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730 バイト追加 、 2024年12月8日 (日) 10:39
==== 人柱(ひとばしら) ====
日本では土木工事現場で犠牲となった労働者をしばしば'''人柱'''と言うが、これは元々、重機もなく自然を切り開くことが困難だった時代、橋や堤防の普請、城の築城などに際し、施工から完成後の永きに渡って崩落や決壊がないことを祈願し、生贄として人間を生き埋めにしたことから来ている。『日本書紀』に登場する茨田堤(大阪府)などが有名。
 
土木工事に関する人柱とは、まず工事の際に災いが起きないように'''災害神と技術神'''を慰撫するためのもの、完成後の建築物(橋や堤)に災いが起きないように災害神を慰撫するためのものと考える。災害神(疫神)と技術神は表裏一体の存在で、工事のための'''技術神の力を強め'''、災害神(疫神)の荒ぶる力を抑制することが「人柱」という名の人身御供の目的と考える。日本神話の場合、災害神(疫神)は'''[[須佐之男命]]'''であり、技術神は'''[[五十猛神]]'''という木を植え加工する神である。この二神は父子の関係とされている。
ただし、'''人柱'''は神を鎮める供物ではなく、人身御供とは異なるという見方もある。<s>神話学者の 高木敏雄は人身御供と人柱の混同を指摘している<ref>高木敏雄『日本神話伝説の研究』530頁「時々人柱として河の神に人身御供に捧げられる」</ref>。高木によれば、人柱は神に捧げるものではないため、神に捧げるという意味で差し出される生贄が、人身御供ということになる。<ref group="私注">人柱が神に捧げるものでないのなら何だというのだろうか。単に何かの作業の成功を祈願する(何に対しての祈願なのかがはっきりしないが)ためのものが人柱だというのであれば、朝ご飯を作る作業すら人柱が必要ということになってしまうのではないだろうか。</ref></s>

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