ニホンオオカミの標本は、頭骨はある程度残っているが、剥製や全身骨格の標本が極めて少なく、日本国内では数点しか知られていない。日本国外では、鷲家口で捕獲された個体の仮剥製と頭骨が、ロンドン自然史博物館に保管されている<ref>http://piclib.nhm.ac.uk/results.asp?image=011282, Canis lupus hodophilax, Japanese wolf, Natural History Museum Picture Library, https://web.archive.org/web/20160305202329/http://piclib.nhm.ac.uk/results.asp?image=011282, 2016-03-05, The Trustees of the Natural History Museum, London, 2019-05-06</ref>。また、シーボルトが長崎の出島で飼育していたニホンオオカミの剥製1体が、オランダ国立自然史博物館に保存されている。
== 文化 ==
===軍事===
* 上記のヒトラー用に第二次世界大戦期に建設された総統大本営としてヴェアヴォルフとヴォルフスシャンツェ(狼の砦)があった。
=== 題材とした作品など ===
* オオカミが登場する童話には、『[[三匹の子豚]]』、[[グリム童話]]の『』、グリム童話の『[[狼と七匹の子山羊]]』『[[赤ずきん]]』、[[イソップ寓話]]の『』、イソップ寓話の『[[嘘をつく子供]]』、米国の昔話『オオカミになった弟』などがある。[[悪いオオカミ]]も参照。* 日本の[[アニメーション]]や漫画、絵本にもキーパーソンとしてオオカミはしばしば登場する。『[[狼少年ケン]]』のオオカミ一族、『[[もののけ姫]]』のモロ(山犬の神)、『[[チリンの鈴]]』のウォー(仇を育てた狼)など育て親のイメージの役割と『[[ドン・チャック物語]]』のラッパ狼、『[[名探偵ホームズ]]』のモリアーティ教授など悪役のイメージのものが多い。日本のアニメーションや漫画、絵本にもキーパーソンとしてオオカミはしばしば登場する。『狼少年ケン』のオオカミ一族、『もののけ姫』のモロ(山犬の神)、『チリンの鈴』のウォー(仇を育てた狼)など育て親のイメージの役割と『ドン・チャック物語』のラッパ狼、『名探偵ホームズ』のモリアーティ教授など悪役のイメージのものが多い。* 一方『[[おおかみこどもの雨と雪]]』では、その悪役のイメージを逆手に取り、[[狼男|狼人間]]と人間の間に生まれた“おおかみこども”が「オオカミはなぜどの物語も悪役なのか」と母に泣きつくシーンが登場する。同様に、[[緑黄色社会]]の楽曲「[[Mela一方『おおかみこどもの雨と雪』では、その悪役のイメージを逆手に取り、狼人間と人間の間に生まれた“おおかみこども”が「オオカミはなぜどの物語も悪役なのか」と母に泣きつくシーンが登場する。同様に、緑黄色社会の楽曲「Mela!]]」のミュージックビデオも、「あなたはあなたの物語の主人公」というメッセージのもと、周囲から疎まれていた主人公のオオカミが自分を変えていくストーリー設定になっている<ref>[https://skream.jp/news/2020/04/ryokushaka_mela_cm_mv.php 緑黄色社会、新曲「Mela!」が玉城ティナ出演"パルティ カラーリングミルク"CM曲に決定&先行配信スタート。クリエイター8名によるMVも本日4/13プレミア公開] Skream! 劇ロックエンタテインメント 2020年4月13日</ref>。
* また『[[あらしのよるに]]』のガブ、『[[おれたちともだち]]』シリーズのオオカミさんのように主役のパートナーとして登場する作品が現れるようになってきた。ロシアのアニメーション『狐と兎』でもウサギを手助けするキャラクターのひとりとしてオオカミが登場する。また、米国の[[ファンタジー]]小説『[[ベルガリアード物語]]』に登場する老魔術師[[ベルガラス]]とその妻[[ポレドラ]]なども、主人公を助ける重要なキャラクターである。
* オオカミを孤高の象徴として捉えた作品が登場するようになってきた。『狐と兎』の作家[[ユーリ・ノルシュテイン]]の代表作品、『[[:en:Tale of Tales (film)|話の話]]』ではオオカミの子が人々の平和と悲しみの時代の記憶をたどる非常に重要な役割を持って登場する。[[平井和正]]の作品『[[ウルフガイ]]』『[[アダルト・ウルフガイ]]』などのシリーズでは[[狼男|狼人間]]である主人公を通してオオカミの孤高性が多く語られる。アニメーション『[[WOLF'S RAIN]]』の主人公たちは人間に姿を変えることのできる狼であり、オオカミの神性と孤高が描かれた。『やっぱりおおかみ』は仲間を探して旅をする一匹狼の絵本。結局仲間は見つからず、舌打ちする内容。
* 米国のファンタジー小説『[[ファオランの冒険]]』では、部族ごとに群れをなし、厳しい掟によって自らを律するオオカミたちの生態が描かれている。
* [[スズキ (企業)|スズキ]]のオートバイ『[[スズキ・ウルフ|ウルフ]]』はオオカミが力強さとスピードをイメージさせることからその名が付けられた。
== 画像 ==
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File:Weisser Wolf Berlin ca 1998.jpg|ツンドラオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus albus}}
File:Canis lupus arabic.JPG|アラビアオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus arabs}}
画像:Polarwolf004.jpg|ホッキョクオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus arctos}}
画像:エゾオオカミ剥製・開拓記念館19840914.jpg|エゾオオカミ(絶滅種)<br />{{snamei|Canis lupus hattai}}
画像:Honshu-wolf.jpg|ニホンオオカミ(絶滅)<br />{{snamei|Canis lupus hodophilax}}
File:Canis_lupus_pallipes_Mysore_Zoo_1.jpg|インドオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus pallipes}}
File:C. l. italicus in MNP.jpg|イタリアオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus italicus}}
画像:ヨーロッパオオカミ20070414多摩動物園.jpg|ヨーロッパオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus lupus}}
ファイル:Maruyama Zoo Canis lupus occidentalis 001.jpg|シンリンオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus lycaon}}
File:Lobo en el Zoo de Madrid 01 cropped.jpg|アラスカオオカミ<br />{{snamei|Canis lupus occidentalis}}
画像:Canis_lupus_baileyi_running.jpg|メキシコオオカミ<br />>{{snamei|Canis lupus baileyi}}
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== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 関連項目 ==