治療?

 で、あとは、「疑い」の段階でアビガンを投与して、ウイルスが検出できなくなって「COVID-19」の確定診断がつかなかったらどうするのか? と聞かれる気がするわけでー;。他に間質性肺炎を起こす病気って何? マイコプラズマとか? 毒物とか? 膠原病とか?? と思うわけで-;。もちろん、既往歴とか、変なもの食べてないのか、とかそういう問診は必要でしょ? と思う。でも、大流行の最中なんだから「疑い」で治療を開始して、経過を観察しながら他の病気は、検査をしつつ除外していけば良いのではないのかなあ、と思います。昔は麻疹なんかもみんな「疑い」で治療したんじゃなかったでしたっけ???

応酬義務について

 ええと、「患者が発熱や上気道症状を有しているということのみを理由に、当該患者の診療を拒否することは、」、「診療を拒否する「正当な事由」に該当しない」ということは、CT等で肺炎(間質性肺炎)の症状があるのに、診療拒否することは「応酬義務」に違反するのではないのか? と聞かれる気がします。「言葉づら」で文字通りに受け取れば、「そういうこと」すなわち、「応酬義務違反」になると思います。「咳が出るから肺炎かも」と言ってる患者さんを診療拒否しても、端的に言えば「応酬義務違反」ということになると思います。「上気道症状」以外を訴えているからです。逆に「咳が出るけど肺炎じゃないかも」と言ってる患者さんを拒否しても「応酬義務違反じゃない」ということになるのかも(苦笑)。

 でも、実際問題、「施設が感染症予防が徹底できかねる」と言われたら、それを押して診察を要求するのも、現実的には後々のことを考えると効率が悪いという側面があります。患者さんの感染が発覚する度に休診して、設備を総て徹底的に消毒、ということになると、「その他の患者さんはどうするのか」ということになるからねえ?? とは思うわけですが。よそに移って貰うにしても、「初期治療」としてアビガンを投与する、ということを開業医、総合病院とかで地域ぐるみで「共通の約束事項」として、いつどのように投与したのか、ということを確実に次の病院と保健所に申し送りできるようにするシステムの確立が現実的な対応としては妥当かと思います。そして、保健所は、患者さんの経過と病状を把握しつつ、きちんと転院先を探さないといけないと思う。そういうコーディネートの役割を果たす必要があると思います。

 疫学的な調査は、パートあるいはバイトを増やすとか、民間に委託するとかできないのでしょうか?

厚生労働省「診断の手引き」について

ええとですねえ、COVID-19感染症についてですが、システム的な問題点を挙げて欲しい、と言われる「気がする」ので、思いついたことを書きます、まず、名称を「COVID-19感染症」と変えなければいけません。現在のところ、肺炎の症状ばかりが取り沙汰されて、肺炎ばかりが重要なように言われていますが、基本的には「風邪」と同類の病気であり、一般的な風邪も重症化すれば肺炎を起こすことはよく知られていると思います。

現在の政策でまずいところは、だいたい「何割の患者が重症化する」という統計から、最初から「重症者○○人」「軽症者○○人」と数えてしまって、それで政策を決めているところだと思います。でも、一般的な風邪の治療は、普通そんな計算をしませんよね? と思う。「風邪かな?」と思ったら、うがいをする、暖かくしてゆっくり休む、熱が出たら薬を飲む、病院に行く、とすると思います。患者さんは「自分が何割の軽症者だから病院に行く」とか「行かない」とかって決めて、病院に行く、行かない、を決めているわけではありません。初期症状のうちに、病態を沈静化させてしまえば重症化しないことも一般の風邪と同じであると思います。ですから、初期症状のうちの治療がとても大切になってきます。

新型コロナウイルス感染症 診断の手引き

こちらが、厚生労働省で作成した「診断の手引き」です。ここにも

「感染が疑われる患者で,臨床的に肺炎と診断した場合には,病原体診断の結果を待たずにエンピリックに抗菌薬を開始することが望ましい。(10p)」
(エンピリックセラピー:経験的治療。治療者が、医学的に厳密な根拠というよりは自分の経験を基準にして、治療を行うこと。とくに感染症が疑われる場合で、原因菌を特定する以前の初期治療において、医師が抗菌薬を投与すること。)

とあります。また、抗ウイルス薬については、

「治療効果を得るにはより早期に投与されることが求められる。(12p)」

とあり、

「ファビピラビル(RNA合成酵素阻害薬、商品名「アビガン」)(12p)」

とあるのに、

「初期症状が疑われる患者には、副作用などに留意して、抗菌薬を投与するように」

との明確な記載がありません。「エンピリック」という文言がくせ者で、ほとんどの医者はCOVID-19感染症の経験がないわけですから、自分の経験に基づいた治療なんてできるはずがありません。診断の手引きから「エンピリック」の文言を外して、どんな医者でも、用法・用量を守る、実際に使っている機関に薬の使用方法を問い合わせる等の確認のみで、広く「ファビピラビル(アビガン)」を、初期段階で感染が疑われる患者さんにも投与すべきと考えます。それなのに、厚生労働省では、感染が疑われる初期段階の患者さんに対して「自宅待機するように」と述べるだけで、治療や重症化予防の措置を執ろうとしていません。これでは、重症化を防ぐために一番必要な「初期治療」ができません。(要するに厚労省の言ってること、やってることに矛盾があるのです。)

「重症者が1割~2割」という情報も、初期治療をやらないとそうなるのか、しっかりやってもそうなのか、ということの統計はないわけで、初期治療をきちんとやれば、重症者の発生を防ぎ得る可能性はいくらでもあるのに、です。

そして、「複方ヨード・グリセリン塗布等」ですが、

複方ヨード・グリセリン

の適用については、「咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎」とあるわけですから、初期段階の患者さんに対して「肺炎を起こしていない」で片付けてしまわないで、症状がある人には「咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎」(場合によっては「ウイルス性腸炎」)といった診断名をきちんとつけて、各症状に併せた治療を行うよう、これも「診断の手引き」に記載しないといけません。これも初期症状をケアして、重症化を防ぐために必要だと思います。医者の世界は、医者の裁量で行えることも多いですけれども、保険診療との兼ね合いで、こういう上からの「マニュアル」とか「手引き」は非常に重要視されます。(それに、患者さんに何かあっても「基準を満たした治療を行っていれば、後で訴えられて責任を取らされなくて済む」とか、そういう不文律もあるのです。)ですから、厚生労働省の「診断の手引き」は非常に重要なのです。

COVID-19を理由とした「診療拒否難民」が「指定感染症扱い」のせいなのか、どうかということは私には分かりません。患者さんと対面しなくても、医者が「疑いあり」でアビガンを処方できて、保健所の方で「疑い」患者さんの追跡調査ができればそれで良いように思う。必要があれば特例的な「指定感染症枠」を増やすことで対応とか、柔軟な運営は可能だと思います。でも、ほとんど症状のない人を「診断されたから」隔離するということが、どうかと思うのです。「診断されていない人」に自宅待機が求められるのであれば、「診断された人」でも自宅待機可能であれば、「それで良い」とすべきです。どのみち、市中感染はもはや免れない状態であり、「感染拡大速度」のみを重視するのであれば、そうするしかないと思います。これについては、

「新型コロナウイルス感染症:指定感染症であることによる混乱の可能性」

という方の意見におおむね賛成です。「治療法さえ確立されれば」インフルエンザと同程度の扱いで充分なはずである、という認識も必要であると思います。ただし、重症化の速度が速いので、「迅速な初期治療と感染(疑い)初期の経過観察」には良く良く注意する必要がある、とそういうことなのだと思うのです。患者さんへの対応は、必要であれば法の改正とかで柔軟にやっていくしかないと思います。でも、どの法律を変えれば良いのか、それとも厚労省からの「通達」だけで良いのか、そこのところは私にも良く分かりません-;。

で、一般的な医者の「診療拒否」の原因は、厚生労働省の通達にあって

新型コロナウイルス感染症が疑われる者の診療に関する留意点について

に、「患者が発熱や上気道症状を有しているということのみを理由に、当該患者の診療を拒否することは、応招義務を定めた医師法(昭和 23 年法律第 201 号)第 19 条第1項及び歯科医師法(昭和 23 年法律第 202 号)第 19 条第1項における診療を拒否する「正当な事由」に該当しないため、診療が困難である場合は、少なくとも帰国者・接触者外来や新型コロナウイルス感染症患者を診療可能な医療機関への受診を適切に勧奨すること。(2p)」と、厚生労働省が「応酬義務違反に該当しない」という免罪符を与えていることが原因です。ようするに「うちじゃ診れないけど、診れるところへ行ってくれ」と言えば、それで良い、と厚労省がお墨付きを与えているのです。感染が疑われる患者が来院したら、患者さんではなく、病院から保健所へ連絡させること、保健所でPCR検査~アビガン投与(脱水を起こしている人に対しては輸液)くらいのことはこなせるようにして、それから保健所が責任をもって搬送先を確保するようにしないと、患者さんはどんどん重症化するのではないか、と心配です。救急車に乗せて10時間以上もたらい回ししたら、救急車の意味もなくなるし、他の救急患者さんに迷惑です。

厚労省絡みの問題で、すぐに思いつくのはこの程度です。東京都では、なんとか病院のパンクを防ごうと独自の路を模索していますが、初期患者のケアとアビガン投与をもっと気軽にできるように体制を整えないといけないと思います。それには厚労省の「診断の手引き」にないことをやらないといけないわけで、独自でやろうとしたら厚労省と対立するかもしれません。でも、人々のために、これができたら百合ちゃんは英雄になれると思います。ブレインの医者とか弁護士とかを駆使して頑張って欲しいと思います。

20年4月15日

 そして、倫理委員会がないような小さな医院のドクターがアビガンを処方する時は、臨時に、保健所が倫理委員会の機能を代替するようにすべきです。

 本日はお手紙を出す日なので、出かけて石を捨てたり、お手紙を出したり、買い出しをしたりしました。

PCR検査について

「東京都医師会が新型コロナウイルスの感染を調べるための「PCRセンター」を、都内8か所に設置することを検討していることが分かりました。」というニュースが入ってきました。「かかりつけ医を受診した患者のうち、新型コロナウイルスの感染が疑われる人に実施される見込み」とのことですので、これでは不充分だと思います。この場合の「かかりつけ医」とは、一般的な「開業医」を想定しているのだと解釈しますが、そもそも、そういうところでは、COVID-19の可能性のある患者を、診察しないのではないでしょうか。すなわち、感染の可能性のある人は、「かかりつけ医」の段階で、シャットダウンされてしまって、「PCRセンターまでたどり着けない」ということになりかねません。

これを有効にするのであれば、医師会で「オンラインで受診できる場所」を設けて、医者がそこに在駐し、「発熱のある人」「風邪様症状のある人」「なにがしかのCOVID-19感染症の疑いがありPCR検査を希望する人」など、「症状がないけど検査を希望する人」のような「とりあえず」以外で、少しでも「疑いのある人」を「検査要」と診断を出せるシステムを作らないといけません。

そして、医師が関わるのであれば、「PCRセンター」で、「陽性が出たけれども、ほとんど症状がない人」「陽性判定前でも、感染が疑われる人」に対して、アビガンを処方できる態勢を整えることが必要と思われます。検査の結果、陽性だけれども、「行くところがない」ということがないようにしないといけません。アビガンについては、「承認前であること」「経過についての調査に協力すること」等とひきかえに、よく説明をして同意をしてくれた人には投与すべきと考えます。感染初期に投与できれば、それだけ重症化の予防も見込めるからです。そして、患者さんの「感冒様症状」がCOVID-19感染症でなかったとしても、インフルエンザとか、普通のコロナウイルス感染でも効果はあるのではないのかなあ??? と思うけど、どうなのでしょうか?

必要とされる人が検査して貰えない、ということがないように、そして、検査の結果、陽性の患者さんが放置されることのないように、そういうシステム作りが必要だと思います。