龍馬伝第10回

ええと、物語の中では「転換点」となる回のようで、話の内容がちと盛りだくさんで、複雑な回なわけで。江戸での2回目の遊学を終えた龍馬が土佐に帰るので、江戸のヒロイン佐那に別れを告げるシーンから始まって、土佐に帰って、土佐のヒロイン加尾にプロポーズするけれども、いろいろな事情で加尾は京都に奉公に出なければならなくなって、龍馬と引き裂かれてしまう、という内容なはずなのですが、そもそもどちらも幸せそうに見えなければいけないはずのプロポーズのシーンで、兄さんも広末さんも悲しそうな顔をして、「こんなことやってる場合じゃないのに」って言っているので、なんというか兄さんが非常にお気の毒な回というかーー;。

貫地谷さんとの場面では、貫地谷さんは貫地谷さんで、兄さんの力を知っていても、ひるまずに、「目を開け」と言って押しているわけで、兄さんも目の力で押し返していて、貫地谷さんはお味方のはずなのに、微妙に緊張感が漂っていますよねえ? と思うわけで。要するに、貫地谷さんは吉備津彦命の代理人ですから、蛙の人たちの代表者ということで、彼らにとっては、兄さんは「成すべき事を成せば良いだけの3番目」ということで、彼女は平然と「それが彼の宿命です。」とおっしゃるわけで、それで、そんな扱いでは面白くない兄さんとの間に火花が散るんですね?@@ と思うわけですが。

で、敵と兄さんがやり合う場面で、「命をかけても守り抜いてみせる」って兄さんが言うシーンが「良い言霊」の方で、その代わりに終盤は加尾と龍馬が別れるシーンと言うことで、要するにこちらが「尾」のつく人と兄さんの別れを暗示するような「悪い言霊」のシーンということで。広末さんは、「良い言霊の方だけ、届いて欲しいけれども、届くのはいつになるのやら。」って思って、「どうか、兄さんの声が届いて欲しい。」って祈って、願ってくれてるのが分かるわけで。そして、心の中で何を思っていても、決められた役は芝居でこなさなければならない兄さんのことを気の毒に思っているのが分かるわけで。

しかし、敵は敵で、一様に、「何かがおかしい。何故あの女は狂わない?」って、こちらも微妙に動揺はしているわけで。兄さんと目の力でやりあうシーンで「お前に勝てるものか」って言っている以外は、それしか言わないわけで。

それで、思い出したわけですが、江戸時代の結婚というのは、個人的な問題と言うよりは、家同士の問題であることが多いわけで、龍馬と加尾のような恋愛結婚がなかったとは言わないけれども、それはよっぽど特殊な例だから、こんな風に現代風な恋愛ドラマ的な展開になることそのものが「変」だって言って、そういえばそれでけっこう嫌気が指して、第1回くらいからけっこうばっさり龍馬伝を、私の中では切り捨ててた気がするんですけど? mixiの日記にもそんなことを書いた記憶があるような?@@ って思ったわけで。

あなたは、声が届かない時から、兄さんが何とか届けようとして、作った歌詞とか、ドラマの内容とか、そういうものが「状況的におかしい」と思えば、その一言で全部切り捨ててきたでしょ? って今になると、いろんな人からそう言われるわけで。そういえば、そうでしたねえ。そして、それ以上には福山君に興味も関心も持ってなかったかも?@@ って思うわけで。今になれば、そういう事態に出くわせば、なんで兄さんがそういうことを言ったり、書いたりするのか考えて、いろんな人に助けて貰えば、よくよく考えれば言いたいことが何とか分かる程度にはコミュニケーションは取れるようになった気がするわけですが。そっかー、そもそも福山君そのものが、割と強引に矛盾した状況を作り上げた上で、良くも悪くも言霊を「使う」人なんですね? って思うわけで。でも、そもそも私は「矛盾した状況」っていう土俵の上にそもそもあんまり上がるタイプではなくて、逆にその矛盾を突いて攻めるタイプですので。それで、兄さんと言霊を使って勝負すると、兄さんにとって割と意外な展開になってしまうようでーー;。