分かってみれば、答えは簡単で、「女神信仰」とすればそれは「'''馬頭娘'''」系の話で、絹糸だけでなく、殺された女神に全般的な豊穣を求めたものだ。「男神信仰」とすれば、それは[[蚩尤]]信仰に関連する。蚩尤の'''蚩'''とは「虫」という意味である。[[蚩尤]]に味方して戦った[[夸父]]は干ばつの神だから、本来の[[蚩尤]]は'''虫害の神'''といえる。虫害の神様に「虫害を起こさないで下さい。」とお願いするのが、虫害信仰なのではないだろうか。蝶もそうだけれども、蛾も虫害を起こす。要するに、[[蚩尤]]の原型はミャオ族の'''蛾王'''だ、と管理人はまず感じた。日本神話の蛾王は「'''少彦名命'''」であって、これはミャオ族の「悪い雷神(虫害・干ばつを起こす火雷神)」に相当する。チャンヤンの物語で、蛾王はちらっと出てくるだけなのだけれども、これはアペ父さんが戦った「悪い雷神」と同じものなのだ。
チャンヤンは蛾王の子のように描かれており、兄弟を食べてしまう兄なので、「人間を食う祭祀を行った者」といえる。これは人食いを禁じるアペ父さんへの敵対行為なので、蛾王が祝融・蚩尤であるなら、チャンヤンも「同じもの」ということで、メソポタミア神話風に彼らを一つにまとめてみた。木に閉じ込められたメイバンリュウは殺されたニンリルの様な女神とし、蛾王の方は生き返るために冥界で妻に子を産ませるエンリルの様にしてみたのだ。
== 関連項目 ==