私の父親の理想の女性像が「自分よりも頭が悪くて、暴力的な女性」、だとすると、家の中には、「父親の理想の女性」はいません。でも、それは、世間一般の見方から言えば、むしろ幸せだ、と思えることだと思います。だって、妻や娘が、自分よりもお馬鹿さんで、かつ自分に暴力を振るうようでは、その方が辛いでしょ? と思う。でも、そういう一般的な物の見方を父親は、客観的に見ることができません。解離性障害を起こしているから。だから、逆に、家の中に「理想の女性」がいないことが、ストレスになって、どんどん知識活動を行う意欲が低下し、どんどん父親自身がお馬鹿さんになっていくということでー;。精神科の専門医であるトリイからみれば、カウンセリングに来る人達というのは、こういう歪んだ価値観からくる障害に悩む人が多いのだと思う。
でも、自分の妻子の出来がよければ良いほど、不満がたまって不幸になるなんて、まるっきり笑い話でしょ? とトリイに言われる気がする。トリイが、精神疾患なんてまるで「喜劇」だ、と言うのが分かる気がする-;。でも、人の心って言うのは、そうなっているんだな、と思ったのでした。
だから、世間の人は私も、心の奥底では歪んでいると思ってる。何故なら、私の中の真の理想の「父親像」は、実の父親のような人で、要するにそれに一番近いのは「石井竜也」だから。でも、私は、夫として愛し、人として尊敬できるのは、「世間一般的には」兄さん達のことだって頭では分かってる。でも、心は頭と別物だから、きっと心の方はそれについていかないだろう。だけど、あなたは客観的なものの見方ができるから、「自分が心から愛していない人と結婚しても、幸せになれるよ。」と、ジブリの鈴木さんに言われる。蛇の兄さんは、兄さんでタフだから、「生まれながらの婚約者同士が結婚して愛し合うのは当然なの!」と言って、ぷすぷす怒る。人の心というものは、たいへんなものなのだな、と思うのです。