=== 歯 ===
[[歯式]]は 歯式は 3/3・1/1・4/4・2/3=42 で[[歯]]は42本(21対)あり、32本(16対)の歯をもつ[[ヒト]]や、28で歯は42本(21対)あり、32本(16対)の歯をもつヒトや、28- 30本のネコと比べると、[[顎骨|顎]]が長い分、歯の数も多い。ヒトと比較すると、[[切歯]]が上下各3本、前[[臼歯]](小臼歯)が各4本と多く、後臼歯(大臼歯)は上顎で2本(下顎は3本)と少ない。[[イヌ型亜目]]に共通の身体的特徴として、[[犬歯]](牙)のほかに、[[裂肉歯]]と呼ばれる山型にとがった大きな臼歯が発達している。この歯は[[はさみ|鋏]](はさみ)30本のネコと比べると、顎が長い分、歯の数も多い。ヒトと比較すると、切歯が上下各3本、前臼歯(小臼歯)が各4本と多く、後臼歯(大臼歯)は上顎で2本(下顎は3本)と少ない。イヌ型亜目に共通の身体的特徴として、犬歯(牙)のほかに、裂肉歯と呼ばれる山型にとがった大きな臼歯が発達している。この歯は鋏(はさみ)<!--動物の「ハサミ」より、道具の「鋏」のニュアンスか-->のようにして肉を切る働きをもつ。裂肉歯は、上顎の第4前臼歯と、下顎の第1大臼歯である。食物はあまり[[咀嚼]]せずに呑み込んでしまう。のようにして肉を切る働きをもつ。裂肉歯は、上顎の第4前臼歯と、下顎の第1大臼歯である。食物はあまり咀嚼せずに呑み込んでしまう。
近年のペットとしての飼育では、本来の食物よりも柔らかいものを主体として日常食べることになるので、歯周病など歯の汚れを原因とする歯疾病に罹る犬が少なくない。
=== 消化器 ===
イヌ科グループの他の動物と同様、イヌは基本的には肉食であるが、植物質を含むさまざまな食物にも、ある程度までは適応する。[[消化管]]はそれほど長くないが、[[腸]]の長さが[[体長]](頭胴長)の4から4イヌ科グループの他の動物と同様、イヌは基本的には肉食であるが、植物質を含むさまざまな食物にも、ある程度までは適応する。消化管はそれほど長くないが、腸の長さが体長(頭胴長)の4から4.5倍程度であるオオカミに対して、イヌのほうは5から7倍と、いくらか長くなっており、これも植物質の消化に役立っている。肉食獣の中には[[盲腸]]をもたない種も存在するが、イヌはそれほど大きくないものの 5倍程度であるオオカミに対して、イヌのほうは5から7倍と、いくらか長くなっており、これも植物質の消化に役立っている。肉食獣の中には盲腸をもたない種も存在するが、イヌはそれほど大きくないものの 5から20cm程度の盲腸をもつ。
オオカミとイヌの違いとして、脳機能に関する[[遺伝子]]および[[消化酵素]]をコードする遺伝子の相違が報告されている<ref>{{cite journal | author = Axelsson E, Ratnakumar A, Arendt ML, Maqbool K, Webster MT, Perloski M, Liberg O, Arnemo JM, Hedhammar A, Lindblad-Toh K| title = The genomic signature of dog domestication reveals adaptation to a starch-rich diet| journal = Nature| year = 2013| volume = 495| issue = 7441| pages = 360-4| doi = 10.1038/nature11837}}</ref>。報告によれば、イヌでは[[デンプン]]の分解酵素の一つである[[アミラーゼ]]遺伝子のコピー数が多く、その活性はオオカミの28倍である。同じくデンプンの分解酵素である[[マルターゼ]]遺伝子の場合、コピー数に大きな違いは無いが、イヌのマルターゼ遺伝子配列は長いタイプであり[[草食動物]]のものに近いという。このような違いはイヌの進化における家畜化・[[雑食]]化の過程の一つと考えられている。