あれこれびっくりな一日・・・。
昨日から、そして今朝も家の中が荒れ気味なので「大物」が釣れるかなー、と思ったら釣れた日??
父親が退院するというので迎えに行ったわけです。で、かかりつけ医を変えるつもりなので、紹介状も書いて貰いました。そうしたら、何故か「封をしてない紹介状」が来たので、「こちらで封をしますー」と言って受け取りました。
「中身を自分で確認した方がいいよ」
というメッセージだと思ったので。そして中身を確認しました。なんというか
「膀胱炎」
ってようなことが書いてあった。で、
「腸内細菌で敗血症」
というようなことが書いてあった。で、
「膀胱に空気が認められます。」
というような画像が矢印つきで添えられていた・・・・。
腸内細菌で膀胱炎が起こって、かつ空気が入っていたら
「膀胱腸瘻」
って一言くらい書けよ! というか、これが2内のゼミの症例だったら学生でも始末書モノの診断では@@、と思ったあたくしである。
でも、「自分たちはこれしか言うことができないんだ。そういうことがあるって、今のあなたなら分かるでしょ?」とも言われる気がするわけで。
家に帰ってきて「厨房のアリス」というドラマを見て、悪い人がいて、その人が周囲を脅して、自分に都合のいいことばかり言って黙らせている、という話を見ました。その人はアリスのお母さんを焼き殺した人だし、そのお母さんの身代わりが
「ウサギの人形」
なのだから、アリスのお母さんとは、中国の月の女神になぞらえている、とあからさまに分かる。周囲の人は犯人を恐れて言いたいことが言えない。そういうことって世の中にはあるんだー、って今なら分かる。
封をせず、正確な診断が私でも予想できる資料が渡されたのは、それが
「消化器内科の良心」
であると言うしかない。始末書レベルの診断名でも、分かるようにはしてくれてる。そして
「あなたのお母さんの不運は循環器の病気であったこと、あなたのお父さんの幸運は消化器の病気であったこと。」
と言われる気がするわけで。循環器は苦手で、特に画像診断は私が良く分かっていないのです。消化器は2内ゼミで鍛えて貰って、そこそこは分かるはず。空気の位置を矢印してあれば、画像診断が苦手でも解剖を知ってれば分かる;。長野日赤の消化器のラスボスは、名誉院長である清沢先生である。私がかつて2内ゼミで指導して頂いた先生だし、助教授・教授時代には教育熱心な先生で、学生の講義もよくされてた。そして、ここの今現在に至って
「封をしてなくて、間違いが分かる紹介状」
である。ただただ「恩師」という言葉が出てきた一日でした。私は臨床医としては結局大成しませんでしたけど、今でも私のことを弟子の端くれと思って気にかけて下さってる人もいるんだなあーーー、と思ったのでした。思わず卒業写真を開いて泣いちゃったよ;。
で、泣けたことがもう一つ。「厨房のアリス」で、廉君がアリスの母親を殺した犯人に殴りかかって
「お前なんかアリスの父親じゃねーー。」
と叫んでた場面・・・。うちの母親を見殺しにするように追いやった者がいるとすれば、その人をこうやって
「殴ってやりたい」
と思ってくれてる人もいるんだなーー、と思った、というか、こんなに分かりやすく表現してくれたのは廉君のみでは??@@ と思ったあたくしである。その心の優しさには泣ける。でも
「そういう若者の青春みたいなことは苦手。」
ってうちの屋根でサギの姿でつぶやく人もいる気がするわけですが@@。
「そのサギを『私のお父さんです』って言えって言う???」
となんとなく思うあたくしもいる-;。その他に
「お母さんはもう亡くなってしまったけれども、お父さんはまだ生きてるんだから、生きてる人のために頑張りなさい。」
と言ってくれる人もいるので、本音ではひいじいさんよりもこの人のことを父親のように思うわけですが。生きている人のために頑張りたいと思います。じいさんは、なんだか以前よりも元気になって病院から戻ってきましたので。