐窓神、櫛磐窓神が記されている。『四時祭式』に、5月、12月に行う4面の御門の祭とあり、豊磐間戸命、櫛磐間戸命の2神の祭のことである{{Sfn|神道大辞典|1969|p=457}}。『祝詞式』に、その祭の祝詞があり、新年祭の祝詞にも、朝夕に御門を厳重に守る神として2神の名が記され、四面の門の各門に2神ずつ同じ神が配備とある{{Sfn|神道大辞典|1969|p=457}}。
== 系譜 ==
『古屋家家譜』によると、[[大伴氏]]の祖・[[高皇産霊尊]]の子である[[安牟須比命]]の3世孫に'''天石門別安国玉命'''(あめのいわとわけやすくにたま)がいるとされ、同系譜では、'''天石門別安国玉主命'''、'''大国栖玉命'''、'''[[アメノタヂカラオ|大刀辛雄命]]'''(たちからお)の別名があるとされる。
== 祀る神社 ==
*[[櫛石窓神社]]([[兵庫県]][[丹波篠山市]])
*[[大祭天石門彦神社]]([[島根県]][[浜田市]])
*[[天岩戸神社 (福知山市)|天岩戸神社]]([[京都府]][[福知山市]])
*[[天石立神社]]([[奈良県]][[奈良市]])
*[[大谷神社]]([[高知県]][[香美市]])
*[[天石門別八倉比売神社]]摂社箭執神社([[徳島県]][[徳島市]])
*[[天石門別神社]]([[茨木神社]]奥宮)([[大阪府]][[茨木市]])
*[[八剱神社 (羽島市桑原町八神)|八剱神社]]([[岐阜県]][[羽島市]])
*[[手力雄神社 (大垣市)|手力雄神社]]([[岐阜県]][[大垣市]])
== 参考文献 ==
* Wikipedia:[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E7%9F%B3%E9%96%80%E5%88%A5%E7%A5%9E 天石門別神](最終閲覧日:25-02-08)
*[[宝賀寿男]]『古代氏族系譜集成』古代氏族研究会、1986年
* {{Cite book|和書|title=神道大辞典(縮刷版)|publisher=[[臨川書店]]|date=|year=1969|editor=[[宮地直一]]、[[佐伯有義]] 監修|ref={{SfnRef|神道大辞典|1969}}|isbn=4-653-013470|edition=初版[[平凡社]]、昭和14年}}
== 関連項目 ==
* [[大伴氏]]
== 脚注 ==
{{DEFAULTSORT:あまのいわとわけのかみ}}
[[Category:日本神話]]
[[Category:大伴氏]]
[[Category:天之手力男神]]
[[Category:黄帝型神]]