祝融とは中国神話の「火の神」だ。ただし、天から火を振らせたりできるので、彗星や雷の性質も含んでいるものと思われ、「'''天狗'''」の性質を持つ神といえる。ヴリトラは干ばつを起こす巨大な蛇、とされている。タクシャカはナーガラージャと呼ばれる「八匹の蛇の王」の一柱で、ジャナメージャヤ王の父親を殺したので、復讐されそうになる。危機一髪のところを、こちらはインドラに救われる。そして、この「'''祝融・共工型神話'''」を見ていくと「'''ジャムシード王系'''」の名前が目立つ。'''単なる風神と蛇神の戦いではない印象を受ける'''。インドのジャナメージャヤ王は蛇神のタクシュカを追い詰める。イランのジャムシード王はアジ・ダハーカに殺されてしまう。」の性質を持つ神といえる。
まず、ヴリトラの伝承とは別に、「インド神話のヴリトラは干ばつを起こす巨大な蛇、とされている。同じくインド神話のタクシャカはナーガラージャと呼ばれる「八匹の蛇の王」の一柱で、ジャナメージャヤ王の父親を殺したので、復讐されそうになる。危機一髪のところを、こちらはインドラに救われる。そして、この「'''ジャムシード王とタクシャカ系の蛇神が争った祝融・共工型神話'''」という伝承があった、ということが推察される。でも、その結果はインドとイランでは異なる。イランでは、ジャムシード王が敗れたこととされ、ヴリトラハンに相当するフェリドゥーンがタクシャカ系の神を倒す。インド神話では、ジャムシード王系の王が勝ったので、ヴリトラハンはヴリトラを倒す。管理人が思うに、イラン系の伝承の方が古い形を残していて、それを二つに分けたい、と思うなにがしかの理由が生じたので、伝承を」を見ていくと全体に「'''ジャムシード王系'''」の名前が目立ち、'''単なる風神と蛇神の戦いではない印象を受ける'''。インドのジャナメージャヤ王は蛇神のタクシュカを追い詰める。イランのジャムシード王はアジ・ダハーカに殺されてしまう。
「ヴリトラハン(ヴァーユまたはインドラ)・ヴリトラ」の話と、「ジャナメージャヤ・タクシャカ (Takṣaka) 」の話まず、ヴリトラの伝承とは別に、「'''ジャムシード王とタクシャカ系の蛇神が争った'''」という伝承があった、ということが分かる。でも、その結果はインドとイランでは異なる。イランでは、ジャムシード王が敗れたこととされ、ヴリトラハンに相当するフェリドゥーンがタクシャカ系の神を倒す。インド神話では、ジャムシード王系の王が勝っている。管理人が思うに、イラン系の伝承の方が古い形を残していて、それを二つに分けたい、と思うなにがしかの理由が生じたので、伝承を
に分けてしまったのだと思う。インド・イラン系の共通神話の段階では、イラン型の神話だったのだけれども、イラン系とインド系の2つに別れた後に、中国で「祝融・共工型」の神話が発生したので、それに併せて、インドでは神話を2つに分けてしまったのだと考える。「ヴリトラハン(ヴァーユまたはインドラ)・ヴリトラ」の神話はインド版の「祝融・共工型神話」といえる。だから、元の神話は「ヴリトラハン(ヴァーユまたはインドラ)対ヴリトラ」の話と、「ジャナメージャヤ対タクシャカ (Takṣaka) 」の話 に分けてしまったのだと思う。インド・イラン系の共通神話の段階では、「'''ヴリトラハンに相当するフェリドゥーンがタクシャカ系の神を倒す'''」というイラン型の神話だったのだけれども、イラン系とインド系の2つに別れた後に、中国で「祝融・共工型」の神話が発生したので、それに併せて、インドでは神話を2つに分けてしまったのだと考える。「ヴリトラハン(ヴァーユまたはインドラ)対ヴリトラ」の神話はインド版の「祝融・共工型神話」といえる。ただし、ヴァーユ(Vāyu)とヴリトラ(Vṛtra)はよく似た名であって、ヴァーユ自身がヴァーユを倒す、という奇妙な内容になっている、と考える。おそらく「ヴリトラ」とは「タクシュカ」を置き換えた名だと考える。そうすれば、'''ヴァーユが倒したのはタクシュカだった'''、ということになる。 だから、元の神話は
「'''タクシュカがジャナメージャヤ王を倒し、そのタクシュカをヴリトラハン神(ヴァーユとインドラの前身か?)が倒した。'''」