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今泉忠明はイヌとオオカミの違いが出る部分として胸郭を挙げる。オオカミの胸郭はイヌの胸郭よりも幅が狭く、深い(上下の高さが高い)。オオカミの胸郭が深いのは肋骨が比較的長く、狭いのは肋骨が後方に寝ているためだという。具体的には肋骨頸(肋骨上部の胸椎と関節する部分)が前方に曲がっているために、肋骨体(肋骨の主部)が立ち上がっている形状になっているイヌの胸郭に対して、オオカミの胸郭は肋骨頸の曲がりが殆どないため後ろに寝てしまうのだという。オオカミの胸郭は幅が狭くても深さがあるためにイヌの胸郭と容積的には大差がないが、深呼吸をする際にはオオカミの胸郭は普段は肋骨を寝かせている分だけ、一層胸郭の容積を大きくすることができ、イヌよりも深い呼吸が出来るのだという<ref>今泉忠明『絶滅野生動物事典』(KADOKAWA<角川ソフィア文庫>、2020年)ISBN 978-4-04-400527-6)p.85</ref>。
 
== 神話等 ==
日本では関東・中部地方において秩父の三峯神社や奥多摩の武蔵御嶽神社でオオカミを眷属として祀っており、山間部を中心とした狼信仰が存在する<ref>ただし'''[[ヤマイヌ]]'''と呼んだ上でのニホンオオカミ以外のイヌ科動物との混同、未分類のままの崇拝も見られる。</ref>。オオカミを「大神」と当て字で表記していた地域も多い。日本各地に残る[[送り犬]]の伝承はニホンオオカミの習性を人間が都合の良く解釈したという説がある。
 
眷属としてのオオカミのご利益は山間部においては五穀豊穣や獣害よけ、都市部においては火難・盗賊よけなどで、19世紀以降には憑き物落としの霊験も出現する。眷属信仰は江戸時代中期に成立し、幕末には1858年(安政5年)にコレラが大流行し、コレラは外国人により持ち込まれた悪病であると考えられ、憑き物落としの霊験を求め眷属信仰は興隆した。そのため憑き物落としの呪具として用いられる狼遺骸の需要が高まり、また同時期に流行した狂犬病やジステンパーの拡大によって狼の獣害も発生し、'''明治以降、家畜を襲う害獣として懸賞金まで懸けられた徹底的な駆除などの複合的な原因によって絶滅したと思われている。'''
== 分布・亜種 ==

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