差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
== 私的解説 ==
これは御霊信仰の神社ともいえるが、おそらく、'''布施冠者八郎直頼公'''とは架空の人物で、布施氏の祖神神話を中世の武家伝承に書き換えたものと考える。'''堀'''に関する技術を学んでいる点に、かつての'''水神'''としての名残がみえる。これは信州新町の'''八布施大明神'''と関連する神で、元はおそらく'''犬神である大国主命'''だったと考える。布施氏の祖神として扱うとすれば、大彦命の神話が民間伝承化したものといえるのではないだろうか。
 
有旅は山布施の南にある地区。こちらの犬神は暴れて産土神を追いかける犬で、「犬の皮をかぶった神」と言おうか。これは「疫病神」系のお犬様と考える。長者とは'''[[羿]]'''([[黄帝]])のこと、僧は[[炎帝神農|炎帝]]のこと、犬神は'''[[伏羲]]'''、産土神は'''[[女媧]]'''といえる。里芋やゴマが禁忌なのは、本来それが女神から発生したものだからではないだろうか。こちらの犬石の首は、石材として使ってしまってないそうである。元は、もっと違った伝承があったのかもしれないが、ともかく「'''首を取った'''」ことにしたかったので、こういう話を当てはめた傾向もあるのではないか、と思う。誰の首を取りたかったのかは、まあ「ご愛嬌」ということで。
そして、一番怖いと思ったのは、雨乞いで井戸に縛った仏を投げ込む、というもの。おそらく古代において、雨乞いで人身御供を用いていた名残なのではないだろうか。人身御供は水神に捧げる、というよりは、本来の意味としては「'''水神に見立てた人身御供を疫病神に捧げて慰撫する'''」というものだったはずなのだが、その点の概念はもう混乱しているように思う。当地での大国主命は「'''犬神'''」としては敬われる傾向が強いのに、人間の「'''長者'''」になると悪い神の傾向が強くなるように思う。長楽寺の井戸が「長者の井戸」と呼ばれるのは、この長者がかつては'''水神'''だった名残なのではないか、と思う。
 
有旅は山布施の南にある地区。こちらの犬神は暴れて産土神を追いかける犬で、「犬の皮をかぶった神」と言おうか。これは「疫病神」系のお犬様と考える。長者とは'''[[羿]]'''([[黄帝]])のこと、僧は[[炎帝神農|炎帝]]のこと、犬神は'''[[伏羲]]'''、産土神は'''[[女媧]]'''といえる。里芋やゴマが禁忌なのは、本来それが女神から発生したものだからではないだろうか。こちらの犬石の首は、石材として使ってしまってないそうである。元は、もっと違った伝承があったのかもしれないが、ともかく「'''首を取った'''」ことにしたかったので、こういう話を当てはめた傾向もあるのではないか、と思う。誰の首を取りたかったのかは、まあ「ご愛嬌」ということで。
== 参考文献 ==

案内メニュー