ノヌスの『ディオニューソス』には、エーコーに関する言及が多数ある。ノヌスの記述によると、パーンは頻繁にエーコーを追いかけたが、彼女の愛情を得ることはなかったという<ref>Nonnus, Translated by W. H. D. Rouse (1989). ''Dionysiaca: Books 1-15''. Loeb. Book XV, para. 306. ISBN:0674993799</ref>。第6巻では、大洪水の文脈で「エーコー」にも言及している。ノヌスの記述によると、水は非常に高くなり、丘の上でさえエーコーは泳ぐことを余儀なくされた。パーンの誘惑から逃れた彼女は、今度はポセイドーンの欲望を恐れていた<ref>Nonnus, ''Dionysiaca'', Book VI, para. 257.</ref>。
ノヌスはパーンがエーコーを獲得することはないと断言しているが、アプレイウスの『黄金の驢馬』ではパーンがエーコーを抱きかかえ、あらゆる種類の歌を反復するようニンフに教えていると描かれている<ref>Apuleius, Translated by P. G. Walsh (2008). ''The Golden Ass''. Oxford University Press. Page 94, Book 5, para. 25. ISBN:0199540551</ref>。スダ・エーコーも同様に、パーンの子イニクスを産むと記されている<ref name="Sudias">Sudias, Translated by Ada Adler (1928–1938), Suda. Available at [https://www.cs.uky.edu/~raphael/sol/sol-html/ stoa.org/sol/]</ref>。他の断片には、次女イアンベーのことが書かれている<ref name="OCD"/>。
== 中世の描写 ==