差分

== 系譜 ==

大年神は他に'''多くの神の父及び祖父とされる'''<ref>以下、古事記岩波文庫、第30版,1980年、54-55頁「大年神の神裔」より。</ref>。

* '''[[天甕津日女命|伊怒比売]]'''（いのひめ、神活須毘神（かむいくすび）の娘）との間の子。大年神と伊怒比売との間に生まれた兄弟五神については、神名から、渡来系の神かといわれ、あるいは、渡来系氏族の秦氏らによって奉斎された神とも論じられている<ref>[https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/sohorinokami/ 曾富理神]、國學院大學「古典文化学」事業 （最終閲覧日：24-12-14）</ref>。管理人は、[[天甕津日女命|伊怒比売]]の子神たちは、賀茂系神話の[[鹽冶彦命]]と[[多伎都比古命]]を[[須佐之男命]]の系譜に接続するために移し替えたものと考える。白日神・聖神が[[鹽冶彦命]]に相当し、[[大国魂神|大国御魂神]]・[[佐保姫|韓神]]・曾富理神が[[多伎都比古命]]（疫神）に相当するのではないだろうか。異国からやってきた、とされる神々が目立つことは、その神々が'''異界'''からやってきた疫神であって「鎮めなければならない」ということを強調したものと考える。

** [[大国魂神|大国御魂神]]（おほくにみたま） - 国土の神霊の意。国魂、大国主を参照。

** 聖神（ひじり） - 日を知る農耕神。この神の名義は、「ひじり」の語は「日知り」で暦日を知る者の意かとされ、大年神系譜の農耕神的性格から、農事に重要な暦を掌る神とする説がある<ref>[https://kojiki.kokugakuin.ac.jp/shinmei/hijirinokami/ 聖神]、國學院大學「古典文化学」事業 （最終閲覧日：24-12-14）</ref>。

* '''[[天甕津日女命|天知迦流美豆比売]]'''（あめちかるみづひめ）との間の子

** '''奥津日子神'''（おきつひこ） - 熾の神。カマ神やカマ男とも言われる。奥津比売命と併せて'''竈神'''なのではないだろうか。管理人は民間伝承の「ひょっとこ」に相当する神なのではないか、と考える。[[祝融]]的な神といえるか。

** 大土神（おほつち） - 別名 土之御祖神（つちのみおやのかみ）。土の神。

* '''羽山戸神'''と'''[[大宜都比売|大気都比売神]]'''との間の子（詳細については[[大宜都比売|大気都比売神]]の項を参照のこと）

** 若山咋神（わかやまくい） - 山の神。

** 久久年神（くくとし） - 稲の茎が伸びることの意。

** 久久紀若室葛根神（くくきわかむろつなね） - 別名 若室葛根（わかむろつなね）。新しい室を建てて葛の綱で結ぶの意。新嘗祭のための屋舎を建てることと考えられる。

== 古語拾遺における記載 ==