20年7月23日

 本日は雨模様の日だったので、田舎の方に出かけて荷物を少々取りに行く。おかげで本の整理ができました。

 で、母親が血圧が高めということで、病院に行ったわけですが、要は後輩が「めまいがするようなら半錠にして下さい」とかって脅すので、怖がって半錠しか飲まないわけです。で、自分で勝手に「1錠では飲み過ぎると思う」とかって化学的な根拠もなく決めつけてるわけ-;。私も、こういう「中途半端にちょっとだけ知識のある素人」の根拠のない生兵法は、基本的に大嫌いなわけですが、どうも相手が母親だと甘くなってしまうわけでー;。「夜会」を見てると、「ちゃんと論理的に目標血圧を数値で確認して、薬の量を守らせるように」と言われる気がするわけで-;。だいたい、一番軽い降圧剤を使っていて、めまいが出るのは0.4%くらいらしいのですが、でも、高血圧の人の血圧を急に正常に戻すと慣れなくてめまいが起きることもあるようなので。そして、降圧剤というのは高い方だけを下げる薬ではないので。なんだか、もう「降圧剤とは高い方だけを下げる薬」みたいに勝手に思い込んでるようなのでー;。そこからして何とかしないといけないと思う。降圧剤は、上も下も下げる薬なので、上がちょっとだけ下がるだけで下が下がらなければ、それは「効果が無い」ということだから、「薬が多すぎると思う」ではなくて、「薬が足りない」ので、もっと量を増やさないといけないわけです。

 高血圧の治療には、家庭血圧が「135/85」よりも低くなるように薬の量を決めなければならない、それが学会の治療基準だから、って言えよ、言わない後輩が悪い、と、やっぱり中途半端な知識しか無い病理医は思うわけですが(苦笑)。でも、薬を少量から始めることは悪くないと思うので、2週間くらい様子を見て、目標数値にならなければ、きちんと1錠飲ませようと思います。それでも足りなければ、薬の量は「増やさなければならない」ということは親にも理解して貰わないといけないです。病院にかかっているのに、薬もきちんと出されているのに、どこかの奥さんみたいに何の根拠もない勝手な理由で、薬の量が足りてないのに「多すぎると思う」って決めつけて飲まないで治療を放棄して済ませてしまうような、そんなことにはしないつもり。正常血圧に戻して、逆に具合が悪くなったというのなら話は別ですが。一度は、正常な状態になるまで薬は増やして様子をみないといけないと思います。こういう点は、医者の処方に何の疑問も持たずにほいほい薬を飲んでる父親の方が扱いやすいなあ、と思う。この点はきちんと母親にも説明しないといけないと思います。まあ、でも血液検査の結果が出て無くて、体全体の様子もまだ分かっていないので。一ヶ月様子を見て、そこからまた相談だよねえ、と思う。医者としては、後輩も私もそう言うしかないと思います。医者の仕事はなんでも「数値」「数値」だから。数値的に薬が足りていないのに、「薬が多すぎると思う」って患者に勝手に決めつけられても、勝手に決めつけるなら、医者には来ないで勝手にすれば、としか言いようがない。その結果、惨めで悲惨なことになるって分かってても勝手にしてるんだから自己責任でしょ、って相手が他人ならそう言います。医者の数値目標に協力する姿勢は最低でも治療に必要だということは、母親にも勝手に決めつけないで、分かって貰わないといけないと思います。Ca拮抗薬は一番基本的で、一番軽い薬なので。これが「様子見」の最低基準であって、ここから様子を見て薬の量は、効果が出るところまで増やしていかないといけないのです。後輩は、そういうところは、最初からキツい薬を余計に盛ったりしない慎重なタイプなので。そういうところを私は信頼しているわけです。母親にも、そういうところはもうちょっと信頼して貰わないと、とは思う。(でも、説明の仕方はちょっと悪い、とは思う。もっとも素人さんに、学会の基準がどうのって言って理解して貰えるかどうかは分かりませんが-;。)多分、少なくとも、今日血圧を測った限りでは、最終的には1錠飲む必要があると思います。でないと、充分な治療効果は出ないと思います。たぶんね。私はこういう「見立て」は割と外さないですよ。(←ということで、私の中で、きちんと「治療目標」を立てて、医者にも親にも守らせるように、と言われる気がするわけで@@。病理医に何をさせるんですかね? 高血圧なんて国試の勉強の中でも一番分かってなかった部類に入るのに?? と思うわけですが-;。でも、親の認識を正確かつ明確にしておかないと、どこで足引っ張られるか分からないから、ということなのだと思います-;。親の認識もかなり変だから。)