深淵之水夜礼花神

提供: Bellis Wiki3
2025年2月18日 (火) 23:09時点におけるBellis (トーク | 投稿記録)による版 (→‎祀る神社)
ナビゲーションに移動 検索に移動

深淵之水夜礼花神(フカフチノミズヤレハナ/フカブチノミズヤレハナ、歴史的仮名遣:フカフチノミヅヤレハナ/フカブチノミヅヤレハナ)は、日本神話に登場する神。

概要

『古事記』にのみ登場する神で、名称や系譜以外特に事績に関する記述はない。十七世神(とおまりななよのかみ)の一柱である国津神。

名義は字面や親類の淤迦美神・日河比売・淤美豆奴神とのつながりから、水に縁のある神であると考えられるが、詳細は未詳である[1]

「深淵」は水が淀んで深い淵をなしているところの意味であり、「夜礼」を四段活用の「遣る」に対する受け身形で下二段活用の連用形とし、深い淵の水が目に見えない力によって送り出され流れてゆく、その始め(ハナ=端)と解し、「深い淵の水が遣やれ始めること」の意として水の運行の神格化と考えられる[2]。また、「深淵」、「水」が淤迦美神・日河比売から、「花」は木花知流比売からの即興的連想で、深い意味はないとする説もある[1]

系譜

布波能母遅久奴須奴神が日河比売を娶って生んだ神で、天之都度閇知泥神を娶り淤美豆奴神を生んでいる。

祀る神社

  • 唐﨑神社(石川県七尾市小島町):祭神:息長足姫命、市杵嶋姫命、深淵水夜禮花命。唐崎大神は養老2年、能登置国にある志賀唐崎大神を勧請した[3]
  • 深淵神社(高知県香南市野市町西野):祭神:深淵水夜禮花命。式内社。物部川のほとりにある。創立年代詳かならず、古老の博説に拠るに、孝安天皇三十一年、神勅ありて曰く我此地に居ること久し、我は 深淵の水夜禮花命なりと言畢りて御身を隠くされたるにより、萬民深淵の神なりと崇め奉斎したるなり[4]。近くに天石門別神を祀る大谷神社がある。
  • 瀧川神社(静岡県富士市原田):主祭神:木花之佐久夜毘賣命、配祀:深淵之水夜禮花命。由緒:創建年月不詳。六所浅聞神社の新宮にして浅間神社と称し、後地名に依りて瀧川神社と改称せしという。同郡伝法村六所浅間神社の摂社と称した。依て本社領朱印高の内配当を受けた。叉神階帳には正三位十八所浅間御子明神の内なる所なるべしと言ふ。明治8年2月郷社に列し、同40年4月12日神饌幣帛料供進社に指定された。(静岡懸神社志原文)[5]
    富士山大噴火の際、「浅間大神」を祀り山霊を鎮めたのが始まりとされている[6]

 

参考文献

関連項目

外部リンク

脚注

  1. 1.0 1.1 國學院大学 古事記学センター 深淵之水夜礼花神
  2. 新潮日本古典集成 古事記
  3. 唐﨑神社、石川県神社庁(最終閲覧日:25-02-18)
  4. 深淵神社、玄松子(最終閲覧日:25-02-18)
  5. 郷社 瀧川神社、お祭り三昧(最終閲覧日:25-02-18)
  6. 静岡県富士市瀧川神社の御朱印と竹採公園、風薫る御朱印巡り2、そらいろ(最終閲覧日:25-02-18)